ショートショート トナカイ貝
「地上ではクリスマスの夜にサンタクロースがトナカイに乗って空を飛び、プレゼントを配ります」
海の学校で海老の先生がいいました。居眠りしていたホタテ貝が飛び起きました。
「先生、地上には空を飛ぶ貝がいるんですか?」
「空を飛ぶ貝?」
「今、トナ貝って」
「ああ」海老の先生が黒板に絵を描きます。「トナカイというのは、地上いる動物で、こういうツノが生えていて…」
「ツノまで生えてるのかあ」
ホタテ貝が感嘆の声を上げました。家に帰って手紙を書きます。
「トナ貝さん。僕はすっかりあなたのファンになりました」
書き終えて、宛名だけ書いてポストに入れます。「海藻くっつけてみようかな」と呟きました。
クリスマスの夜でした。ホタテ貝が居眠りから目覚めると傍に金色の鈴が置いてありました。手紙がついています。読んでみました。
「海に配りに行く時はよろしく」
サンタクロース、と署名がありました。シャンシャンシャン。海の中に鈴の音が鳴り響きました。
ショートショート No.779
田原にかさんの毎週シートショートnoteに参加しています。今週のお題は「サンタ酸」。裏お題は「トナカイ貝」です。
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