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卒業(学園バイオレンスから本物のバイオレンスへ)。


もういいよね。
古いものを今の人に触れて欲しいとか思わないし、そうすると数々の元ネタ、ブルース・リー×マッドマックスってネタ元もぼやけてしまう。
これはこれで色々拝借して、後世に影響を残しているんだから名作だと思うよ。
ただ繰り返しじゃ意味がない。
俺はニッポン放送「島田紳助のおっと危ない!東京ばくだん小僧(1985)」の箱番組「アタック『北斗の拳』」を聞き込んでおり、同級生もみんなそうだった。
全く原作に似ていない動画で再現され、俺は動画が所詮、原作の描線を再現することはできないのだと、原作ありきの動画には以降、絶望したままだ。
かつ、スキャナーズのような北斗神拳による人体破壊が、地上波ゴールデンタイムの放送の関係で自主規制で改変されており、不満を募らせてもいた。
だが、原作の暴力や残酷をそのまま再現したのが売りの劇場版(1986)の制作発表には興奮した。
渋谷パンテオンで行われるそのプレイベント(司会:うじきつよし)の参加者をラジオ番組は募集しており、俺も応募したが当たらず、当たった同級生に誘われて行った。
予告が流され、参加者は子供ばかりなのでそんなに長時間ではなく、試写でもない。
ラジオで人気の「あたた対決(どっちが息の続く限り殴る時の怪鳥音が持つかの対決)」が延々やっていて、勝者や他の参加者も加わってのじゃんけん大会で勝てた奴には、公開を控える劇場版のポスターかなんかを貰って帰った記憶がある(小学校の時の記憶だからね)。

まあ前置きは長くなったが、結局は当時床屋で読んでいた、雁屋哲×池上遼一コンビの「男組」→「男大空」との共通点が非常に気になった。
「男組」の少年刑務所服役囚、主人公:流全次郎と弟分:高柳秀次郎のアクションはほぼブルース・リーのトレースである。
ユリアの兄・リュウガが蔭腹を切って主人公を焚きつけるのも、敵ながら流全次郎第三の師匠となった、李大広の筋の通し方と同じ。
「男大空」の主人公:祭俵太の実の兄、真矢は、弟を守るためにトキと同じく自身が盾となる。
俵太が助力を求める、全関東番長会議の長・黒太刀瞬はユダの様なナルシストで、トキと同じく合掌した手刀を必殺技としながらも、敵対する鬼堂凱に敗れ、ラオウの様に拳を天に突き上げたまま硬直し死ぬ。
流全次郎第一の師・陳泰明は、親友だった彼の父、流統太郎の恩に人生で報いるために舌を切り、喋れない設定だった。
これはシュウやシャチがケンシロウの生命を守るのに自らを傷つけたのに似ている。
これ以上挙げるまでもない。
全てはオマージュなのだから。
ラブコメ路線にシフトしつつある少年サンデーに抗うように連載されていた学園バイオレンス劇画「男組」→「男大空」は、一方、元々バイオレンス路線で成り上がってきた少年ジャンプに連載されていてもおかしくないものだった。
だから祭俵太のコスチュームそのままに、「ジョジョの奇妙な冒険」第三部(1989)で登場した空条承太郎には驚かなかったし、第三部自体が「北斗の拳」オマージュに溢れていた。
ともかく、以降少年漫画に触れる意義を見失い、俺は中学生ながら、青年誌の本格バイオレンス劇画しか、以降読まなくなるのであった。

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