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AI時代だからこそ、勉強をサボってはいけない


みなさん、こんにちは。
現役IT執行役員のグイグイです⚡

生成AIが出てきて、仕事は本当に便利になりました。

文章を書くのも、コードを書くのも、資料を作るのも、調べものをするのも、以前とは比べものにならないくらい楽になっています。

ちょっとした壁打ちならすぐできるし、頭の中にあるぼんやりしたアイデアも、AIに投げるだけでかなり整理されます。

これはもう、間違いなくすごい変化です。

ただ、実際に現場でAIを使っていると、あらためて強く感じることがあります。

それは、同じ生成AIを使っていても、得られる結果は人によってまったく違うということです。


AIは「掛け算」の道具である

生成AIは、とても便利です。

でも、ゼロに何を掛けてもゼロです。

少しきつい言い方に聞こえるかもしれませんが、これはかなり本質に近いと思っています。

AIは、何もないところから勝手に価値を生み出してくれる魔法の道具ではありません。

どちらかというと、使う人がもともと持っている知識、経験、スキル、視野、視座を増幅する道具です。

だから、ある程度の土台がある人が使うと、一気に成果が伸びます。

一方で、土台がない人が使っても、思ったほど伸びない。

これは理屈としてそう思っているだけではなく、今まさにシステム開発の現場でかなりリアルに感じていることです。


AI駆動開発でも、明確に差は出る

今、私はエンタープライズ向けのシステム開発プロジェクトで、AI駆動開発を実践しています。

技術スタックとしては、Java、Spring Boot、Spring Batchなどを使った開発です。

開発チームには、いろいろなメンバーがいます。

JavaやSpringの経験がある人もいれば、開発経験がまだ浅い若手もいます。

経験年数はあるけれど、最新のJavaやSpring Bootにはそこまで慣れていない人もいます。

1年目の若手もいれば、3年目くらいのメンバーもいる。
7〜8年目で油が乗っているメンバーもいるし、ベテランもいる。

本当にさまざまです。

もちろん、チームとして一定の成果物を出していかなければいけません。

そのために、AIエージェントへの指示、開発手順、実装ルール、チェックリストなどはかなり整備しています。

単に「AIを使ってください」と丸投げしているわけではありません。

いろいろなレベルの開発者がいる中で、できるだけ成果物の品質がブレないように、かなり準備はしています。

それでも、用意ドンで最初の機能を作り始めると、明確に差が出ます。

今回の技術スタックに合った知識と経験がある人は、想定3日くらいの作業を2日ほどでプルリクエストまで持ってきます。

一方で、Javaの経験が浅い人、Springの考え方に慣れていない人、そもそも開発経験がまだ少ない人は、3日目でもプルリクエストが出てこなかったり、かなり苦戦したりします。

これは単に「AIを使いこなせていない」という話ではありません。

もっと根本的に、AIの出力を扱うための土台があるかどうかの差です。

AIがコードを出してくれたとしても、それが正しいのか、プロジェクトの標準に合っているのか、設計意図に沿っているのかを判断できなければ、結局そこで止まってしまいます。


チェックリストを用意しても、見る力には差が出る

今回のプロジェクトでは、当然ながら成果物を人間がチェックするプロセスも入れています。

AIエージェントにコードを作らせる。
その後、開発者自身がチェックリストをもとにセルフチェックする。
さらにレビューも行う。

エンタープライズ開発なので、ここは当然必要です。

ただ、ここでもやっぱり差が出ます。

チェックリストには、見るべき観点を書いています。

たとえば、例外処理が適切か。
ログ出力が規約に沿っているか。
SQLに性能面の問題はないか。
テストケースは十分か。
設計と実装がズレていないか。

こうした観点は、きちんと整備しています。

でも、チェックリストは判断力そのものを肩代わりしてくれるわけではありません。

経験がある人は、チェックリストの一文を見たときに、その裏にある具体的なリスクまで想像できます。

「この例外処理だと上位に伝わらないな」

「このログだと、実際に障害が起きたときに監視で拾えないな」

「このSQLは今は動くけど、件数が増えたら危ないな」

「テストは通っているけど、大事な分岐を見ていないな」

「AIがそれっぽく書いているけど、このプロジェクトの標準とはズレているな」

こういう違和感に気づけるわけです。

一方で、経験が浅い人は、「例外処理は書いてある」「ログも出ている」「テストも通っている」「コードもきれいに見える」というところで止まってしまうことがあります。

ここに大きな差があります。

つまり、AI時代に重要なのは、AIに作らせる力だけではありません。

AIが作ったものを見て、これは本当に正しいのか、どこが危ないのか、このまま出していいのかを判断する力が必要です。

ここは、かなり大事なポイントだと思っています。


AIは、間違った方向へのスピードも上げる

生成AIの怖いところは、正しい方向に進むスピードだけでなく、間違った方向に進むスピードも上げてしまうことです。

AIを使っていない時代なら、スキルが足りない人は、そもそも手が止まりやすかったと思います。

調べるのに時間がかかる。
実装で詰まる。
資料作成に時間がかかる。
設計で悩む。

これはこれで大変ですが、ある意味では「遅いこと」がブレーキになっていました。

でもAIを使うと、わからなくてもそれっぽいものが出てきます。

コードも出るし、設計っぽい文章も出る。
テストコードも出るし、きれいな資料も出る。

すると、本人が正しさを検証できないまま、成果物だけが前に進んでしまうことがあります。

これはかなり危険です。

たとえるなら、間違った地図を持ったまま、移動速度だけが上がっている状態です。

AIはナビのように見えます。

でも、目的地の設定が間違っていたり、ルートの妥当性を判断できなかったりすると、普通に間違った方向へ進んでしまいます。

しかも、それがけっこう速い。

ここが怖いところです。

さらに厄介なのは、AIの出力は見た目が整っていることです。

命名も自然で、構造もそれっぽい。
コメントも丁寧で、テストもある。
文章もきれいにまとまっている。

だから、ぱっと見では悪くなさそうに見えます。

昔の初心者のミスは、もう少し見た目にも粗さが出やすかったと思います。

でもAIを使ったミスは、見た目だけはそれなりに整っています。

ただ、中身を見ると前提がズレている。

ここがAI時代の怖さです。


これはシステム開発だけの話ではない

ここまでシステム開発の話をしてきましたが、これは別に開発現場だけの話ではないと思っています。

文章を書くときも同じです。
企画を考えるときも同じです。
営業資料を作るときも、マーケティングを考えるときも、教育や経営判断でも同じです。

生成AIを使えば、誰でもある程度のアウトプットは出せます。

でも、そのアウトプットが本当に価値あるものかどうかを判断できるか。

自分の目的に合わせて修正できるか。

現実の仕事で使えるレベルまで引き上げられるか。

そこは、結局使う側の人間に大きく依存します。

AIをどう使えるかは、その人の中にあるものに左右されます。

知識、経験、スキル、視野、視座、考え方、判断基準。

こういうものが弱いと、AIから引き出せるものも浅くなります。

逆に、ここが強い人は、AIを使って一気に成果を伸ばします。

だから私は、AI時代だからといって、勉強をサボってはいけないと思っています。


「AIがあるから勉強しなくていい」は危ない

よくある誤解として、

「AIがあるから、もう知識はいらない」
「AIがあるから、基礎は不要」
「AIがあるから、経験がなくても何とかなる」

という考え方があります。

でも、実務で見ていると、これはかなり危ないです。

むしろ逆です。

AIがあるからこそ、基礎力の差がより見えやすくなります。

AIは答えを出してくれます。
でも、その答えが正しいかどうかを判断するのは人間です。

AIはコードを書いてくれます。
でも、そのコードが設計に合っているかを判断するのは人間です。

文章も、企画も、同じです。

出力は出せます。
でも、それが現実で使えるものかどうかは、人間側が判断するしかありません。

だから、AI時代に必要なのは、AIの操作方法だけではないと思っています。

自分の専門分野を深めること。
実務経験を積むこと。
本を読んで、自分とは違う考え方に触れること。
視野を広げること。
視座を高く持つこと。
判断基準を磨くこと。

こういう、人間側の土台を育て続けることが必要です。

ここをサボってしまうと、AIを使っているのに、出てくるものはどこか浅いままになってしまう。

私はそう感じています。


これから差が出るのは「AIを使っているか」ではない

これから先、AIを使うこと自体はどんどん当たり前になっていくと思います。

今はまだ「AIを使っている人」と「使っていない人」の差があります。

でも数年後には、使っていること自体は普通になるはずです。

そうなると、本当に差が出るのは、そこではありません。

AIを使って、何を引き出せる人間なのか。

ここに差が出ます。

同じAIを使っても、問いの立て方が違います。

渡す前提が違います。

出力の見方が違います。

修正指示が違います。

判断基準が違います。

最終的な仕上げ方が違います。

だから、出てくる成果物もまったく違います。

生成AIは、人間の能力差を消す道具ではありません。

むしろ、人間が持っている知識・経験・視座を増幅する道具です。

だからこそ、AI時代ほど学び続ける人と、学ばなくなる人の差は大きくなる。

私はそう感じています。


まとめ

ここまで書いてきたことを、一言にまとめるとこうなります。

AIは掛け算の道具だから、掛けられる側を育て続けること。

勉強する。
経験を積む。
本を読む。
考える。
視野を広げる。
視座を上げる。
判断力を磨く。

こういう地味な積み重ねは、AI時代になっても変わりません。

むしろ、AIが普及するほど、この差は広がっていくと思っています。

AIはとても便利です。

ただ、便利だからこそ、使う側の人間が問われます。

AIに任せれば何とかなる、ではなく、AIを使って何を引き出せる自分であるか。

そこが、これからかなり大事になってくると思っています。


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