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無限の尾 #毎週ショートショートnote
朝目覚めたら尻尾が生えていた。
夜は何もないのに、朝起きるとある。
明らかに体から生えているが、皮膚とは違う不思議な感覚。
毛を抜くよりもわずかな力でそれは抜けた。
「まぁきれい」
どうしたものかと尾を持って病院に向かっていると、道ゆく人々が一斉に群がってきた。取り憑かれたような眼差し、ついには金を払ってでも欲しいという人まで現れ、俺は閃いた。
その日から俺の生業は「尾売り」になった。
驚くような高値で尾を買う人々、俺は日々寝ては生えてきた尾を売る。
それだけで大金が舞い込むもんだからバカらしくなって仕事も辞めた。
俺は金を生むようになったのだ。
そのうち尾は数が増え、生えるスピードもどんどん早くなった。
一際大きな尾から次々と小さな尾が生えてくる。
しまいには体はほとんど尾に覆われ、尾は尾ではなくなった。
もうどちらが本体かわからないくらいだ。
頭を動かしているのは尾か俺か。これは夢か現か。
考えるほどに、再び猛烈な睡魔が襲ってくる。
(409字)
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