四柱推命で自分を知る――まずは「日干」から見てみよう
自分のことは、自分が一番よくわかっている。
そう思っていても、実際には、自分の性格や考え方のクセを客観的に見るのは、なかなか難しいものです。
なぜか同じような場面で悩みやすい。
なぜか特定の人間関係で消耗しやすい。
なぜか向いていることと、求められることにズレを感じる。
そういう違和感を整理するためのひとつの手がかりとして、私は四柱推命(しちゅうすいめい)がとても面白いと感じています。
もちろん、占いですべてが決まるわけではありません。
ただ、自分という人間を少し離れたところから眺めるための「言語化の道具」として見ると、四柱推命にはかなり深いものがあります。
四柱推命とは何か
四柱推命とは、生年月日と生まれた時間をもとに、その人の性質や人生の流れを読み解いていく東洋の占術です。
「年柱」(ねんちゅう)
「月柱」(げっちゅう)
「日柱」(にっちゅう)
「時柱」(じちゅう)
という四つの柱を使うため、四柱推命と呼ばれています。
それぞれの柱には、
天干(てんかん)と地支(ちし)があります。
天干は、
甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸の十種類。これらを十干(じっかん)といいます。
地支は、
子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥の十二種類です。これらを十二支(じゅうにし)といいます。
この組み合わせによって、
その人の命式(めいしき)が作られます。
命式とは何か
命式とは、簡単にいうと、自分の生年月日と出生時間から作られる「四柱推命上の設計図」のようなものです。
もちろん、人間をひとつの表で完全に説明できるわけではありません。
けれど、命式を見ると、その人がどんな性質を持ちやすいのか、どんな考え方をしやすいのか、どんなテーマに向き合いやすいのかが、ある程度見えてきます。
外に向かってエネルギーを出しやすい人もいれば、内側でじっくり考えることに向いている人もいます。
現実的に積み上げていくことが得意な人もいれば、感覚や直感で物事をつかむのが得意な人もいます。
命式は、そうした自分の傾向を知るための入口になります。
まずは自分の命式を確認してみる
四柱推命というと、少し難しそうに感じるかもしれません。
ただ、今はインターネットで簡単に自分の命式を確認できます。
「四柱推命 命式 無料」などで検索すると、生年月日と出生時間を入力するだけで、自分の命式を出してくれるサイトがいくつもあります。
最初からすべてを理解しようとしなくて大丈夫です。
まずは、自分の命式の中にある「日柱」を見てみてください。
その中でも、特に見てほしいのが「日干」(にっかん)です。
日干とは何か
日干とは、日柱の天干のことです。
四柱推命では、この日干がその人自身を表す中心的な要素とされています。
かなりざっくり言えば、日干を見ることで、その人の基本的な性格や気質の傾向が見えてきます。
日干は、西洋占星術における太陽星座のような位置付けになり、自分の存在を示すものとして命式の中核部分に当たります。
天干には、次の十種類があります。
【十干の簡単な見方】
甲|きのえ
甲は、大きな樹木のような性質です。
まっすぐ伸びていく木のように、正直で芯が強く、物事をコツコツ積み上げていく傾向があります。
一度決めたことを簡単には曲げない強さがある一方で、少し頑固に見られることもあるかもしれません。
大きな理想や目標に向かって、時間をかけて成長していくタイプです。
乙|きのと
乙は、草花や蔦のような性質です。
柔らかく、しなやかで、周囲の状況に合わせながら伸びていく力があります。
人との関係性の中で自分の立ち位置を見つけるのが上手く、繊細な感受性を持っている人も多い印象です。
ただ、そのぶん周囲の空気を読みすぎて、自分の本音を後回しにしてしまうこともあるかもしれません。
丙|ひのえ
丙は、太陽のような性質です。
明るく、外向きで、人を照らすようなエネルギーを持っています。
存在感があり、場の雰囲気を明るくしたり、人を前向きにさせたりする力があります。
一方で、感情が表に出やすかったり、勢いで動いてしまったりすることもあります。
隠れて静かに燃えるというより、外に向かって光を放つタイプです。
丁|ひのと
丁は、灯火や月明かりのような性質です。
丙が太陽のような大きな火だとすれば、丁は小さく静かに灯る火です。
繊細で、感受性があり、物事の奥にある意味や空気を感じ取る力があります。
大勢を一気に照らすというより、暗い場所にそっと光を置くような性質です。
ただ、火が小さいぶん、周囲の影響を受けやすかったり、内側に考えを抱え込みやすかったりする面もあるかもしれません。
戊|つちのえ
戊は、山のような性質です。
どっしりとしていて、安定感があり、簡単には動じない強さを持っています。
人から頼られやすく、物事を大きく受け止める器のようなものがあります。
一方で、自分から細かく動くよりも、腰を据えて構えるタイプなので、変化に対して少し重たくなることもあるかもしれません。
信頼感や包容力が出やすい日干です。
己|つちのと
己は、田畑のような性質です。
人や物事を育てる力があり、面倒見がよく、現実的に物事を整えていく傾向があります。
派手さよりも、日々の積み重ねや実務的な安定を大切にするタイプです。
一方で、いろいろなものを受け入れすぎて、内側が複雑になりやすい面もあります。
人を育てること、場を整えることに向いている性質です。
庚|かのえ
庚は、鉄や刀のような性質です。
意志が強く、判断力があり、物事をはっきりさせる力があります。
曖昧な状態を好まず、必要なものと不要なものを切り分けるような感覚を持っています。
行動力もあり、困難な場面で力を発揮しやすいタイプです。
ただ、少し強く出すぎると、周囲から厳しい人に見られることもあるかもしれません。
辛|かのと
辛は、宝石や珠玉のような性質です。
繊細で美意識があり、細かい違いや質の高さを感じ取る力があります。
感覚が鋭く、洗練されたものや整ったものに惹かれやすい傾向があります。
一方で、傷つきやすさや、完璧を求めすぎる面が出ることもあります。
磨かれることで輝くような性質を持つ日干です。
壬|みずのえ
壬は、海や大河のような性質です。
スケールが大きく、自由で、流動的な思考を持っています。
ひとつの場所に留まるよりも、広い世界や大きな流れの中で動いていくタイプです。
知識欲が強く、物事を大きな視点で捉える力があります。
ただ、自由さが強いぶん、方向性が定まらないと流されやすくなることもあるかもしれません。
癸|みずのと
癸は、雨や露のような性質です。
静かで繊細、観察力があり、物事をじっくり感じ取るタイプです。
表に強く出るよりも、内側で深く考えたり、情報を集めたりすることに向いています。
人の気持ちや場の変化にも敏感で、細やかな感性を持っている人が多い印象です。
一方で、考えすぎたり、不安を内側に溜め込みやすかったりする面もあります。
日干だけでも、自分の輪郭が少し見えてくる
もちろん、人の性格は日干だけで決まるわけではありません。
月柱、年柱、時柱、地支、蔵干、通変星、十二運、大運、流年など、命式にはさまざまな要素があります。
本来は、それらを総合的に見て判断していくものです。
ただ、最初の入口としては、日干を見るだけでもかなり面白いと思います。
自分はなぜこういう反応をしやすいのか。
なぜこのような考え方になりやすいのか。
なぜ周囲と少し感覚が違うと感じるのか。
そうしたことを考えるきっかけになります。
四柱推命は、未来を一方的に決めつけるものというより、自分の持っている性質を知り、それをどう活かすかを考えるための道具なのかもしれません。
ちなみに、私の場合は「丁」
ちなみに、「ひのとい」という名前も、四柱推命の「丁亥」から来ています。
丁亥は、十干の「丁」(ひのと)と、十二支の「亥」(い)が組み合わさった干支です。
丁は、小さな火、灯火、月明かりのようなイメージを持ちます。
太陽のように強く照らすというより、暗い場所にそっと灯る光。
大きく目立つというより、静かに本質を照らすような火。
そう考えると、「ひのとい」という名前にも、自分がnoteで書いていることにも、どこかつながるものがあるのかもしれません。
自分の名前として使っているうちに、単なる命式上の記号ではなく、自分が何を見つめ、何を言葉にしていきたいのかを示すものにもなってきたように感じています。
自分を知るための入口として
私は、四柱推命の面白さは「当たる・当たらない」だけではないと思っています。
むしろ、自分の中にある感覚を言葉にしてくれるところに、大きな価値があるように感じます。
なんとなく自分はこういう人間だと思っていたこと。
でも、うまく説明できなかったこと。
人と違うと感じていたけれど、理由がわからなかったこと。
命式を見ることで、そうしたものに少し輪郭が与えられることがあります。
「ああ、自分にはこういう傾向があるのかもしれない」
そう思えるだけでも、自分との付き合い方は少し変わってくるのではないでしょうか。
大切なのは、命式に自分を閉じ込めることではなく、命式を通して自分を少し理解しやすくすることだと思います。
これから少しずつ紹介していきます
四柱推命は、とても奥が深い占術です。
日干だけでも面白いですが、そこに通変星や十二運、大運などが加わると、さらに立体的に自分を見ていくことができます。
ただ、最初からすべてを理解しようとすると、少し難しく感じてしまうかもしれません。
なので、まずは自分の命式を出してみる。
そして、自分の日干を確認してみる。
そこから始めるだけで十分だと思います。
みなさんの日干は何でしたか?
日干を紐解くと、これまでの人生やこれからの人生のいろいろな部分が見えてくるようになるはずです。
これからの記事では、四柱推命の見方を少しずつ紹介していきたいと思います。
自分を決めつけるためではなく、
自分をより深く知るために。
そんな視点で、四柱推命を一緒に見ていけたらと思います。
