ChatGPTに「疑似コマンド」を覚えさせると、いつもの作業がかなり楽になる
みなさん、こんにちは。
現役IT執行役員のグイグイです⚡
最近SNSを見ていると、たまにこういう投稿を見かけます。
「ChatGPTの裏コマンド」
「知っている人だけが使っている秘密のコマンド」
「このコマンドを入れると回答の質が変わる」
たしかに、そう聞くとちょっと便利そうです。
でも、最初にぶっちゃけておきます。
ChatGPTに、魔法の裏コマンドが存在するわけではありません。
やっていることは、基本的には普通のプロンプト指示です。
ただ、その普通の指示を毎回長々と書くのではなく、
/x
/fingerprint
/rewrite
/critic
/help
のような短い言葉で呼び出せるようにしておく。
これが、今回紹介する “疑似コマンド” です。
裏技というより、自分専用のショートカット登録に近い使い方です。
疑似コマンドとは何か
たとえば、毎回こんな指示を書いていたとします。
この文章をX向けの投稿文にしてください。
自然な会話トーンで、AIっぽい定型表現を避けてください。
煽りすぎず、実務者が自分の経験から淡々と話している感じにしてください。
これ、毎回書くのはちょっと面倒です。
そこで、あらかじめChatGPTにこう覚えさせておきます。
/x と入力されたら、
内容をX向け投稿文に変換してください。
自然な会話トーンで、AIっぽい定型表現は避けてください。
煽りすぎず、実務者が経験から淡々と話している感じにしてください。
必要に応じて、投稿案を3パターン出してください。
すると次回からは、
/x
以下の内容を投稿文にして。
だけで済みます。
つまり疑似コマンドとは、ChatGPTとの間に作る自分専用のショートカットです。
なぜ便利なのか
ChatGPTを使っていると、意外と同じような依頼を何度もしています。
たとえば、
SNS投稿文にする
note記事の冒頭にする
AIっぽい表現を抜く
厳しめにレビューする
ファクトチェック観点を出す
次にやることを整理する
メール文にする
経営層向けに説明文を作る
毎回ちゃんと指示を書けばいいのですが、地味に手間です。しかも、毎回同じ指示を書いていると、微妙に表現がブレます。
ある時は「自然にして」と言い、別の時は「AIっぽさを消して」と言い、また別の時は「X向けにいい感じで」と言う。
ChatGPTはある程度汲み取ってくれますが、よく使う依頼なら最初から短いコマンドで呼び出せるようにしておく方が楽です。
まず登録するなら、この7つ
最初から20個も30個も作る必要はありません。増やしすぎると忘れます。
おすすめは、まずこの7つです。
/x
/fingerprint
/rewrite
/critic
/summary
/action
/help
このくらいなら覚えやすく、使う場面も多いです。
1. /x:X向け投稿にする
/x と入力されたら、
内容をX向け投稿文に変換してください。
自然な会話トーンで、AIっぽい定型表現は避けてください。
煽りすぎず、実務者が経験から淡々と話している感じにしてください。
必要に応じて、投稿案を3パターン出してください。
使い方はシンプルです。
/x
ChatGPT、Claude、Geminiはどれが最強かで選ぶより、
それぞれ使える状態にしておく方が現実的だと思っている。
SNS投稿は、ちょっと整えすぎるだけで急にAIっぽく見えます。だからこそ「自然な会話トーン」「煽りすぎない」「淡々と話す感じ」をあらかじめ /x に含めておくと便利です。
2. /fingerprint:AIっぽさを検出する
ChatGPTで文章を作ると、どうしても整いすぎることがあります。
「重要です」「非常に有効です」「〜と言えるでしょう」「〜することが求められます」
こういう表現が増えると、少しAIっぽく見えます。
/fingerprint と入力されたら、
文章のAIっぽい表現、整いすぎた表現、テンプレ感、説教くささを検出してください。
そのうえで、どこが不自然かを指摘し、自然な文章に直す改善案を出してください。
使い方はこうです。
/fingerprint
以下の文章をチェックしてください。
生成AIを活用することで、業務効率化だけでなく、
思考の質そのものを高めることができます。
ただ「人間っぽくして」と頼むより、先にどこがAIっぽいのかを検出させる方が、自分の文章の癖もわかります。
3. /rewrite:自然な文章に書き換える
/fingerprint がチェック用だとすると、/rewrite は書き換え用です。
/rewrite と入力されたら、
文章の意味を変えずに、自然で読みやすい文章に書き換えてください。
過度にきれいに整えすぎず、本人が話しているような自然さを残してください。
ChatGPTは文章を整えるのが得意ですが、放っておくと整えすぎます。「過度にきれいに整えすぎない」「本人が話しているような自然さを残す」という条件をあらかじめ入れておくのがポイントです。
4. /critic:厳しめにレビューする
記事を書く人、資料を作る人、企画を考える人におすすめです。
/critic と入力されたら、
読者目線・実務者目線で厳しめにレビューしてください。
良い点よりも、伝わりにくい箇所、冗長な箇所、根拠が弱い箇所、誤解されそうな箇所を優先して指摘してください。
最後に、改善優先度の高い順に整理してください。
ChatGPTは基本的に優しいです。「いいですね!」「とても良い内容です!」と言ってくれます。改善したい時には少し物足りない。そんな時に /critic を使うと、弱いところを見つけやすくなります。
5. /summary:要点だけまとめる
/summary と入力されたら、
内容を短く整理し、重要なポイントだけを残してください。
細かい補足や重複表現は削ってください。
必要に応じて、箇条書きでまとめてください。
ChatGPTとの壁打ちは、気づいたら話がどんどん広がります。広がった話をそのままにしておくと、あとで見返した時に何が重要だったのかわからなくなります。そんな時に /summary を入れると、話を一度整理できます。
6. /action:次にやることへ落とす
/action と入力されたら、
ここまでの内容から、次にやることを3つ以内に整理してください。
優先順位と、最初の一手も書いてください。
AIとの会話は、気づきで終わると流れてしまいがちです。最後に「次やること」に落とすだけで、実行につながりやすくなります。
7. /help:登録済みコマンドを表示する
疑似コマンドを登録すると、ひとつ問題が出ます。自分で何を登録したか忘れる。
そこで、最初から /help も登録しておきます。
/help と入力されたら、
現在登録されている疑似コマンド一覧を短く表示してください。
各コマンドについて、用途を1行で説明してください。
すると、こう返ってきます。
/x:X向け投稿文にする
/fingerprint:AIっぽさやテンプレ感を検出する
/rewrite:自然な文章に書き換える
/critic:厳しめにレビューする
/summary:要点だけまとめる
/action:次にやることを整理する
/help:登録済みコマンド一覧を表示する
疑似コマンドは全部暗記するために作るものではありません。忘れても思い出せる状態にしておくことが大事です。
ChatGPTにはどこに登録すればいいのか
おすすめは次の2つです。
1. カスタム指示に登録する
どのチャットでも使いたいコマンドは、カスタム指示に入れておくと便利です。
以下のスラッシュコマンドを、私専用の疑似コマンドとして扱ってください。
/x
内容をX向け投稿文に変換してください。自然な会話トーンで、AIっぽい定型表現は避けてください。煽りすぎず、実務者が経験から淡々と話している感じにしてください。必要に応じて、投稿案を3パターン出してください。
/fingerprint
文章のAIっぽい表現、整いすぎた表現、テンプレ感、説教くささを検出してください。そのうえで、どこが不自然かを指摘し、自然な文章に直す改善案を出してください。
/rewrite
文章の意味を変えずに、自然で読みやすい文章に書き換えてください。過度にきれいに整えすぎず、本人が話しているような自然さを残してください。
/critic
読者目線・実務者目線で厳しめにレビューしてください。良い点よりも、伝わりにくい箇所、冗長な箇所、根拠が弱い箇所を優先して指摘してください。最後に、改善優先度の高い順に整理してください。
/summary
内容を短く整理し、重要なポイントだけを残してください。細かい補足や重複表現は削ってください。
/action
ここまでの内容から、次にやることを3つ以内に整理してください。優先順位と、最初の一手も書いてください。
/help
現在登録されている疑似コマンド一覧を短く表示してください。各コマンドについて、用途を1行で説明してください。
2. プロジェクト指示に登録する
用途ごとに分けたい場合は、プロジェクト指示が便利です。
SNS用なら、
/x → X向け投稿文にする
/threads → Threads向け投稿文にする(Xより少し長め、考えている途中の余白を残す)
/fingerprint → AIっぽい表現を検出する
/rewrite → 自然なSNS投稿文に書き換える
/help → 登録済みコマンド一覧を表示する
note用なら、
/note → メモや会話内容をnote記事の下書きにする
/lead → note記事の冒頭文を複数案作る
/title → note向けタイトル案を10個出す
/critic → 読者目線で改善点を出す
/fact → ファクトチェックが必要な主張を洗い出す
/help → 登録済みコマンド一覧を表示する
開発系なら、
/dev → 仕様・設計・技術方針を開発リーダー目線でレビューする
/security → 権限設計、監査ログ、データ保護の観点でレビューする
/exec → 経営層向け説明に変換する
/action → 次にやることを整理する
/help → 登録済みコマンド一覧を表示する
全部を一箇所に入れるより、用途ごとに分けた方が迷いません。
便利なコマンド例
汎用的に使いやすいものをまとめておきます。
文章作成系:/rewrite /short /plain /title /lead /mail
レビュー系:/critic /fingerprint /fact /risk /security
整理系:/summary /action /table /compare /flow
SNS系:/x /threads /hook /cta /hashtag
スラッシュにこだわらなくてもいい
今回はわかりやすくするためにスラッシュコマンド風で紹介しましたが、別にそうしなくていいです。
本質は、よく使う指示を短い言葉で呼び出せるようにしておくことなので。
たとえばこれでも全然動きます。
「X用」→ X向け投稿文にする
「AI臭チェック」→ AIっぽい表現を検出する
「自然にして」→ 文章を自然な言い回しに整える
「辛口レビュー」→ 厳しめにレビューする
「3行まとめ」→ 要点を3行でまとめる
「次アクション」→ 次にやることを整理する
音声入力が多い人なら、「これX向けにして」「辛口で見て」みたいな話し言葉で登録した方が使いやすいかもしれません。
自分とChatGPTの間で決めておく“合言葉”なので、形式はなんでもいいです。
ClaudeやGeminiでも使えるか
考え方としては、どのAIでも近いことはできます。
Claudeならプロジェクト指示に同じコマンド一覧を入れておけばほぼ同じ運用になります。Geminiは環境によって挙動が変わるので、長いコマンド辞書より短いテンプレを毎回貼る方が安定するかもしれません。
ツールが違っても、「この言葉が来たらこの処理をして」と先に渡しておく考え方は共通です。
まとめ
ChatGPTに魔法の裏コマンドがあるわけではありません。でも、自分専用の疑似コマンドは作れます。
やっていることはシンプルです。毎回書いている指示を、短いコマンドで呼び出せるようにしておく。それだけです。
忘れたら /help と入れればいい。スラッシュじゃなくて「一覧出して」でもいい。
AIを使いこなすというと、難しいプロンプト術を覚える話になりがちです。でも実際には、こういう小さな工夫の積み重ねがかなり効きます。
よく使う依頼をショートカット化しておく。これだけでも、ChatGPTはかなり自分専用の道具に近づきます。
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