早く、大きく、均一に
タイトルは自然農法が定着しない理由です。
一般的に農家は収穫した作物を
農協に買い取ってもらって
農協は大手のスーパー等に卸します。
その際に作物の大きさが揃っていないと
売りにくいですよね。
箱や袋に詰めるのも難しくなります。
早く大きく成長すれば
収穫する回数も増えます。
つまり収入が増えるということです。
戦後の食料不足の時代は
「早く、大きく育つ」ことが求められました。
世の中が発展するにしたがって均一のサイズを
作物に求めるようになりました。
大型のスーパーマーケットでの販売を考えたら
大根○○円、人参○○円と均一価格で売る方が
お店の手間も少ないし、お客が選ぶ時も楽だから
均一のサイズに育つ種を撒いて、
化学肥料で早く大きく育てて、
農薬で害虫を抑える農法は
確かに非常に効率的です。
ですが以前にも書いたように
化学肥料や農薬の価格が高騰する今となっては
慣行農法で必須といわれる資材の価格が
農家の首を絞めます。
消費者に聞いたら、
無農薬、無化学肥料の野菜や果物の方が
圧倒的に好まれますが、
キズや規格外のモノは嫌がられます。
虫食いの跡があれば見向きもされません。
野菜や果物は工業製品ではありません。
ですが、工場で作られるような均一さを
世の中が求めている以上、
自然農法が広まることは難しいのです。
大規模農地での農業は、
一斉に種を撒いて、一斉に肥料を与え
一斉に農薬を撒いて一斉に収穫します。
効率優先です。
ですが小規模農家は作る作物(商品)の差別化と
生産コストを下げる努力をしないと
明るい未来はないと私は考えています。
無肥料、無農薬で育てる野菜や果物、穀物を
サブスク方式で収穫してもらうのは
面白いと思っています。
来年、私は60歳になります。
これからは「面白い」と思えることを選んで
生きていきたいと思っています。
『農』を職業ではなく生き方と考えて
次の世代に面白さを見せていかないと
この国の食料事情は
今より更に悪くなると思っています。
