インバウンド集客はMEOで決まる。外国人がGoogleマップで宿を選ぶ時代

ここ数年、ホテルや旅館のインバウンド集客を見ていて強く感じるのは、「外国人のお客様は、思っている以上にGoogleマップで宿を探している」ということです。
 
日本人は楽天トラベルやじゃらん、OTAで比較する感覚が強いですが、外国人旅行者は少し違います。
 
観光地に到着してから、スマホで「hotel near me」「ryokan near Mt. Fuji」「hotel with private onsen」と検索する。そこで出てきた施設を見て、写真と口コミを確認し、そのまま予約する。
 
もはやGoogleマップは地図ではなく、宿泊予約の入口です。昔の観光案内所がスマホの中に入ったようなものですね。しかも24時間働いてくれます。文句も言いません。少しうらやましい存在です。
 
だからこそ、インバウンドを取りたいホテルや旅館にとって、MEO対策はかなり重要です。
 

外国人旅行者はGoogleマップから宿を探している


 
特に見直したいのが英語表記です。
 
日本語だけで「温泉」「貸切風呂」「和室」と書いていても、外国人が英語で検索したときに十分に拾われない可能性があります。
 
例えば、日本人なら「富士山 ホテル」「温泉旅館」と検索しますが、外国人は「Mt. Fuji hotel」「hotel with onsen」「Japanese style room」「private hot spring」などで探します。
 
つまり、施設のGoogleビジネスプロフィールに、外国人が実際に使う英語キーワードを自然に入れておく必要があります。
 
例えば、
 
"Our ryokan offers Japanese style rooms, private onsen, and breakfast with local ingredients."
 
このように書くだけでも、「ryokan」「Japanese style room」「private onsen」「breakfast」などの検索に引っかかりやすくなります。
 
Googleビジネスプロフィールの英語表記を見直す
 
大事なのは、キーワードを不自然に羅列しないことです。
 
「Mt. Fuji hotel, onsen hotel, best hotel, family room, breakfast, free Wi-Fi」と並べると、少し昔のSEO業者みたいになります。読む人間にもGoogleにも優しくありません。
 
自然な説明文の中に、必要な英語を入れる方がよいです。
 
また、Googleマップは自動翻訳されるから大丈夫、と思っている施設も多いのですが、実際には注意が必要です。
 
店舗名、プラン名、サービス名、説明文、決済方法、住所の細かい部分などは、うまく翻訳されないことがあります。
 

宿泊プラン名も外国人に分かりやすくする


 
特に宿泊プラン名は要注意です。
 
日本語で「海の幸満喫プラン」「贅沢会席プラン」と書いていても、外国人には何が含まれているのか分かりません。
 
Seafood dinner plan
Japanese course dinner included
Private onsen villa
 
このくらい分かりやすく書いた方が、予約前の不安が減ります。
 
決済方法も英語で明記して安心感を高める
 
決済方法も重要です。
 
海外旅行者にとって、「クレジットカードが使えるか」はかなり大きな安心材料です。
 
Credit cards accepted
Visa / Mastercard / American Express available
 
こうした表記があるだけで、心理的なハードルは下がります。
 
ホテル側からすると小さな情報でも、旅行者にとっては「ここなら大丈夫そう」と思える材料になります。
 

公式サイトやSNSも最低限の英語対応を


 
さらに、公式サイトやSNSも最低限の英語対応はしておきたいところです。
 
Googleマップで興味を持っても、公式サイトが日本語だけ、Instagramも日本語だけだと、そこで離脱する可能性があります。
 
完璧な英語サイトを作る必要はありません。
 
まずは施設概要、客室、食事、アクセス、決済方法、キャンセルポリシーだけでも英語で見られるようにしておく。
 
それだけでも「外国人も歓迎している施設」という印象になります。
 

MEOで重要なのは口コミと写真


 
MEOで英語表記と同じくらい重要なのが、口コミと写真です。
 
外国人旅行者は、かなり口コミを見ています。
 
私たちが海外旅行をするときも同じですが、知らない国で宿を選ぶのは少し不安です。
 
写真はきれいだけど、本当に大丈夫かな
スタッフは親切かな
駅から迷わず行けるかな
食事は口に合うかな
 
こうした不安を解消してくれるのが口コミです。
 

外国人が参考にする口コミとは


 
特に外国人旅行者に響くのは、具体的な口コミです。
 
Staff spoke English and helped us book a taxi.
The private onsen was amazing after skiing.
Breakfast had many Japanese dishes and vegetarian options.
Easy access from the station.
 
こういう口コミは非常に強いです。
 
単に「最高でした」よりも、何が良かったのかが分かる口コミの方が、予約前の背中を押してくれます。
 
ホテル側も、チェックアウト時や宿泊後メールで、自然に口コミをお願いする仕組みを作った方がよいです。
 
「よかったらGoogleで口コミをお願いします」と言うだけでは弱いので、
 
「英語で短くても大丈夫です。今後来られる海外のお客様の参考になります」
 
と伝えると、協力してもらいやすくなります。
 

写真は「体験」が伝わるものを増やす


 
写真も同じくらい大事です。
 
客室、外観、温泉、食事、周辺観光、スタッフ、利用シーン。
 
これらが揃っているだけで、予約前にかなりイメージしやすくなります。
 
特に有人写真は効果があります。
 
家族が食事をしている写真、カップルが露天風呂へ向かう写真、友人同士でテラスにいる写真。
 
こうした写真を見ると、旅行者は自分たちの滞在を想像できます。
 
逆に、無人の部屋写真ばかりだと、きれいではあっても少し冷たい印象になります。
 
ホテルは不動産ではなく、体験を売る商売です。
 
部屋の広さだけでなく、「ここでどう過ごせるか」を見せることが大切です。
 

情報の更新頻度もMEO評価につながる


 
また、MEOでは情報の充実度や口コミ、写真の量も重要です。
 
Googleは、情報が新しく、利用者の反応が多い施設を評価しやすい傾向があります。
 
つまり、口コミと写真は予約率を上げるだけでなく、地図検索で見つけてもらうためにも重要です。
 
特に観光地では、当日予約にも大きく影響します。
 
京都市内のホテルでは、お盆時期に当日予約が数十件入ることもあり、日本人と外国人が半々だったという話もあります。
 
外国人旅行者は、到着してから「今日泊まれる近くのホテル」をGoogleマップで探します。
 
そのときに写真が少ない、口コミが少ない、英語情報がない施設は、候補から外れやすくなります。
 
どれだけ良い宿でも、地図上で弱ければ見つけてもらえません。
 
これは少しもったいない話です。
 

まず取り組みたいMEO対策


 
MEO対策というと難しく聞こえますが、実際にやることはかなり地道です。
 
英語で分かりやすく書く
写真を増やす
口コミを集める
口コミへ返信する
情報を最新に更新する
公式サイトやSNSにも英語導線を作る
 
派手さはありません。
 
でも、こういう地味なことを続けている施設ほど、インバウンドでは選ばれやすくなります。
 
余力があれば、Googleマップだけでなく、TripadvisorやApple Mapsにも情報を整備しておくとよいです。
 
中国市場を狙うなら百度地図も検討対象になります。
 
ただ、まず最優先はGoogleマップです。
 

まとめ|インバウンド集客は地図情報の整備から始まる


 
インバウンド集客は、広告費をかける前に、足元の地図情報を整えるだけでも改善余地があります。
 
外国人旅行者は、今日もスマホの地図を見ながら宿を探しています。
 
その画面に出てくるか。
 
出てきたときに安心して選ばれるか。
 
これからのホテル・旅館のインバウンド集客は、そこから始まると感じています。
 


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