【じーじは見た!】前編:もっと怒れよ、野党 ~ 第4回 総合資源エネルギー調査会 2分科会合同会議 ~ を見てみた!
Z世代応援団、未来世代応援のじーじです!
さて、今回覗いてみるのは、正式名称が「第4回 総合資源エネルギー調査会 省エネルギー・新エネルギー分科会 再生可能エネルギー大量導入・次世代電力ネットワーク小委員会/電力・ガス事業分科会 次世代電力・ガス事業基盤構築小委員会 次世代電力系統ワーキンググループ」と長ったらしい名前の有識者会議です。
再エネ(太陽光発電、風力発電)電力の欠点は、太陽光は雨の日には発電量が減り、風力は風のない日には発電ができないことです。その欠点を補うためには、調整が必要です。
そんなことは、再エネを推進していくという方針を決めた時点から分かっていたことなので、化石燃料を燃やす火力発電をできるだけ減らし、再エネを最大限活かすような調整にすべきだと誰でも考えますよね。
ところが実際にはそうはなっていないので、詳しくみていきましょう。

1️⃣ 各地の出力制御見通し
送配電を独占している10大電力より提供のあった「2025年度出力制御見通しについて」という資料、要するに再エネで発電した電力をどれくらいドブに捨てる計画かという資料なんですよ。
天気のいい日に太陽光発電が沢山の電力を作ってくれたからと言って、需要を大きく上回る電力を送電してしまうと大規模停電を引き起こしてしまうため、出力調整(電力を系統に流さない)をしています。
再エネ化が最も進んでいる九州電力管内では、次のような出力制御(再エネ電力を捨てている)をしています。


春から夏場にかけては太陽光・風力とも好調で発電量調整が多く、冬場は少ないということか?
見てのとおり、勿体ないでしょ。5.9%もの再エネを捨てているんですよ。
再エネ同様に発電調整が難しい原子力発電の場合は、1日の中で電力需要の少ない深夜であっても一定の発電を続けることができるように(つまり制御が難しい原子力発電は出力調整をしなくて済むように)揚水発電用に水をダム(貯水池)に汲み上げるために電力を使うことで出力調整せずに済ませています。
原子力でやっているそういった努力を再エネの場合もやればいいと思いますよね。そのためには、蓄電池に電気を貯めたり、水を電気分解して水素で貯めておくことをすればいいじゃないかと思いますよね。
だけど、してこなかったんですよ。
送配電を独占している10大電力は、発電事業会社をグループの中に持っているので自社の火力発電を調整するのではなく、再エネ発電をする事業者に調整をさせて、貴重な脱炭素電力を捨てさせてきたんです。

全国で20億kWもの再エネ電力を捨てているのです。許せないでしょ。
せめて10大電力のグループ発電事業者の大型火力で電力調整して自然エネルギーは捨てずに100%使えよと言いたくなります。
個別最適必ずしも全体最適にあらずなのです。法令措置がそれを許してきたのです。
2️⃣ 各地の再エネ導入量推移
グラフを10個並べておきます。グラフは、再エネ電力を捨てている量の上位地域(10大電力提供資料)から順に示しておきます。ある意味、日本は真面目に単年度の予算でやれることを着実にやって再エネ発電の発電能力を伸ばしてきたことが分ります。







系統増強をしたり、蓄電のしくみさえ確立していれば、北海道なんて再エネ適地としてもっともっと計画的な開発が進んだかもしれません。そうしたら釧路湿原問題のように、今になって問題が表に出てくるのではなく、統制が取れた形で開発が進み、問題を回避できていたことでしょう。
ともかく20億kWも捨てている再エネ電力を何とかする法整備をしてこなかったツケを今払わされているのだと知る必要があります。



何だかんだ言っても、急峻で平地が少ない国土、年がら年中強い偏西風が吹いているイギリスとは違って風力発電にも不向きな日本で、右肩上がりの再エネ導入実績は、ある意味立派です。
つまり決められたことを着実に実行してきた官僚さんは立派なんです。
足らないのは政治家の構想力と利権(10大電力による送配電独占)への切り込みなんです。
3️⃣資源エネルギー庁の見解も見てみよう
最初にじーじが表にしたものを資源エネルギー庁もまとめてくれていました。(じーじの表の方が見やすいでしょ?数字って縦に追っていく方が問題が見えやすいんです。時系列など問題を見つける数字の並びは縦、これ、マネジメント資料を作る時の基本。)

10大電力に同情をすると、太陽光発電を系統に接続して電力を電線に流していくのは大変なことなのに、政治家や行政に「やっとけー」と責任を押し付けられたら、積極的にリスクをとっても儲からないのなら、問題回避の行動にでますよね。作業停電であったり、無効電力注入による電圧安定化だったり、大規模な電力供給システムのコントロールだったりが、再エネ電力を増やしていくことで大変になるのです。
太陽光発電にはPCS(パワーコンディショナ)という装置があり、直流電力を交流に変換して電力系統に送っているのですが、九州のように太陽光発電の導入が進んでいる地域では、PCSが集中して設置されていることから無効電力(電圧調整のために系統に流す)の注入が重なって電圧フリッカによって照明がチラついたりする現象が起こったりする課題への対応も大変なんだそうです。

PCSの設定変更(ゲインの調整などで無効電力の注入を抑える)や新型PCS(無効電力発振抑制機能搭載)の導入を進めているものの、時間が掛かっているようです。だから5.9%も再エネを捨てていいと言うことにはなりませんけどね。野党さん、もっと国会で騒いでよ。
後編では、データセンター向けの電力需要対応や再エネを捨てなくても済むようにする蓄電池の導入と系統接続の課題について見ていきましょう。
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