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観劇レポ|「可もなく不可もない戦争」和田雅成さん主演。腹立たしくもあり温かくもある家族の話

和田雅成くん見たさでチケットを取り、観劇してきました。東京マハロさんのこともストーリーも何一つ知らなかったけれど、本当に本当に素敵な作品だった!終わった後、細かい感想はともかく、とりあえず「おもしろかった〜!」と言ってしまった。
素敵な作品に出会わせてくれてありがとう雅成くん💫

以下、思いつくまま感想を書いてみる。

家族ってこんな感じ

観劇した誰もが感じると思うけれど、やっぱり「家族ってこんな感じだよなぁ」というのが一番の感想だった↓

毎回違う彼氏を連れてくる振り回し系長女、理不尽に息子を責める父親、弟があんなに困ってるのに自分のことばかりな姉たち、どっちつかずな母親…など、見ていてイラっとするような、それでいて自分もどこかで経験があるようなやり取りが続く。私は上演時間の長い公演が苦手なので、二時間でも飽きてしまう瞬間があることが多いのだけど、「可もなく不可もない戦争」は全く飽きることなく次の展開が気になった。あっという間に終演していた。
家族って本当に憎たらしい瞬間があって(それは家族だから言い過ぎてしまうせいなのだけど)、本当に腹が立つけれど、次の瞬間にはこの世で一番の味方になっていることもある。
弟のかずま(雅成くん)が会社のことで責められてるシーンはかなり可哀想で辛かったんだけど、いつの間にか、次女の結婚破綻により家族が団結しているのが本当にリアルだった。

冒頭、父親の死に駆けつけるところでは、かずまが浮かない顔をしているので、てっきり「この家族は何かあり、縁が切れているのだろうな」と思ったのだけど、決してそんなことはなく。家族総出で宮城まで戦いに行ったのも本当で、かずまが自分だけ父親から愛されていないのではないかと感じていたのも本当だったのだろう。

振り回し系長女、言えない次女

私は二人姉妹の長女なので、この舞台で描かれている姉妹関係がものすごく突き刺さった。一番印象に残っているのは、「週末に外食をするときは、いつも長女の希望が通る」という部分。いつも家の中の中心で、悪くいうと一番上だからわがままが通るみたいな環境。これがものすごく心当たりがあった。もちろん毎回違う黒人の彼氏を連れてくるほど奔放ではないけれど、外食のリクエストは通っていた気がする。わりと自分中心に回っていた気がする。
舞台を見ていて、長女に共感するってよりは、次女ちぃちゃんの「言えなさ」「遠慮がちな性格」をみていてすごく申し訳なくなった。元々の性格もあるだろうけど、どう考えても姉中心で育ったせい…なんて思ったり。

だから次女ちぃちゃんにスポットライトが当たる場面に心底わくわくした💫野球場でうめおさんに出会って惹かれて恋に発展するところ大好き〜。
「寒天が飲み込めない」のくだりって、どうでもいい人からすると本当にどうでもいいし、なんならちょっと気持ち悪い会話だと思うんだけど、ちぃちゃんにはうめおさんが可愛いらしく見えたのかなって。うめおさんは決してモテるタイプじゃないと思うんだけど、そうやって「自分だけがこの人の可愛いところを知ってる」と女性に思わせるのがうまいんだろうな。お母さんのごはんを気に入ってモリモリ食べるところも然り。
カラオケのシーンも本当に最高だった。まず舞台でカラオケし始めるのが斬新だったw
じゅんこは会社の事務の方が何かなのかな(説明なかったよね?説明ないほど普通にいつもいるのが、家族経営な感じを強調してる)、ほんといらんことばかりするの面白かったw あんなにカラオケ強要されたら腹立って仕方ないと思うけれど、それよりも「私が主役の会なのに、姉がまた違う彼氏を連れてきて出しゃばった」ことがショックだよね…🫠
私は長女タイプの人間で、次女ちぃちゃんの遠慮がちなところはどちらかと言えば苦手なのだけど、いつの間にかちぃちゃんを応援していた。

穏やかで芯のある末っ子長男

和田雅成はすごいな〜!と改めて思った。父親に厳しく育てられ、母には可愛がられ、姉二人に気を遣いながら育った弟にしか見えなかった。ハマり役だったし、雅成くんやっぱり演技が上手い!

倒産するしかないという話し合い、とても辛かったな〜。お金は出したくない、でも倒産も嫌だ、貧乏になるのは嫌だ、娘たちの生活はどうなるんだとか、本当に勝手でむかつく父親だな!と思ったけれど、きっと彼には彼なりの苦労があったのだろうとは思う。妻と子ども3人を不自由させることなく(長女はアメリカの高校にいかせるくらい)、会社を続けてきた裏側にはとてつもない苦労があって、かずまに対して甘いと思ってしまう気持ちもあるのだろう。
とはいえ私がかずまだったらブチギレてしまうと思うけれど、まずは自分の否を謝ったり、怒らずに父親の意見を聞こうとしたりするところが末っ子らしかった。姉二人に気を遣いながら生きてきたという感じがした。
印象的だったのは「僕が生まれた時にはこの家族はもうあったから、そこに入れてもらうような感覚」というような台詞(ニュアンス)。この感覚が私はあまりないし、第一子だとわからないのかもしれない。
かずまは穏やかだけど、次女ちぃちゃんのことでは熱くなってはっきりと意見を言う場面もあって、そこがすごく良かった。

それから、かずまの「舞台の公演中…」というセリフが出てきた時、えっ演劇やってる設定なの?どうしてそんな設定にしたんだろう?とびっくりしたのだけど… 東京マハロ主催の矢島さんのご家族のエピソードが元になっているんだね。終演後、一緒に観劇した友人から聞いて合点がいった!
どこまでが実話で、どこまでがフィクションかはわからないけれど、劇団20周年の機会に、ご自身の話をもとにした作品を作るなんて素敵だなと心底思った。

大雨の中で叫ぶ一家

訃報を聞いて、うめおさんの妻が病院を訪れるシーンで「宮城に来てもらった時に吹っ切れた」みたいな台詞があって。ん?宮城に行ったなんて話あったっけ…と思いながら観ていたら、最後に家族で宮城を訪れるシーンが出てきて驚いた。
名クライマックスすぎる🎬

うめおさんはろくに謝る気もなく、最後にちぃちゃんに声をかけるでもなく、わざわざ宮城まで出向いたのがバカバカしくなりそうなくらい最低なんだけど…ちぃちゃんにとっては、自分のために家族がここまで動いてくれたと思えたことが良かったよね、と思う。
考えてみたら、両親が動いたのはちぃちゃんにだけではなくて。長女がアメリカの高校に行って心細かった時に、父親が一人でアメリカに行って楽しい時間を過ごしたこと。
かずまの演劇についても、「1回や2回観ればわかる」と罵倒していたものの、ちゃんと観に行っていること。自分の大切な会社を継がせたこと。多分、それぞれの人生に寄り添おうとしていたんじゃないかなと思った。言葉が足りなかったり、タイミングによって、関心がないように見えてしまうけれど。

大雨の中で叫ぶシーン、めちゃくちゃよかった!☔️
ちぃちゃんは絶対に叫ぶキャラじゃないのに、叫んでいて良かったw このあと暗転になってカーテンコールかな…と思ったら、まさかのバッティングセンターのシーンがラストだった!

バッティングセンターでのラストが最高

冒頭と絡め、ラストでもバッティングセンターのシーンがあったのが最高でした⚾️
歯のないおじいさん、春木生さんという方が演じられているそうなのだけど、40代の方で全然おじいさんじゃなくてびっくりした!w 完全におじいさんに見えたので、役者さんって本当にすごい。

歯がなくて何言ってるかわからない要素は、物語の笑いの部分だと思っていたのだけど、歯がなくて話しづらいことは、結果として「楽な事もあるし、不便な事もある」と締めていて、そのラストが最高に良かった!秀逸すぎる🫠
ここまで二時間かけて描かれてきた「家族」について、良い側面もあればそうでない側面もあって…っていうまとめのような台詞だなと思ったし、物理的に話せないことで「余計なことを言って争いを生まない」というニュアンスも感じられた。

ラストシーンでおじいさんが言っていた、「お父さんが息子をみる目が温かかった」という台詞も良かったな。なんというか…その一言だけで「父親に愛されていた」とすんなり受け入れられるとは到底思えないのだけど、自分からの見え方と他人からの見え方は違うというか。
内谷さんが演じた役(←名前忘れてしまった…会社のいちばん古株の人)から見たら、かずまの父親は尊敬する人であったし、母親(いくえちゃん)は夫を「けいちゃん」と呼び、すごく大きな愛情を持って接しているように見えた。

帰り道、一緒に見た友人と「歯がないおじいさんの言葉がラストでは聞き取りやすくなったのはなんでだろう?」と話していた。冒頭シーンは、かずまの通訳がなかったら全くわからなかったからw
かずまが聞きとれるようになったのに合わせて演技に変えているのだろうとも思ったし、私たちが慣れたのかもしれない。
20年以上通ったバッティングセンターの最後の日、という設定で終わったのが本当に良かった💫素敵なラストシーンだった。

まだまだたくさん感想があるけれど、とりあえずこのあたりで。
3列目で見させてもらって本当に没頭して楽しむことができた。2026年もたくさん観劇をしてるけれど、ストーリーの面白さでいうと今年No. 1だったかもと思う。それくらい次の展開が気になってワクワクした。
俳優さんたちも皆さん上手だったな♩いくえちゃん、テレビで見るままで素敵だった✨
雅成くん、色白で発光していて、背が高くて、もうめちゃくちゃかっこよかった🫶
東京マハロさんの公演、次回作があったらまた観てみたいなと思いました!

初めての本多劇場でした☁️
実は戦争の話かと思っていた!
雅成くんへのお花を撮影💐

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