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ozaki_yuki
【詩】天国での逢瀬
夜のベルベッドを抜け出して
君と夜を過ごしたよね
35階の結露した窓から
見下ろした駅が輝いてた
狭い浴槽でキスを交わして
僕のぐちゃぐちゃな髪を
ドライヤーで乾かしてくれた
星から零れるエーテル
TVはふたりとも嫌いだった
小さい冷蔵の中には
ちょっと固くなったミルクレープ
緊張で食欲は消え失せていた
君がバッグを探って
出したのは薬の袋じゃなくて
苺とチョコレート味の紅茶だった
玩具みたいなケトルで湯を沸かして
「どっちが飲みたい?」と聞いてきた
「チョコレート」と答える
君との会話が僕の言葉になり
原稿用紙の空白を埋める
スマホの粗悪なスピーカーで
Blurの「13」を流して朗読した
愛情を通り過ぎた感情を混ぜて
熱い紅茶を飲んだ
その味が舌にまだ残っている
天国での逢瀬を忘れない
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