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【じーじは見た!】前編:経済産業政策新機軸部会の第5次中間整理を見てみた!

Z世代応援団、未来世代応援のじーじです!

さて、本日は、日本成長戦略会議よりも早く、2021年に発足した有識者会議「経済産業政策新機軸部会」の第5次中間整理がテーマです。日本成長戦略会議が進める成長戦略17分野と分野横断8分野との関連も確認しながら、一緒に見ていきましょう。


1️⃣ 経済産業政策新機軸部会発足の背景

時は2021年11月、経済産業政策新機軸部会が設置され、第1回会合が開催されました。これは、菅政権に代わって誕生した岸田政権発足直後のことでした。コロナ禍を経て世界中で停滞した経済のテコ入れを各国政府が「産業政策」を強化する方向で動き始めていた時に発足した会議でした。

本会議は、菅政権下で産業政策の新機軸を求めて発足したものであり、菅元首相にとっては置き土産の会議になりました。岸田政権の目玉となる「新しい資本主義」に関連した会議ができるのは少し先のことでした。

第1回経済産業政策新機軸部会 事務局資料より抜粋①

日本は、新機軸として、社会課題解決に向けた「ミッション志向」型産業への投資を打ち出しました。政府もリスクを負う「起業家国家」として、民間投資を呼び込むために政府資金を大規模かつ長期で計画的に財政出動する政策を推進しようとしていました。

まさにそのテーマこそが、今の高市政権が目指している「責任ある積極財政」による危機管理投資・成長投資に結実しています。

第4回日本成長戦略会議 事務局資料より抜粋①
第4回日本成長戦略会議 事務局資料より抜粋②

まあ、ある意味で米国やEUから5年遅れで政策が動き始めていると言っていいのではないでしょうか?
彼らの失敗した部分を良く学んで、急がなくてはなりません。

では、この新機軸部会で描いてきたミッション志向型8分野と社会基盤(OS)4分野は、日本成長戦略会議の成長戦略17分野と分野横断8分野との間で、どのような関係になっているのでしょうか?

2️⃣ 日本成長戦略会議のインプットへ

8分野のミッションとは?
①GX
②DX
③グローバル・経済安全保障
④健康
⑤少子化対策に資する地域の包摂的成長
⑥災害レジリエンス
⑦バイオものづくり
⑧資源自律経済

4分野のOSとは?
①人材
②イノベーション・スタートアップ
③価値創造経営
④EBPM・データ駆動型行政

第5次中間整理では、8ミッション・4OSの枠組みに基づくこれまでの新機軸の経済産業政策を継続させていくことを前提に、こうした マクロ経済・産業構造の絵姿を実現するに当たっての本質的な課題を新機軸部会や関連する有識者会議・研究会における議論を通して一層具体化 。その解決に向けた政策の方向性を足下の経済情勢も踏まえつつ提示し、高市内閣における日本成長戦略の検討へインプットしていく。

第5次中間整理(案) 参考資料集より引用①

【日本成長戦略との関係】
⚫ 日本成長戦略は官民連携した「危機管理投資」「成長投資」を拡大し、 世界共通の課題解決に資する製品等を開発し、 国内外に提供することを目指しており、社会課題解決を成長のエンジンとする新機軸の経済産業政策とも軌を一にする

⚫ 日本成長戦略においては、日本の産業構造が抱える課題を解決するとともに、グローバル市場から付加価値を獲得できる「勝ち筋」を見い出し得る産業分野として 17の戦略分野を選定。本中間整理では、各分野における「主要な製品・技術等」ごとに策定する「官民投資ロードマップ」の議論の前提として、17 分野を含めたグローバル競争型産業における日本の勝ち筋の方向性を提示する。

⚫ 加えて、戦略分野で先行して行われる官民の投資・挑戦を他分野も含めて拡大していくために、成長戦略では8つの分野横断的課題を設定 。このうち、 他の分野横断的課題の結節点としての役割も担う「新技術立国・競争力強化」の実現に向けた課題と政策の方向性について、新機軸部会で議論することとなっているため、これまで新機軸部会においてOSとして議論を重ねてきた政策アジェンダを拡張する形で整理する。

第5次中間整理(案) 参考資料集より引用②

これを読む限り、ちゃんと日本成長戦略会議と連係の取れた第5次中間整理になっているようです。

3️⃣ グローバル競争型産業の勝ち筋の方向性

日本企業は、どんなポジショニングで強さを発揮しているのでしょうか?

第5次中間整理(案) 参考資料集より抜粋①

プロダクト中心型で企画開発力や専門的技術力を持つ先端素材産業、精密・光学機器産業、コンテンツ産業などに競争力があります。

また、仕組み中心型で強固な参入障壁を持つ商社、金融、情報通信などの産業にも国内での高い障壁があり、それらのハイブリッド型として資本力のある産業として自動車、機械(工作機械等)、医薬品等が世界で戦ってきました。

その中で、今後も日本人を食べさせていくことができる基幹産業として勝ち続けることができる分野は何か?

第5次中間整理では5つの勝ち筋を示しています。

① スケールで勝つ →グローバルスケーラー型
②選択と集中で尖って勝つ →領域トップ型
③特定の機能レイヤーを握って勝つ →レイヤーマスター型
④データを創出する基盤を押さえて勝つ →デジタル産業型
⑤安定供給力とコストの高次元のバランスで勝つ →資源・エネルギー型

これらの勝ち筋にあるグローバル産業に横串で必要になる戦略として次の5つを示しています。

A. AIと他産業のかけ算によるAIトランスフォーメーション(AX)の推進
B. サプライチェーン強化等を通じた経済活動の持続性向上
C. デュアルユース領域の拡大を通じた防衛と経済の好循環
D. 新たなテクノロジーの社会実装による社会課題解決・多様な安全保障の実現
E. 日本ならではのコア・コンピタンスを活かした世界市場の獲得

第5次中間整理(案)より抜粋①

例えば、今の「ナフサ不足」を市場原理に任せておけば、プラの分別回収やケミカルリサイクルが発展し、プラの再生品が離陸するハズです。しかし、そんな状況下で「流通の目詰まり」を理由に過度な政府介入をすれば技術進歩を阻害し、世界の競争から劣後していくことでしょう。

今政府が言うべきことは「再生プラで世界一の国になりましょう。」という未来の需要創造の一言であり、未来の選挙の一票に向けた世間ウケする一言ではないとじーじは思います。

どのようにして世界で勝っていける日本企業を確保していくのか、第5次中間整理の核心部分については、後編で確認していきましょう。

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