まだ響いてる|好きな物語の音を連れて【Suno】
あの物語は終わったのに、
自分だけがまだそこに残っている気がした。
エンディングが流れている。
もう操作することはないのに、
コントローラーを持ったまま画面を見ていた。
終わったんだな、と思う。
見たかったはずの結末なのに、
そこへ辿り着いてしまうと、少しだけ寂しかった。
画面の向こうには、さっきまでいた世界がある。
何度も通った場所。
何度も聴いた音。
一緒に歩いてきた誰かの声。
もう戻れないわけじゃない。
でも、同じ気持ちでは戻れない。
子どものころは、
物語に入るのがもっと簡単だった。
ゲームを始めれば、そのまま夜まで行けた。
映画を観れば、しばらくその世界の住人になれた。
小説を開けば、ページの向こうへすぐに行けた。
明日のことなんて、あまり考えていなかった。
ただ続きを見たくて、
ただ最後まで知りたくて、
気づけばエンディングの前にいた。
けど大人になると、そうはいかなくて。
始めたい物語はある。
観たい映画も、
読みたい本も、
やりたいゲームもある。
それなのに、日常のほうが先に割り込んでくる。
明日の予定。
終わっていない仕事。
溜まった通知。
少しだけ残っている疲れ。
物語の入口に立つまでに、
前より時間がかかるようになった。
それでも、
ふと昔好きだった物語の音が聴きたくなる。
検索して、
もう一度だけエンディングを流す。
あの頃の部屋。
眠れなかった夜。
忘れていた空気。
全部が戻るわけじゃない。
でも、少しだけ戻ってくるものがある。
部屋の音が戻ってくる。
窓の外が少し明るい。
明日も、普通に来る。
それでも、さっきまでいた世界の音だけが、
まだ身体のどこかに残っている。
その音を、曲にしました。
ゲームだけじゃなくて。
映画を観終わったあと。
小説を閉じたあと。
アニメの最終話が終わったあと。
物語が終わったのに、
自分の中ではまだ終わっていない時間がある。
そして少しだけ思う。
いつか自分の音が止まるとき、
何が残っているのだろう。
でも、今はまだ考えすぎなくていい。
頭の片隅にだけ置いて、
また日常へ戻っていく。
終わった物語の音を、
少しだけ連れて。
画面を閉じても。
夜が明けても。
まだ響いてる。
だから今日も、
その音と一緒に歩いていく。
歌詞はこちらです
[Intro]
最後の扉の前で
少しだけ手が止まった
[Verse 1]
見たいはずの結末が
来てしまうのが寂しくて
笑った声も 泣いた場面も
思い出に変わっていく
終わりに近づくほど
楽しかった日々が眩しくなる
画面の向こうの世界に
まだ少しいたかった
[Pre-Chorus 1]
強くなれば先へ行けた
選べば道が変わっていった
そんな世界だから
夢中になれたのかな
[Chorus 1]
エンディングが流れたあとで
僕はまた日常へ戻る
画面の外の現実に
少しだけ置いていかれる
あの物語は終わったのに
胸の奥で音が鳴ってる
戻りたくないわけじゃない
ただ、まだ響いてる
[Verse 2]
大人になるほど少しずつ
新しい物語を選べなくなった
始めたい気持ちがあっても
ローディングのまま日々が過ぎる
昔みたいに眠れないまま
エンディングまで見届ける夜は減った
それでもふいに鳴るコンティニューが
止まっていた心を動かす
[Pre-Chorus 2]
現実にはレベルもない
わかりやすいステータスもない
強くなったかどうかさえ
誰も教えてはくれない
それでもあの音だけは
いつも少し先で待っていた
終わったはずの世界から
僕を呼ぶみたいに
[Chorus 2]
検索してまた聴いたエンディング
僕は少し現実を離れる
止まったままだと思っていた
心がまた続きを探す
あの音の中ではまだ
消えずに光っている気がした
終わったはずの物語が
名前のない気持ちをくれる
[Drop]
まだ響いてる
まだ響いてる
その音だけが
消えないまま
[Bridge]
いつか僕の音が止まるとき
どんな景色が見えるだろう
きれいなエンドロールなんて
流れないかもしれないけど
それでもできるなら
好きだった物語みたいに
最後の音まで
ちゃんと聴いていたい
[Final Chorus]
エンディングが流れたあとも
日常は何も変わらず続く
窓の外では朝が来て
僕の時間が動き出す
だけど胸の奥の方で
あの頃の音が鳴っている
画面を閉じても
夜が明けても
[Outro]
まだ響いてる
その音を連れて歩いていく
