2025.10.21 初精米と実食 -実はちょっと大変だった話-
終わってみればあっという間の半年間。
それでも田んぼは放置できません。
10月下旬には今季最後の草刈りが必要…
ということで行ってきた。
脱穀後、預けっぱなしだった米も引き取って、無事おいしく食べられた…という第一期不良米のラストエピソード。
1.草刈りという地域貢献
農業は日本の一大産業。
当然、どんどん機械化が進みました。
手に鎌を持って稲刈りしていたのはもう半世紀も前の話。そこから手押しの稲刈り機が出て、20年前にはコンバインが普及。農家さんの手間は激減しました。
でも、機械じゃできないこともある。
その代表格が草刈りです。平らなところは機械を入れて一気に刈れる。でも水路の脇など地面自体が不安定なところはまだまだ人が刈らなきゃいけません。
というわけで、不良米プロジェクト第一期の最後は草刈りです。
お借りした田んぼだけでなく、水路のまわりなど可能な限り刈らせていただきました。兼業農家の会社の同僚に言わせれば「それが一番助かる」とのこと。
耕したり
植えたり
収穫したり…
そんないかにもな農業よりも、こうした地味な部分の方が大変なんだと。農業支援ってのは実は、収納人口を増やすだけが手段じゃないのかもしれません。
だとしたら、少年院のこどもたちが地元農家の草刈りを手伝うことが、極めて効果的な地域貢献なんじゃないかな…。そんなことも考えました。
2.初精米の前日譚

茨城は米どころです。コシヒカリはもちろん、「ミルキークイーン」というブランド米も作っている。
そのせいか、いたるところにコイン精米があります。僕も過去に何度か、玄米をいただいた時に精米所をつかっていました。
ただ…
ふつう、精米所ってのは玄米から白米への精米を行うもの。不良米はまだ玄米にすらなっていない籾殻つきの状態。ここから精米するのが実はちょっと大変だったんです。

何が大変って、籾殻から精米できる機械が少ないこと。大抵の精米機は玄米からしか精米できない。籾殻からできるところはどこにあるのか…。ネットで検索しても情報が不確かなこともあるため、この前日に小一時間走り回って近隣すべての精米機を確認しました。
その結果見つかったのが、家から車で10分ほどの精米所。10か所ほど確認したけど、籾からやれるのはここだけでした。ちっちゃなことだけど、こうやって「ここに行けばできる」とか「あそこに行けば買える」みたいなものを見つけていくことが、プロジェクトを進める上で極めて重要な工程でした。
米の袋も、本当は「不良米」の文字を入れたかったけどさすがにオリジナルを作る資金力はなくて…少ずつネットで調べたりもしたけど、結果的にこれ⇩に落ち着いた。

実はこれ、普通に市販されているもの。
だけど僕を含め世間の人がイメージする米袋とはちょっとちがう。
スーパーなどでは半透明のビニール袋に入ってるし、農家さんが使う米袋は茶色だ。カインズでこれを見つけた時、不良米の届け方の具体的なイメージが固まりました。
受け取った人たちも、何人かは黒い袋に反応してくれた。ちっちゃなことだけど、こういうのがうれしい。カインズさん、頼むからこの袋は来年も販売してください。
3.実食と山分け
きっと、一生でいちばんワクワクした白米です。炊きあがるまでの小一時間をあんなに待ちわびたことがありません。炊きあがった米は、甘みのしっかりしたおいしいご飯でした。
すぐさま仲間たちに連絡。
その日のうちに約20kgずつわけました。



半年間、少しずつ田んぼに行き…休みを削ってチャレンジした米づくり。僕たちはみな、1円ももらっていない。スポンサーもいない。無事できるかもわからない米づくりに挑んで、受け取ったのは米20kg。
僕は自分のやりたかったことだけど、教え子たちには半ば無理やり巻き込んだ部分もあり、申し訳ないな…と思いつつ、それでも無事渡せてよかったし、達成感がありました。
みんな忙しい日々だけど、この写真たちが何よりの成果。少年院で出会った教官と教え子が、地域の人たちの力を借りて米を作った。そのストーリーに「本当においしい」というオマケがついた。最高のエンディングでした。
ここから先は、届ける戦い。
第一期不良米のエピローグです。
4.オマケ
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放デイのスタッフをしながら、わが子の非行に悩む保護者からの相談に応じたり、教員等への研修などを行っています。記事をご覧いただき、誠にありがとうございます。
