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【じーじは見た!】前編:国際卓越研究大学認定の審査を通過した京都大学のプレゼン資料を見てみた!

Z世代応援団、未来世代応援のじーじです!

7月3日、京都大学はホームページ上で「京都大学は国際卓越研究大学の認定及び体制強化計画の認可の水準を満たし得るとの有識者会議の審査結果が文部科学省より公表されました。」と発表しました。

国際卓越研究大学に認定されると大学ファンドの稼ぎから年間100億円超の予算が付くそうです。

日本の悪い所は、せっかく予算の選択と集中をするチャンスなのに、結局、公平という名の下で、満遍なく多くの大学を認定してしまって、一つの大学に付ける予算がショボくなるToo Little, Too Lateになるのじゃないかと心配です。

心配はあるものの、菅政権の置き土産の「大学ファンド」が大学改革に役立つというのは政治の連続性としては悪い事ばかりではありません。

今回は、京大が有識者による審査に準備したプレゼン資料がありますので、それを一緒に見ていきましょう。


1️⃣ 国際卓越研究大学制度について

まずは、国際卓越研究大学についてです。

これは、菅政権の時に検討を始めたものです。

政府が創設した10兆円規模の「大学ファンド」の運用益を活用し、世界最高水準の研究力と持続的な経営基盤を持つ大学を国が長期的に支援する制度のことです。国際卓越研究大学に選ばれた大学には最長で25年にわたり潤沢な資金助成が行われます。

この制度が「国際卓越研究大学法」として国会を通過したのは2022年5月、岸田内閣の通常国会のことでした。

「大学ファンドを通じた世界最高水準の研究大学の実現に向けて ~国際卓越研究大学制度の概要~」という文科省の資料によれば、世界と伍する研究大学を数校創りたいとの想いを感じます。

文科省資料より抜粋①

認定の基準は、世界最高水準の研究大学の実現に向けた 「変革」への意思(ビジョン)とコミットメントの提示であり、過去の栄光ではないとされています。

そのため制度の趣旨を踏まえて、認定及び認可される大学は無制限に拡大するものではなく、数校程度に限定すると書いてあります。本当にそうあってほしいと願っています。

また、大学ファンドの稼ぎ(収益)から支援するということで新たな制度ができましたが、既に平成28年度(2016年:今から10年前)に成立した「指定国立大学法人制度」があります。

世界最高水準の教育研究活動の展開が期待できる国立大学を文部科学大臣が特別に指定し、支援を行う制度で、規制を緩和して余裕資金を大学の判断で柔軟に運用し、安定した財源確保を図ることを認めたり、研究成果を活用するベンチャー企業などへの出資範囲が大幅に拡大されるなどの規制緩和を行ってきました。

この制度に指定された9校(①東北大学、②筑波大学、③東京大学、④東京科学大学、⑤一橋大学、⑥名古屋大学、⑦京都大学、⑧大阪大学、⑨九州大学)と「国際卓越研究大学」に認定される大学も被るんじゃないのかな?と思っていたら、やはり指定国立大学法人にも最初の認定校だった東北大学が第1号認定となりました。

東北大学、頑張りました。

2️⃣ 京都大学の改革全体像

京都大学が国際卓越研究大学申請に必要な研究等体制強化計画として提出した「デパートメント制の導入」について見ていくことにしましょう。

京都大学PDF資料より抜粋①

目次がないので全24頁(上記の表紙を含む)の項目タイトルを一覧しておきますね。

【京都大学の持ち味】
1)表紙
2)京都大学について
3)ミッション・ビジョン・ポリシーの全体像
4)世界から多様な研究人材が集う国際拠点(ハブ)

【デパートメント制】
5)社会を変革する価値の創出
6)デパートメント制の導入
7)デパートメント制の導入による教育研究組織の構造改革
8)研究改革推進指針(Policy)と研究戦略
9)3階層の戦略的な研究資源アロケーションと本学独自の評価軸

【ガバナンスと人材育成】
10)戦略的な研究資源アロケーション
11)研究諮問委員会の役割と構成
12)京都大学の研究面の強みを踏まえた重点研究戦略
13)デパートメントの枠組みを超えた「分野横断・新学術創生」システム
14)次世代の高度研究人材の獲得・育成
15)大学院重点化によるグローバル人材の育成と輩出
16)能動的な対話と協働による国際社会の先導
17)DEIB(ダイバーシティ・エクイティ・インクルージョン&ビロンギング)の推進
18)人文知の社会・国際展開

【大学のマネジメント力向上】
19)外部資金5%成長に向けた戦略
20)エビデンスベースの財務経営戦略
21)ガバナンス体制
22)全額的なリスクマネジメント体制
23)これまでの主な改革実績と今後のロードマップ
24)具体的なアウトプット・各期の目標値

京大の24頁の資料をじーじなりに4つのパートに分けました。
①京都大学の持ち味
②デパートメント制
③ガバナンスと人材育成
④大学のマネジメント力向上

ひとつずつ確認していきましょう。

3️⃣ 京都大学の持ち味

京大と聞くと「ノーベル賞」っていうイメージがありますよね。戦後日本を勇気づけた湯川秀樹先生を始め、なんと13名の受賞者が出ているそうです。

京都大学PDF資料より抜粋②
京都大学PDF資料より抜粋③

なんとなく資料の作り方が、企業の統合レポートに寄せてきていますね。

京都大学PDF資料より抜粋④

京都大学は、「自由の学風」をミッションに掲げています。
それは、「歴史と文化が蓄積する国際学術都市」「政治・経済の中心から離れた学問の都」「伝統と進取の気風が息づく地」という京都という環境(カルチャー)がもたらせたものであるとした上で、次の3つのビジョンを示しています。

(1) 世界のアカデミアを牽引する優れた研究者とグローバルに活躍する高度な専門能力を有する人材を養成・輩出
国際社会に開かれた総合大学として、世界から多様な人材が集う国際的な知の拠点(ハブ)を形成

(2) 社会を変革するイノベーションの創出

(3) 社会の多元的な課題解決

このビジョンの実現を目指して6つのポリシーが示されています。
①京都大学の世界的強みを更に伸ばす
 ・世界的に卓越した研究者(ノーベル賞受賞者アジア最多)
 ・世界のアカデミアを牽引する知の創造
②未踏の学術を切り拓く
 ・知的探求心を尊重
 ・新しい研究分野・方法論の創出
 ・対話と現場を重視
 ・多様な知的ネットワークの醸成
③地球規模課題に総合知で挑む
 ・価値や制度を問い直す人文知と先端科学・技術を駆使
 ・学術的な卓越性と対話・フィールドワーク
④5つの学術的価値
 ・創造的先進性
 ・波及性
 ・波集性
 ・伏流性
 ・積層生
⑤「デパートメント」システムの構築
⑥「分野横断・新学術創生」システムの構築

さあ、次は「デパートメント制」について見ていきましょう。

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