見出し画像

【コラム】英語そのものについて気にする段階を早く抜け出そう

突然ですが、読者の皆様は #HIPHOPで学ぶ英語 のYouTubeチャンネル以外に、InstagramやTikTokもフォローしてくださっているでしょうか? まだの方は、この機会にぜひお願いします! YouTubeのショートにも上げましたが、直近ではタイラー・ザ・クリエイター(Tyler, The Creator)の最新作『DON'T TAP THE GLASS』に収録されている「Sucka Free」のリリックを取り上げ、使役動詞などについて簡単に話しています。

私はこういう活動をしている人間ですので、当然のことながら英語に関心があります。英語を使って何かをするということもそうですが、それ以前に、英語そのものの文法・語法や発音、構文、さらには学習法について、ああでもない・こうでもないと考えることが嫌いでありません。

InstagramやTikTokの話に戻るのですが、直近で扱ったTylerのリリックはこうでした。

You the type to let a b*tch wear a shoe in your house

Tyler, The Creator - Sucka Free

これについて意味を知りたい人に対し、「これは『お前は家の中で女が靴を履くのを許すタイプだ』って意味だよ」と教えるだけ、という方法もありうると思います。よくあるリリック和訳動画なんかがそれですね。そういうやり方を否定するつもりはありません。しかし、私は英語学習チャンネルの人として、それだけでは済ませたくない。上掲のラインについて「なんでそういう意味になるの?」と訊かれた場合、

  • じつは、ラップ等の歌詞においてはしばしばbe動詞が省略されるんだ。ここではYouとtheの間にareがあるべきところ、それが省略されているんだよ。ちなみにラップ等の歌詞においては、主語が3人称単数でなくても現在形のbe動詞としてisが使われることも珍しくないんだよ。過去形の場合も…

  • the type to …は「…するタイプ」という、よくある言い回しだね。スピーキングやライティングでも使えるから覚えておこう。ここでのto以下は不定詞の形容詞的用法で、the typeを後置修飾しているよ。名詞を修飾するのは形容詞だったね。では、それ以外を修飾するのは…?

  • letはhaveやmakeと並んで使役動詞と呼ばれて、後ろにO + 動詞の原形をとるよ。強制度合いの強さによってletかhaveかmakeかが変わるんだったね。ちなみにこれがgetになると…

などと、語るべきポイントがいくつも出てくるからです。なぜ語るのかというと、語りたいから語る、というのも半分くらいありますが(笑)、それ以上に、魚を与えるのではなく魚の釣り方を教えたいからです。このnoteや動画を読んだり観たりしてくださっている方々に、独力でも英語を理解し、使えるようになっていただきたいからこそ、裏にある考え方を説明しているわけです。「これはこういう意味」だけじゃ、同じ文法・語法の知識を必要とする他の文を解釈できるようにはならないし、まして使えるようになんてなれっこないですよね。

でも、同時にもう一つ、思うことがあります。私を含め英語を教える側の人間の多くは、英文法・語法や発音の話が好きだから、事あるごとにそういう話をしますが、皆さんにはそんなことを気にする段階をできるだけ早く卒業していただきたい! 英文を聞いたり読んだりすれば自然と意味が頭に入ってきて、文法や語法を考えずとも、きちんと伝わる発音で英文を発することができる、あるいは書ける。ほとんどの英語学習者にとって、究極的に目指すべきところはそこでしょう(もちろん、そこを目指す過程で英語そのものへの興味が増したのであれば、それはそれで素晴らしいことだと思いますが)。

そのためには、英語の知識を血肉化すること、いわば知識を常識のレベルまで昇華させることが必要です。そのための方法については、このマガジンでも何度も触れてきましたね。私は音読をお奨めしますが、それ以外の方法でも、「これ」と決めたものをとことんやり込んでいただきたいと思います。

いつか、あなたにも、英語そのものについて気にしない日がやってくることを願って—

ここから先は

0字

¥ 100

Amazon Payで支払うと最大2%還元のチャンス! 9/30まで

この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?