空の旅は空の景色を楽しむ旅
小判形をした二重窓の外に、どこまでも続く雲海。
この景色を"雲の海"と名づけたのは、誰だろう。

ふわっふわの、綿菓子みたいな雲で埋め尽くされたその更に上空。
広がる蒼穹を、2本の白い線をまっすぐに描いて、飛行機が飛んでいく。
2本ということは、双発エンジンのおそらくは民間機。
高度1万メートルより上空を飛んで、あの飛行機はどこへいくのだろう。

空の旅はいつも窓ぎわだ。
飛行機のスピードは速い。
刻々と変わっていく空の景色を眺めているのが好き。
天気が悪くて、灰色がかった雲の中をひたすらにいくときもあれば、澄み渡る青空と、紺碧の海上をいくときもある。
薄衣みたいな雲の下に、もこもこと不揃いに湧くひつじ雲やうろこ雲、荒波のような雲が幾重にも重なる場所もある。
遠くに夕陽を浴びた積乱雲が見えることも。
雲とは、形のない水蒸気なのだと知る瞬間だ。
晴れた日の夕方ならば、沈む太陽にあわせて、オレンジから薄紫、深い蒼から夕闇へと変わっていく、幻想的な景色が見られる。

飛行機に乗るのは、だいたい南の島行きだ。
北海道は車を積んでのフェリー旅。
飛行機の航路は、空港の上空を結んで飛ぶ。
海に点在する島が見えると、その形からあれは何島だろう?と想像しながら、陸地が見えれば地形からどの辺りだろうかと、機内誌の後ろにある地図を見るのも楽しい。
2時間なんて、あっという間。
退屈するひまはない。
空の旅は、空の景色を楽しむ旅。
何回乗っても変わらない。
薄くのばしてちぎった綿のような雲の下に、陸地と遠浅のビーチが見える。
窓から見える景色を眺めているうちに、飛行機は梅雨空の那覇空港に着陸した。
三條凛花さんのビンゴエッセイ6月に挑戦中。
今日は窓です。

この記事、下書きに残ってました。3つめに書いて、アップしてなかった。
ビンゴカードの埋まり具合が、違うのはそのせいです。
