デンマーク人と結婚するということ。200万円の「人質」と、パスポートの罠、そして永遠のゲスト感。
「デンマーク人と国際結婚なんて、素敵!」と、よくそう言われます。確かに、北欧のパートナーとの生活は響きはいいかもしれませんね。
でも、実際問題、現実はそう甘くはありません。特に、ここ数年のデンマークの移民政策は、日本人を含むEU圏外の人間にとっては「激辛」です。
今回は、社会制度の理不尽な壁から、夫婦喧嘩のリアルな作法まで。元カーデザイナーの自分が直面した「国際結婚の裏側」を赤裸々にお話しします。
愛をお金で証明せよ?「担保金」の壁
まず、結婚して一緒に暮らすための「配偶者ビザ」。これを取得するのが、年々難しくなっています。
一番の衝撃は、「担保金」制度です。ビザの申請料として約20万円(8,490 DKK)払うのは序の口です。そして、ビザが下りた後、銀行の特別口座みたいなものを開設し、そこに約150万円(61,709 DKK)を「人質」として預け入れなければなりません。
「愛があるなら、お金で保証しろ」と言わんばかりのこのシステム(笑)
しかも、銀行と自治体の手続きは複雑です。移民が多い国なのに、首都であるコペンハーゲンに移民局(SIRI)がなく、わざわざ遠くの地方都市まで行かされる始末です。
正直、「歓迎されていない感」を物理的にビシビシ感じちゃいます…
さらに「24歳ルール」という壁もあり、どちらかが24歳未満だと、たとえ夫婦であっても呼び寄せることが極めて難しいそうです。
パスポートと戸籍の「スパゲッティ状態」
無事に住めたとて、次は「名前」の問題が待ってます。
日本の戸籍には「ミドルネーム」という概念がありませんよね。一方、デンマーク人はミドルネームを持つのが一般的です。これを日本のシステムに無理やり当てはめようとすると、姓か名の欄に「ミドル+ファースト」を詰め込むことになり、表記がズレてしまいます。
結果、日本のパスポートのICチップと、デンマークの滞在カードの表記が一致せず、航空券の予約や銀行口座開設で弾かれてしまうといったトラブルが多発します。妻も、日本の銀行口座やクレカの申請では9割弾かれましたね。日本の「戸籍」とデンマークの「CPR(個人番号)」、この2つのシステムの相性は最悪のスパゲッティ状態なんです。
夫婦喧嘩は「論理」の殴り合い
では、家の中はどうなのか?
妻はかつて日本に住んでいて、日本語もペラペラで空気も読める人でした。しかし、デンマークに帰った途端、彼女は「ロジカルモンスター」みたいになってしまいました(笑)
デンマーク人は幼少期から「自分の意見を論理的に述べる」教育を受けて育ってきてます。例え喧嘩になったとしても、日本人のように「察してよ!」と感情をぶつけることはほぼありません。「なぜそう思うのか?解決策は何か?」を延々とディスカッションし続けようとします。
マジで、ず~~~っと喋ってます。逃げ場のない「詰め」ですよ(笑)
これに対抗するためには、自分も日本語脳の「曖昧さ」を捨て、英語脳の「直球勝負」に切り替えて戦うしかありません。まあでも、喧嘩っていうよりかは、もはや「交渉」みたいな感じですけどね。
ヒュッゲな家と、汚い公共スペース
もちろん、生活面でのギャップもありますよ。世界一男女平等な国ともいわれていることもあり、家事育児はほぼ完全といっていいくらいな「フィフティ・フィフティ」です。「男は仕事、女は家事」なんて概念はまず1ミリもないでしょう。自分は元々綺麗好きな方で自炊もするので特に苦を感じませんが、驚いたのは「外の汚さ」です。
家の中は完璧にヒュッゲで綺麗なのに、一歩外に出ると電車もトイレも超絶汚い。彼らは自分の領域(家)と他人の領域(公共)を明確に分けているんでしょうね。日本人のように「来た時よりも美しく」なんて精神は、世界でも稀有なんだと日々痛感してます。
おかげで、自分はただ普通にしているだけで「日本人はなんて清潔で礼儀正しいんだ!」と勝手にブランドが上がっていきます(笑)
日本の教育に感謝です!!
それでも、ここには「自由」がある
大変なことは山ほどあります。どれだけ長く住んでも、見た目がアジア人である以上「どこから来たの?」と聞かれ続ける「永遠のゲスト感」。デンマーク語の集まりで透明人間になったような孤独感。
それでも、ここに来て良かったと思います。最大の理由は「自分」を取り戻せたような気がするから。
「男はこうあるべき」「会社員はこうあるべき」という日本のプレッシャーから解放され、定時で仕事を終え、家族と過ごす。一人の人間としての尊厳を、社会全体が守ってくれる安心感。これは何物にも代えがたい「自由」なんです。
そして最後に伝えたいのは、「日本人は世界中で愛されている」ということ。国内ニュースばかりを見ていると何だか自信を失いそうになりそうな内容ばかりですが、デンマーク人含め、多くの人が日本に憧れ、良いイメージを持ってます。もっともっと自信を持っていいと思います。自分たちは、素晴らしい国に生まれたんです!
家庭内の「論理バトル」の話をしましたが、次回はもっと広い「社会との闘い」について考察したいと思います。
世界一発音が難しいとも言われるデンマーク語。口の中に熱々のジャガイモを詰めて話してるような音ともいわれてます(笑)が、自分がどう格闘しているのか?そしてその終わらない発音地獄について。
デンマークの沼はまだまだ深いです。次回も、リアルな現地レポートをお届けしていこうと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
「150万円の人質、知らなかった…」と驚いた方、あるいは「夫婦喧嘩が論理の詰め将棋になるの怖い(笑)」と思った方は、ぜひ「スキ(♡)」を押して教えてください。
スキが増えると、次の「家庭内交渉」で勝てる確率が上がるかもしれません(笑)
これからも、メディアには載らない「北欧のリアル」を容赦なく発信していきたいと考えています。フォローして、次回の記事もお待ちください🇩🇰
それでは、また次の記事で。
