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takksusie
おあずけのクリスマス
街中が、きらきらしていた。
12月に入ったとたん、ショウウィンドゥも、街灯も、並木にも飾りつけされて、陽が落ちるときらきらと輝きはじめる。
デパートやショッピングモール、高級な鞄や時計を扱う店、駅のコンコースにまで大きなツリーがしつらえられて、きらびやかな景色に彩りを添える。
クリスマスイブは恋人たちにとっては特別な夜。
いまごろきっと、いろいろな場所で楽しくしあわせな時間が生まれているんだろう。
だけど、受験生の俺にはまだまだ無縁な話だ。
今日も塾の学習室で最後まで残って勉強してきた。
大学入試まであと少し。合格を勝ち取るためには、ここで気を抜くわけにはいかない。
とはいえ、世の中が浮かれている最中に頑張れるのは、ひとえに彼女のおかげだ。
進学塾で出会った彼女とは、第一志望の大学が同じだった。
言葉をかわしたことは、ない。
さらさらの黒髪。きれいに整えられた眉。
華美なところはまったくなくて、とびぬけて美人とか、アイドルの誰々似とか、そういう感じでもないのに、なぜか目を惹く。
お互い無事に合格したら、そうしたら告白する。
それまでは、同じ教室内で一緒に勉強できるのを励みに、そっと見るだけでいい。
クリスマスはおあずけでいい。
頑張ったその先に、楽しいことがきっとあるはずだから。
(586字)
ナルさんの企画にすべり込みで参加します。
書けないかと、間にあわないかと思いました。
