有料noteの件
私も有料noteを書く側の人間だが次の2点を明言している。
①自分の記事が有料なのはペイウォール(課金による炎上対策)である
②自分の記事が有料なのは応援の一形態であって、なんらかの情報を提供するというものではない
この①②の条件を呑んでくれる人が「読者」となってくれるわけだ。
単品の記事とメンバーシップの記事ではまたそれぞれの見方が変わるのかもしれないが、どちらにせよ、この2点を超えて「読者」になる人のハードルはそこそこ上がる。値段設定は自分的には他と比べ比較的安くしているつもりだが、そもそも課金制にしたその時点で多くが読まない。以前Xでアンケートしたときはそもそも課金記事になった時点で1割くらいしか読まないという結果が出ていた。そもそものハードルが高く、やはり相当の知名度があるか、あるいはそれ相応の価値を提供する記事でないと人は買ってくれないものだと痛感する。
自分の記事で一番売れたのはこれで、60-70人くらいが買ってくれた。そのときの時事ネタであるのに加え、黒木さんが少し話題にしてくれたのが大きかったように思う。直接記事にしたわけではないが、黒木さんと同じ団体員の話題であり、X上で言及してくれたので他の人に目についただろう。ありがたいことだ。
内容についても概ね好評で、バッシング的なものは皆無と言っていいほど無かった。②のように普段から応援してくれる人が読んだわけでなく、①の効力をかなり実感した。有料だと「叩き」から入ろうとするアンチの人がいたとして、相手に利する行為をしたくないものなので、そもそも読まず、内容的に叩けないだろうし、私は基本的に本題に入る前でペイウォールを発動させるのでせいぜい話題に触れないくらいの方法しかできない。まあ上記記事は内容的には正論に近いものなので、どう叩くねんこれみたいなこともあるのかもしれない。
このように、私はコンセプト(?)を明言した上で課金制にして、それで無料にしろ等は言われたことがない。時事ネタを扱って、「課金して損した」的なことは言われたことはあるが、それは「思っていた内容と異なった」「自分の気に入る内容ではなかった」などの情報提供や価値提供に対する意見の相違によるものという感じだ。それもごく少数であったけど。
しかし、現在有料の記事についてインターネット上でいろいろ言われているという。話としては「記事を無料にしろ」というよりは「(自分の近しい人のネガティヴな話題を)有料記事にするなんて!」ということのようだ。
言論の自由、経済活動の自由等の建前はあるにせよ、やはり自分の売り出し方、やり方によっては人から不評を買うことはあるだろう。自由とは裁量は自分で持てるがそれによる結果は自分で引き受けるものだからこそ成立する。noteのような記事は意見やお気持ちであり、それは表明した時点である種他人への「押し付け」となる形式をしている。ならば、自分が発信したものには当然反発もあるものとして受け入れなければならないだろう。すべての人が自分の意見を肯定してくれるわけではないのだ。
「(自分の近しい人のネガティヴな話題を)有料記事にするなんて!」という今回の話に反発があるのは理解できるものではある。
単純化して言えば、「人間関係をお金に換える」みたいな感覚なんだろう。次元は異なるとは思うけど、例えばネットワークビジネスで友人を引きずり込むみたいな、そういう感覚で見る人もいる。
もしくは、日本古来からあるケガレ思想のようなものに近いのかもしれない。「死穢」という言葉があって、日本では古来から死に纏わる事柄には極力関連させないという。なので死刑執行人、墓守、屠殺業者などは一部の人間に押し付けられ、それらで金もうけをしている人は忌み嫌われた。勿論、直接的にはこれらの話は関係ないが、疑似的な死、終わりのものに対する社会の忌避感、心理的抵抗感は今でも人々の中に残っていて、それが人によっては今回の話題で想起させられているということもあるのかもしれない。まあこれは余計な与太話だ。
結局、書く側のコンセプト、つまり「誰に届けたいか」と記事を読む側の視点、つまり「何を読みたいか」が嚙み合うかどうかはいろいろな要素を含み、難しいものだ。発信側のコンテンツが世に出てしまった限り、いろいろな意見は出るだろうが、書く側はペイウォールによって読者をある程度取捨選択できる。書く側が読んでほしいという人に届けばいい=気に入らない人は読まなくてもよい、というのが有料記事にすることの強みだろう。ただ、それによるデメリットとして、無料部分だけで憶測であれこれ言われるとか、テーマや内容が非倫理的だと言われるとか、売り出し方によってはそれらの意見を甘受せざるを得ない。
発信する側は、諸事情(コンプライアンスとか周りに迷惑をかけないかとか)を考慮することに最善を尽くしながらも、最終的には自分が責任をすべて引き受ける覚悟で、自分の思うことを自由に発信するしかない、ということだ。叩かれたり反対意見を言われたりすることを恐れていては発信できない。それが恐ろしいならオープンなところで意見を言わず、クローズで(他人に見えないところで)身内で話せばよい。
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