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【#PR】TRN『朱雀 (Rosefinch)』レビュー。格安平面駆動の"火の鳥"は、エージングで羽ばたくか?

どうも、ひいらぎの音響室(アマチュアオーディオおにいさん)です。

今回はTRN直営店様よりご提供いただいたイヤホンの二本目、『TRN Rosefinch(朱雀)』のレビューです。

TRNが誇るエントリークラスの異端児が、私の元に着弾しました。

今回レビューする『TRN Rosefinch(朱雀)』。 最大の特徴は、「12mm 平面磁気駆動(Planar)ドライバー」を搭載していること。 通常、平面駆動といえば1万円オーバーがまだまだ多い世界ですが、こいつは実売5,000円前後(セール時はもっと安い!)という、破壊的な価格設定で登場しました。

自作ツール『KOKU』でのエージングや音楽を聴きこんだ結果、その評価は大きく覆ることになります。 今回は、この「朱雀」が持つポテンシャルと、今でも通用するその実力を、忖度なしでレビューします。


提供元のご紹介

本レビューは、以下の企業様より製品提供を受けて作成しています。 この場を借りて感謝申し上げます。


筐体とスペック - その名の通りの美しさ

まずは外観。 「朱雀」の名に恥じず、燃え上がる翼のような切込みの入ったフェイスプレートが印象的です。 こちらもスターフィッシュ同様ハニカム状のグリルから内部が透けて見えるセミオープン構造を採用しており、抜けの良さを予感させます。

心臓部:12mm Planar Magnetic Driver 12mmという大型の平面駆動ドライバーを搭載。 一般的なダイナミックドライバー(DD)とは異なり、極薄の振動板全体を磁力で駆動するため、「歪みが少なく、応答速度が爆速」なのが特徴です。

※注意点:付属品について 付属ケーブルはTRNお得意の「プラグ交換式」……なのですが、このRosefinchには標準で3.5mmプラグしか付属しないです(Starfishは4.4mmも付いてたのに!)。
平面駆動はパワーを食うので、本領発揮には4.4mmバランス接続が推奨されます。私はスターフィッシュの付属4.4mmプラグを使用して、4.4mmバランス接続で検証しました。

聴くときは4.4mm、エージング時は3.5mmと二本を交換しつつの体制で臨みました。


Process: 『KOKU - 刻』による徹底的な焼き入れ

平面駆動ドライバーはKZ Duonic同様、やはり箱出し直後は振動板が張り詰めており、本来の低音が出にくい傾向があります。 Rosefinchも例に漏れず、着弾直後は「高音が刺さる!低音どこ行った?」という少々暴れ馬状態だと感じます。

そこで、自作のエージングツール『KOKU - 刻』の出番です。 Starfishと交互に、2台体制でエージングと聴き込みを開始しました。

  • 設定: Pink Noise 50% / Wite Noise 20% / Brown Noise 50%

    • 平面振動板のストロークを確保するため、低域成分たっぷりのブラウンノイズを重点的に照射。

  • 期間: 50時間以上

⏩ After: 羽化した朱雀

エージング後、明らかに変化しました。 刺さっていた高域の角が取れ、「痛い」から「煌びやか」へ。 そして何より、行方不明だった低域が戻ってきました。ズシーンと響く重低音ではありませんが、タイトで筋肉質な低音がリズムを刻み始めました。


試聴環境 - 平面駆動にパワーを

今回もいつもと同じ、お気に入りの環境です。

  • DAP (Source): Galaxy S24 Ultra

  • DAC/AMP: MoonDrop Dawn Pro 2 (CS43198デュアルチップ)

  • Cable: 純正ケーブル (4.4mmバランス接続)

  • Eartip: 純正付属品


音質レビュー - 寒色系の「キレ」と「スピード」

1. 高音域:TRNらしい金属的な煌めき

これぞTRN、これぞ平面駆動。 シンバルやハイハットの金属音が、「パシャーン!」と鮮烈に弾けます。
同時に届いたウォームな印象を持つ『Starfish』とは対極にある、寒色系のクールな高音。 エージングで多少マイルドにはなりましたが、それでも刺激は強め。「刺さるか刺さらないかのギリギリ」を楽しむチューニングです。

2. 中音域:クリアだがドライ

ボーカルは非常に明瞭。曇りガラスを拭き取ったような見通しの良さがあります。 ただ、質感は「ドライ(乾いた感じ)」です。 艶っぽさや色気よりも、ハキハキとした解像感を重視しており、アニソンやスピード感のあるロックとの相性は抜群です。

3. 低音域:量より質の「ハイスピード」

DDのような空気の塊が飛んでくる低音ではありません。 「面で叩く」ような、タイトで立ち上がりの速い低音です。 量感は控えめ(特にサブベースは軽め)ですが、高速なドラム連打も団子にならずに描き切る追従性は、さすが平面駆動といったところ。

4. 音場:セミオープンの恩恵

セミオープン構造のおかげで、音抜けは抜群です。 音が頭の中に籠もらず、外へスッと消えていく感覚。 密閉感はありませんが、その分、長時間のリスニングでも閉塞感を感じにくいです。


SENSES Evaluation

新基準「SENSES」を用いて、Rosefinchの特性を数値化・視覚化します。
※価格帯(A7K / 7,000円前後クラス)の平均を「5.0」とする相対評価。

📊 HYO - 評 (Performance & Character)

1. PERFORMANCE

  • Low / Bass: 6.5

    • 量感は控えめ。重低音の深さよりも、スピードとキレで勝負するタイプ。

  • Mid / Vocal: 7.8

    • クリアで分離が良い。ドライな質感が好みを分けるが、解像度は高い。

  • High / Treble: 9.2

    • 【本機のハイライト】 価格を超えた伸びと煌めき。平面駆動の醍醐味がここに。

  • Stage: 8.0

    • セミオープンらしく、左右への広がりと抜けの良さは優秀。

  • Detail: 8.5

    • 細かい音を拾う能力は高い。寒色系ならではの情報量。

2. CHARACTER

  • Tone: 1 (Cool / 寒色)

    • 徹底したクールサウンド。冷たく、鋭い。

  • Texture: 2 (Dry / 硬質)

    • 潤いよりも、クリスタルガラスのような硬質な響き。

  • Balance: 2 (High-Mid / 高域寄り)

    • 低域は支え役に徹し、中高域が華やかに主張する。

  • Speed: 1 (Fast / 最速)

    • 余韻をバッサリ切る潔さ。スピード感は今回のラインナップでも随一。

  • Type: 2 (Monitor / 分析)

    • 音楽に浸るより、音の粒立ちを楽しむ分析的な聴き方にマッチ。

🪐 TEI - 庭 (Tonal Environment Imaging)

Concept: "The Crystal Wing" (水晶の翼)

  • Shape (空間形状): 扇形(Fan-Shaped)

    • 前方への奥行きはそこそこですが、左右に大きく広がる扇形の音場。

    • セミオープン構造と高域の伸びにより、音が横にワイドに展開し、頭の外へ抜けていきます。

  • Distribution (配置):

    • VOCAL : 眉間からわずかに前へ。近すぎず遠すぎず、冷静に全体を見渡せるモニターライクな距離感です。

    • BASS : ステージの後方下部から、タイトなリズムを刻みます。包み込むような圧ではなく、土台としての正確な支え。

    • DRUMS & HIGH : ここが最大の特徴。打楽器と高音域が左右のウイング(翼)の端まで大きく展開し、空間の広さと分離感を演出しています。

(イメージ: 左右に広げた翼の先端で高音が煌めき、中央でボーカルが鋭く歌う)


総評 - 「キレ」と「刺激」を愛する者へ

TRN Rosefinchは、万能な優等生ではありません。 低音ズドズドが好きな人や、まったり癒やされたい人には、正直おすすめしません。

しかし、
「とにかくクリアで、キレッキレの音が聴きたい」
「高速なボカロ曲やアニソンを、スピード感MAXで楽しみたい」
「平面駆動の"あの高音"を、手頃な価格で味わいたい」

そんなニーズには、これ以上ないほど刺さる一本です。 エージングで覚醒するポテンシャルも含め、育てがいのある「じゃじゃ馬」と言えるでしょう。

QDCコネクタの4.4mmバランス環境があるなら、ぜひリケーブルして本気を出させてやってください。 その時、朱雀は真に羽ばたきます。


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ひいらぎの音響室 今日も耳、元気に破壊中。

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