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Victor WoodconeをS.M.S.L. AL400の3バンドEQでBGM向けに整える

小型スピーカーこそEQが効く

今回の動画では、SMSLのAL400とVictorのWoodconeフルレンジスピーカーを使って、ニアフィールドで心地よくBGMを聴けるシステムを作りました。

その中で地味だけどかなり効いたのが、AL400内蔵のEQです。

EQというと、難しそう、音が不自然になりそう、いじり始めると沼になりそう、というイメージがあるかもしれません。
でも実際には、やることを絞ればかなりシンプルです。

今回のEQの目的は、音を派手に変えることではありません。
スピーカーの苦手なところを無理に補正せず、耳につきやすいところだけを少し整えることです。

※この記事はS.M.S.L.の提供です。
※2900字あります。

ハードオフオーディオサロンで見つけたJVCのフルレンジスピーカーと専用台座
アンプとDACはSMSLのAL400(提供品)

小型フルレンジの限界を理解する

VictorのWoodconeは、小型フルレンジらしいまとまりの良さがあります。
ボーカルやアコースティック系の音は自然で、近い距離で小さめに鳴らすとかなり気持ちいいです。

一方で、物理的な限界もあります。

特に低音です。
測定してみると、100Hzより下はかなり控えめでした。

これは故障でもアンプの問題でもなく、小型スピーカーとしては普通のことです。
小さなユニットと小さな箱で、50Hzや60Hzのような低い音をしっかり出すのはかなり難しいです。

ここでEQを使って無理に低音を持ち上げると、低音が豊かになるというより、歪みや濁りが増えやすくなります。

なので今回は、重低音を出そうとはしていません。

狙ったのは、もっと上の帯域です。
具体的には、100Hz前後を少しだけ持ち上げて、音に厚みを足す程度にしました。

「出ない低音を無理に出す」のではなく、
出せる範囲の低音感を少し整えます。

REWの測定結果。85db マイクまでの距離45cm 素の状態
1万円の中古スピーカーでも大きな左右差はない
85dBでのディストーション。白いグラフがTHD
100~10kHzにおいて問題となりそうな歪みは見られない
中古スピーカーは周波数特性とディストーションだけでも測っておくと安心。

EQでやったことは3つだけ

今回使ったのは、AL400の3バンドEQです。

細かい補正はできませんが、BGM用の音作りには十分使えます。
やったことは大きく3つです。

まず、低域を少しだけ持ち上げました。
小音量で聴くと低音は物足りなく感じやすいので、100Hz前後に少し厚みを足しています。

次に、中域の張り出しを少し抑えました。
2〜3kHzあたりが強いと、近い距離では音が前に出すぎたり、少し硬く感じたりします。
AL400では3kHzぴったりを選べなかったので、今回は2.5kHzを少し下げました。

最後に、高域の刺激を少し抑えました。
フルレンジスピーカーは、軸上で測ると高域に山が出ることがあります。
この部分が強いと、シャリつきや耳につく感じにつながります。
そこで10kHz付近を少し下げて、BGMとして聴きやすい方向にしました。

まとめると、

低音は少し厚く。
中域は少し落ち着かせる。
高域は少し刺激を減らす。

これだけです。

SPL 75dB イコライザーで調整した後の周波数特性
SPL 75dB 緑 調整前Rch、黄 調整後Rch
ハイ上がりだった音を左肩上がりに調整した

3バンドEQは「全部直す道具」ではない

AL400のEQは便利ですが、万能ではありません。

3バンドしかないので、測定グラフに出ている細かい山や谷を全部きれいに補正することはできません。

たとえば、6kHzの山と10kHzの山を別々に処理したい、5kHzの谷だけをきれいに直したい、というような細かい補正には向いていません。

でも、これは欠点というより、使い方の問題です。

3バンドEQは、細かい測定補正用というより、
低音・中音・高音の大まかなバランスを整える道具
として使うのが向いています。

逆に言えば、EQが苦手な人にはこれくらいのほうが扱いやすいです。
細かくいじれすぎると、かえって迷いやすくなります。

グラフを完璧にしようとしない

EQでありがちな失敗は、測定グラフをまっすぐにしようとしすぎることです。

もちろん、測定はとても大事です。
耳だけで判断するより、どこが強くてどこが弱いのかが見えるからです。

ただし、測定グラフの谷を全部埋める必要はありません。

特に、スピーカーや部屋の反射でできた深い谷は、EQで持ち上げてもきれいに直らないことがあります。
むしろ余計な歪みや不自然さが増えることもあります。

今回も、低域の下のほうや中高域の細かい谷は無理に補正していません。

やったのは、明らかに耳につきやすい山を少し抑えることと、小音量で不足しやすい厚みを少し足すことだけです。

EQは、グラフを美しくするためではなく、
実際に聴きやすくするために使う
ものだと思っています。

ラウドネス機能との使い分け

AL400にはラウドネス機能もあります。

ラウドネスは、小さい音量で聴くときに不足しやすい低音や高音を補う機能です。
普段65dBくらいの小さめの音でBGMを聴くなら、便利に感じる場面もあると思います。

ただし注意点もあります。

今回のWoodconeのように、もともと高域に少し山があるスピーカーでは、ラウドネスで高音まで持ち上がると、逆にシャリつきが増える可能性があります。

なので今回は、まずラウドネスは使わずにEQでバランスを整えました。

そのうえで、低音がもう少し欲しいときだけラウドネスを試す、という順番がよいと思います。

基本は、
まずEQで整える。
足りなければラウドネスを試す。
うるさくなったら戻す。

これくらいの軽い使い方で十分です。

EQが苦手な人へのおすすめ

EQが苦手な人は、最初から細かく追い込まなくて大丈夫です。

まずは3つだけ見ればよいです。

一例として、
低音が薄いなら、100Hz前後を少しだけ上げる。
音が硬い、近すぎるなら、2〜3kHzを少し下げる。
シャリつくなら、8〜12kHzを少し下げる。

調整量は、最初は1〜2dBくらいで十分です。
大きく変えすぎると、何が良くなって何が悪くなったのか分かりにくくなります。

そして、聴く音量で判断することも大事です。
今回のように普段65dBくらいで聴くなら、その音量で気持ちよく聴けるかを優先します。

測定は参考にする。
でも最後は、実際の使い方で心地よいかを見る。

これがいちばん失敗しにくいと思います。

まとめ

今回のAL400内蔵EQは、かなり実用的でした。

本格的なDSPのように細かく補正する道具ではありません。
でも、小型スピーカーをBGM向けに整えるには十分です。

JVC Woodconeのような小型フルレンジでは、無理に重低音を出そうとするより、出せる範囲を整えるほうが自然です。

今回のポイントは、

低音は無理せず少し厚く。
中域の張り出しを少し抑える。
高域の刺激を少し減らす。
グラフの完璧さより、実際の聴きやすさを優先する。

このくらいです。

EQは難しいものではなく、うまく使えばスピーカーの弱点をやわらげて、普段の音をかなり快適にしてくれます。

特に小音量でBGMを聴く環境では、EQはかなり効果の大きい調整だと思います。

この記事はSMSLの提供です。
Amazonアソシエイトを利用しています。


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