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【じーじは見た!】前編:ワット・ビット連携官民懇談会ワーキンググループ⁉️

Z世代応援団、未来世代応援のじーじです!

さて、今回は、急遽経産省が企画した新な有識者会議「ワット・ビット連携官民懇談会ワーキンググループ」の様子を見てみることにしましょう。

先日、コメ問題もあるけれど、日本の一番の構造問題はニセコ現象だと主張するこんな記事を投稿しました。

この中で製造業の衰退で減っていた電力需要が半導体工場の国内回帰や国内のデータセンター急増で電力が不足する事態になってきていることや国内企業では投資を躊躇する価格高騰が起こっていることを紹介しました。

ワットとビットなどという分かりづらい表現をせずに、例えば「データーセンターへの電力供給問題への対応検討ワーキンググループ」とか「電力供給と産業集積のあり方検討会」とか「系統増強に遅れた電力送配電分離のあり方検討ワーキンググループ」といった表現をした方がよほど国民に分かりやすくなりますよね。

ワット・ビット連携なんて表現しなくていいのに。。
何が話合われているのか、一緒に見ていきましょう。


1️⃣ 懇談会構成員

【構成員】
(主査) 江崎 浩 東京大学大学院情報理工学系研究科教授
片岡 俊朗 東京電力パワーグリッド株式会社経営企画室副室長
黒澤 大志 日本電信電話株式会社技術企画部門技術革新推進室長
小林 正孝 電力広域的運営推進機関系統計画部長
園田 光寛 一般社団法人送配電網協議会電力技術部長
田中 邦裕 特定非営利活動法人日本データセンター協会理事長
丹波 廣寅 ソフトバンク株式会社執行役員次世代技術開発本部本部長 (主査代理)
塚本 和也 九州工業大学大学院情報工学研究院教授
宮地 悟史 KDDI株式会社先端技術統括本部先端技術研究本部本部長

【オブザーバー】
デジタル庁 戦略・組織グループ
文部科学省研究振興局参事官(情報担当)付
環境省大臣官房地域政策課
環境省地球環境局地球温暖化対策課

主管する経済産業省の他にデジタル庁、文部科学省、環境省がオブザーバーに入って情報共有しています。

さくらインターネット社長の田中さんが構成員になっています。国会でニセコ現象への規制を訴えた甲斐があったわけで、データセンター協会のトップとして提言ができて良かったですね。

2️⃣ ワーキンググループのテーマは何?

次の3点が検討の目的とされています。
(1) 関係事業者におけるインフラ整備状況や現状での整備計画の共有
(2) データセンターの立地に必要な諸条件・課題の整理
(3) データセンターの効率的な整備に向けて有効な方策の検討

特に重要なのは(2)の課題認識でしょうね。

第1回会合の事務局資料より抜粋①

見てのとおり、現状、データセンターは首都圏と関西圏に集中しています。両地域とも、原発事故の後、それでなくても真夏の電力不足が深刻で節電協力を企業にお願いしているのに更にそこにデータセンターを作りたいのだから問題は明らかです。電力が足りないのです。

製造業の衰退を前提にすれば電力需要は環境省の望み通りに減っていったかもしれませんが、経済産業省が望むような経済発展の芽が出てきた途端に、電力が足りないと大騒ぎなのです。
何とも格好の悪い、情けない日本の政治・行政なんですよ!
検討するのが遅いわ!

第1回会合の事務局資料より抜粋②
第1回会合の事務局資料より抜粋③
第1回会合の事務局資料より抜粋④

IXというのは、Internet Exchangeといって世界中のネットワークが相互に接続してデータをやり取りする重要な拠点という意味です。通信速度を向上させたり、トラフィックを効率よく処理するためにIXが使われ、それが都市部に集中しています。

第1回会合の事務局資料より抜粋⑤

海底ケーブルが陸上に立ち上がってくる拠点は、南房総と志摩に集中しています。

3️⃣ データセンター増設の最重要な課題は何?

電力不足もあるのですが、それ以上に深刻なのが人手不足です。

もちろん、日本のエネルギー問題は、政治が原発稼働に消極的であったがための政治の無策が一番の問題ですが、もうそんなことを嘆いている場合ではなくなりました。

電力需要増(経済発展)に無防備・無策で14年を過ごしてきたことは致命的です。電力が必要になる経済成長が見えてきたところでの供給力不足余剰電力を地域間で融通できない系統増強の遅れや原発再稼働の遅れが経済成長を阻害する要因として効いてきました。

東電が、第1回会合で示した資料を見てみましょう。

データセンターが集中している千葉県印西市のDPDC印西パークへ電力供給するための変電所新設(東電にとって24年ぶり:製造業の衰退で24年間新設の変電所なんて必要なかったのです)を東電が実行しました。

第1回会合の東電提供資料より抜粋①
第1回会合の東電提供資料より抜粋②

データセンター(DPDC印西パーク)用の変電所は、当初計画では2027年6月稼働予定だったものを東電の努力で3年前倒して完成にこぎつけました。世界と競争するために前倒しできたのであり、本来なら明るい話です。

何事もリスクをとって早く対応すればコストは安く済むのですが、民間企業ばかりにリスクを取らせることは現実的ではありません。政治こそが先見性を持ってリスクを取る企業を後押しする支援策(国の方向性を示す)を考えなくてはならないのですが、次の選挙の方が大事なために電力供給増への対応が遅れました。

もしも今の状況で同じ工事を計画していたら、2031年6月の稼働が精一杯であっただろうとの悲惨な説明が付加されていました。

第1回会合の東電提供資料より抜粋③

これだけ長い工期となるのは、人口減少に伴う施工力不足に加え、資機材納期の遅延建設業の週休2日制義務化等の要因があるからです。
(そんな中で例外措置が取られた関西万博工事での下請けいじめ<支払い遅延>や能登半島復興工事での工事予算履行の年度区切りでの2ヶ月間の空白<関西から無理して応援に行っている事業者は急に2ヶ月も仕事がなくなっても困る>を見ていると公共事業への信頼度は益々低下してコストが上がるでしょう。)

基幹系統の増強にこれほど長期間を要するとなれば、いくら再エネ(太陽光・風力)発電を増やしたところで繋ぎこみが出来ず、せっかくの再エネ電力は捨て続けることになるでしょうし、電力不足から経済成長の芽を摘みかねません。

何もかも全て問題が顕在化した後になって、100人国会議員がいたら99人が正解が分かってから、親の仇のごとく罵声を野党が政府にぶつけてもToo Lateなのです。今年度予算で何とかしようと通常国会で審議してもToo Smallなのです。問題が見えてからの未来投資支援では遅いのです。

そうやって30年無成長社会をつくってきました。

将来の課題を予見して与件となるリソースを確保し、問題が起こる前に対処を始めるのが政治のお仕事です。昔は「日本列島改造論」をぶち上げて政治主導でインフラ整備を進める力が国会議員と国会にありました。

本当に無策の国会には腹が立ちます。
官僚の作った答弁書で延々とできない理由をまことしやかに読むだけの国会議員には、失望するしかありません。

前編はこんなところにしておきましょう。

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