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不足しているのは、コメじゃない、ホメだ。

 静かな、いい夜です。
 みなさん、おつかれさまです。
 今日もたくさんの人が、一日がんばりました。
 たくさんの仕事が行われ、たくさんの気力と体力が消費されました。
 しかしその人たちは、仕事仲間からホメられていません。
 気力と体力の消費に対して、「ホメことば」の供給が、追いついていないのです。
 今日本は、深刻なホメ不足です。

 ちっちゃい頃を思い返してみれば、たくさんホメられました。
 立ち上がったら、「わあ、やった!すごいね!すごいね!」とホメてもらえるし、 親が落っことしたものを拾ってあげたら、「わあ、ありがとう。エライね」ってホメてもらえました。
 でも、大人になると、
「このくらいできて当たり前」
「そんなことをやって当たり前」
と、自分がやることも他人がやってくれることも、なんでもかんでも当たり前になってしまいます。

 いろんなことが当たり前にできるようになるのは素晴らしいことです。
 でも、なんでもかんでも「当たり前」で済ましてしまうというのは、少し寂しいことではないでしょうか?

「当たり前だから、できて当然」
じゃなくて、
「当たり前のことができるって、ありがたいな」
そういう気持ちで過ごせると、ぼくたちみんな、気分良く生きられます。

 これを読んでいるのが夜だったら、
「今日も一日無事に過ごせたね。すごいね」

 これを読んでいるのが朝だったら、
「今日も起きられて、エライね」

 これを読んでいるのがお昼だったら、
「午前中、乗り切れてすごいね」

こういうふうに、自分をホメてください。

 そうです。まずは自分からです。

 ホメてもらうことを他人に期待しても、なかなかホメてもらえません。
 なぜならその人は、「そのくらいのこと当たり前」と思っているからです。
 そして、その人もホメられていないんです。
 稲を植えていない田んぼからコメが取れないように、「ホメ不足」の人からは、「ホメ」は出てきません。
 だから、あなたがした当たり前のことをホメてあげられるのは、自分だけです。
「まずは自分から」。ホメ不足の世界で、あなたはホメを豊かに実らせることができます。

 どんなちょっとしたことでもいいんです。
 朝、時間通りに起きられなくても、とにかく
「起きただけで偉いね」
ってホメていいんです。
 お昼ご飯食べたら、
「今日も美味しくご飯食べててかわいいね」
って、自分の気分の上がる言葉をかけてあげていいんです。
 仕事が終わらなくても、
「やろうとしただけで、偉いね」
って、労ってあげてもいいんです。

 ちっちゃいこと、いっぱいホメてください。
 自分のちっちゃいことをいっぱいホメると、自分のことが好きになってきます。
 自分のことが好きになると、周りからも愛されます。
 そうすると、人生変わります。
 自分のことをホメていると、ちっちゃいことをホメていると、だんだん分かってくると思います。

 この国は、とよあしはらのみずホメの国です。
 本当は、ホメが豊かにある国でした。
 秋の田に、豊かに実る稲穂のように、神さまのことをホメていました。国のことをホメていました。天皇のことをホメていました。
 共同体を、恋人を、そして自分を、ホメていました。
 あなたは、「ホメ」足りてますか?

「一日に3回、自分をホメてます」
 ステキですね。でも、それだけでいいんですか?
 10回でも20回でも、できれば100回でも、大切な自分のこと、ホメてあげてください。

 あなたが思うより、あなたはもっと、ホメられるべき存在なのですから。

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ひふみ国師 いつも応援してくださりありがとうございます。