探偵のお茶会ー4杯目ー
閑話部が創部してすぐに南條ヒカリという女性が入部してきた。
彼女は閑話部が創部されてことを聞きつけて入部してきた。
この部活の性質上誰かがこないと部活としてなりたたないため、お互いの挨拶早々に話すことはなかった。
彼女自身も私には興味がないようだったのでお互いに気まずいことになっているのが今の現状だ。
コンコン。
ドアがノックする音が聞こえた
「はーい。どうぞ。」
「失礼します」
部室に入ってきたのは女の子だった。
「閑話部で間違いないですか?」
「はい。間違いないですよ。」
「一つ相談したいことがあるのですが、子供っぽくて笑われたら嫌なので今日のことは黙っていただけますか」
「はい。問題ありませんよ。元々ここでの話をどこかに持ち込むことはないですから。ですが一つだけいいですか?その内容を聞いてその相談の解決などを断る可能性があります。それでもいいのでしたら」
「はい。私も問題ないです」
このことは絶対に聞いておかなければならない。あとから相談したのに解決方法を提示されなかったや、断られたとなったらめんどうなことになる。
私としては恋愛話を聞くための部活と考えているのだからそもそも、相談からの解決という流れは断りところ、そうもいかないのが部活の辛いところ。
自分の好きなことをするのに嫌いなことをしなければならないが仕方ない。
「それで相談とはなんでしょうか?」
「あっはい、相談といいますか、噂は本当だと思いますか?という内容です」
彼女はそう切り出して始まった。彼女が話だすとヒカリは聞き耳を立てるのをやめて、私の横にきた。
そして私、右側にヒカリ、対面に彼女がいるという形で話が始まった。
「相談内容は普通なのですが、消しゴムに好きな人の名前を書いて誰にも知られずに使い切ると両思いになれるっていうのは本当に効果があると思いますか?」
意外な相談だった。乙女らしい可愛い相談で私は口元がニヤけた。
相談というので何かしらの面倒ごとだと思っていたのだけど、私がこのためにこう言う内容を聞くために創部した、いや入学したのだから。
「そうですね。少しは効果があると思いますがそのままでは効果がないかも知れません。」
「どうしてですか?」
「そうですね。名前を書いただけで本当に両思いになればこの世界で両思いの人しかいないでしょうね。」
「では何をしなければならいのですか?」
困った。
このまま答えを出したとしても消しゴムに名前を書くのは意味がないということになってしまう。
「消しゴムに名前を書くだけなら確かにそうだね。けど消しゴムを使い終えるまで時間があるのだし、他にも何かやってみたら?」
「それも大事だと思います。」
いいパスが飛んできた。ありがとうヒカリさん、今まで話しづらい相手と思ってごめんなさい。
しかしほとんどそれが答えだから私としてはそれが一番よかった。
「た、確かにそうですね。相談としてはそれが聞きたかったので、おまじないが聞くことを願ってます。ありがとうございました。」
「いえ、ぜひ付き合うことができた時はまたきてください」
「頑張ります!失礼しました」
そういって彼女は教室をあとにした。
「で、あの相談の意味をわざわざ成就するって意味あったの?」
「えっ、本当に知らなかったのですか?」
「なにが?」
ヒカリは本当に何も気付いてなかった。
あの言葉の本心はつまり、消しゴムに名前何て書いて成就するわけはないのだから、自分磨きでもしたら?っという意味だったらしい。
ほとんどがあってるのになぜ気づかないのか。ため息しかでない。もしかしたら自力で全てを手に入れてきたのかも知れない。
「結局は願掛けと自分のことを他人に悟れないようにするためですよ。」
「バカね」
その言葉さっきの女の子の前で言わないでよかった。
頑張っても成功するわけではないし、少しでも可能性を上げるだけなのにこの言葉は強すぎると思う。
「そうかも知れませんが、その考えはお客さんの前で言わないでくださいよ」
「言うわけないでしょ」
怒られた。
流石に言葉を選んでると思ってると信じたい。
「結局意味のないことして意味あるの?」
「先ほど話したことが結論ですが、願掛けは分かりますよね」
「バカにしてる?」
バカにはしてないけど願掛けとかバカじゃないっていうと思ったので、願掛けをすることに反対ではなかったみたいだ。
「コホンっ。では他人に悟らせないってことのほうですか?」
「悟られるとダメなんでしょ。その答えだと本当に意味がないじゃない?無駄なことするより自分磨きをしたほうがいいと思わない?」
「その考えを考えないで辿り着くのが今回のおまじないですよ。」
頭に??が浮かんでいるようにヒカリさんは全く気付いてなかった。
やはり努力で全てを手にして、頭も私よりいいのだろう。羨ましいです。
「そういうのも頼りたくなるものでしょ?」
分からないって顔をしていた。やっぱり駄目だった。
「悟られないのも別に意味はないじゃない?そこを含めても意味がないと思う」
本当にヒカリさんは駄目だった。こと恋愛に関しては。
「そこが一番重要だと思うんですよ。一番いい時を見てもらいたいですからね」
「それって付け焼き刃では?」
「そうなのですが、とりあえず私が一連の意味を教えましょうか」
彼女は黙って頷いたが、これでは何も進まない私は一連の流れを伝えることにした。
「消しゴムおまじないは自分と周りのためが大きいですね。自分のほうは効果が薄いですが、おまじないをきっかけで自分磨きをしたりと意識するようになるのが一つです。もう一つは余計なことをする同性に悟られないためですね。」
またヒカリさんの頭に??が浮かんでいる。
「同性に知ってもらって、告白しないようにするほうが効果良くない?」
「それはヒカリさんの強さだと思いますよ。」
「そう?」
誰もその強さを持ってると思っていたのだろうか?全く困ったものだ。
しかしこれが消しゴムのおまじないの効果だ。
だからほとんど意味がない。意味を持たすためや、きっかけというのが大きいのは間違いないと思える。
「という感じが消しゴムのおまじないですね」
「じゃあ効果あるっていうのは嘘じゃない?いいの?」
「う〜ん。嘘か嘘じゃないかって白黒はっきりさせるのは違うと思うのだけどね。」
「そっか。」
ひとまずこれで納得してもらった。
こんな相談来るたびに、また1から説明はめんどうである。
今度漫画でも貸して勉強しておいてって言ったらするような気がするから貸してみようかな?
そうこう話をしていると、下校の時間になっていた。
初の相談は消しゴムのまじないね。勉強ができる人たちでもこういう恋愛の効果を少しは頼りたくなるものなのね。
