私の脳内の吉田美和が・・・
グラムくんとのカフェデートはすごく楽しかった。
文字通り胸がドキドキしてぼんやりとした夢の中で話しているような、そんな時間だった。
夕飯前にあっさりとお開きになったのは少し気になったけど、彼の「会社の仲間と会食」という言葉を信じて、信じようとした。
私の中の女の勘が
ちょっとちょっと、大丈夫なの?
あんた、このまま進む気?ちゃんと聞いた方がよくないかい?
とささやいているが、その声も音量を絞ってほぼ聞こえないようにした。
自分に好意を持ってくれていることが明らかな男性で、もともと好みが合うってわかっていて、ふるまいもスマートな男性と巡り合うチャンスなんてそうそう無い。
あともう少しで40歳になる私。
あともう少し夢を見たいと思ってしまった。
最寄駅から自宅へ向かっている時に、グラムくんからLINEが届いた。
そう、カフェでLINEを交換したのだった。
「今日は会えてうれしかったです!気の合う友人ができてうれしいです、またおしゃべりしましょう」
「私もうれしかったです。またタイミングが合えば会いましょう!」
この友人というワードにモヤモヤしてもおかしくないのだが、
私はちょっとうれしかった。
ヤリモクで誘ったのではないんですよ、的なニュアンスに思えたのと
彼も私がシングルかどうかはかりかねて、あえて 友人 と表現することでまた会えるチャンスをつなごうとしてくれてるのではと感じたからだ。
実際に彼がひとまず 友人 という立場を作ってくれたことで、もし彼が既婚者だったとしても 友人 だからという私の心の中の道徳心に言い訳が立つような気がして、もう少し猶予が与えられたような気持ちになった。
それから、Instagramの投稿もみつつ、お互いにLINEで2日に一回程度関Tんなメッセージを送り合っていた。
友人としての中を深めていった。
この頃には、もう後戻りできないくらいグラムくんのことが好きになっていた。
実際に会って話したのは1度だけなのに、その事実さえ
【一度しか会ってないのに、こんなに惹かれてしまうのはきっと運命だ】
と自分の都合のいいように変換されてしまっていた。
「また」
は、案外早くやってきた。
翌月のある日
「来週の週末から10日間ほど日本に戻るので良かったら食事でもどうかな?」
というLINEが届いた。
「わ、いいね!」
そこからは日程調整の為、という大義名分ができたので頻繁にLINEのやり取りをして会う日が決まった。
彼が帰国する金曜日の夜だ。
決戦は金曜日
古いけど、私の脳内で吉田美和が歌っている。
