気候変動問題の盲点②:今話題のパリ協定は、ポスト京都議定書⁉
前回、グレタ・トゥーンベリさんのCOP25におけるスピーチを紹介しました。
気候変動問題が、初めて国際会議で話し合われた1992年のブラジル・リオでの地球サミットからもうすぐ30年です。
この30年の中でも非常に重要な枠組みが、京都を冠した京都議定書でした。
米国は、京都議定書の枠組みから離脱しましたが、日本は京都議定書を批准して、国際公約としました。まずは、その成績から振り返ってみましょう。
✅日本の京都議定書成績発表!

京都議定書の枠組みは、2008年から2012年までの第1約束期間と2013年から2020年までの第2約束期間に分かれていました。
日本の第1約束期間の温室効果ガス削減義務は、1990年比6%の削減でした。
単に排出量の削減策だけでなく、森林管理による森林のCO2吸収量を排出から差し引いた上で、11憶9,950万トンを下回ることを約束した訳です。
そのラインが緑色の線です。
日本は、リーマンショック後の2009年に経済停滞から90年の排出量を初めて下回りましたが、その後2018年まで1度も90年の排出量を下回ることはありませんでした。
更に、2011年3月11日の東日本大震災による原発事故をうけて、一時期は電源構成から原発がなくなりました。
そのため2013年には1990年比、10.5%増の14憶1千万トンの温室効果ガスを排出する結果となりました。
それでも、日本は国際公約の義務を果たしました。
それはどうやってだと思いますか?
それは、緑の線からはみ出した分の内、国内の森林の吸収では埋まらない分を私たちの税金で、諸外国から排出権を買って穴埋めしたから約束を果たせたのです。いくらの税金が使われたか、おっちゃんは、知りません。
さらに案外みんな知らないのが、米国にならって、第2約束期間の取り組みには日本は参加しませんでした。
原発問題もあって仕方ない面はあるものの、第二約束期間は、条約発効に必要な賛同が集まらず、ヨーロッパ勢だけが法的拘束力をもった取り組みを行いました。
ポスト京都議定書として2030年を目標としたパリ協定については、京都議定書の失敗を反省して、ソフトロー戦略が取られました。
小泉環境大臣が化石賞をもらったことばかりが話題になったCOP25でも、主なテーマはパリ協定をいかに実効性のあるものにするかでした。
✅パリ協定が動き出している!

今、話題になっているパリ協定とは、以下の2点を長期目標とする取り決めです。
1.世界の平均気温上昇を産業革命以前に比べて、2℃どより十分低く保ち、1.5℃に抑える努力をすること
2.できるかぎり早く、世界の温室効果ガス排出量をピークアウトし、21世紀後半には、温室効果ガス排出量と森林などによる吸収量のバランスをとること
パリ協定は、京都議定書失敗の反省からソフトローという戦略が取られています。
ソフトローとは、権力による強制力は持たないが、違反すると経済的、道義的な不利益を国家・自治体・企業・個人にもたらす規範と説明されています。
京都議定書が、法的拘束力をもった国際公約として国連から指定された各国の削減率を受け入れたのに対して、パリ協定は、各国が自国のベストの取り組みを自分で決めて、それを届け出てくださいというものです。
京都議定書のように先進国だけに削減義務を負わせるのではなく、世界中の国が、自分たちのベストの取り組みをして気候変動を止めるために協力しましょうというものです。
そのため、各国が表明した当初の目標は、バラバラでした。(※時代はどんどん進んでおり、本記事のベース動画を製作した2020年6月時点の数字が下記の数字です。2021年7月時点では、日本は46%削減、2050年カーボンニュートラルを表明しています。)
日本は、2030年までに、2013年比で26%削減する。
米国は、2030年までに、2005年比で26~28%削減する。
EUは、2030年までに、2005年比で35%削減する。
中国は、2030年までに、2005年比で、GDP当りの二酸化炭素排出量を60%から65%削減する。
パリ協定は、2015年の取り決めでしたが、今になってよく話題になり始めました。4年間何をしていたのでしょうか?
それは、2016年にあの人が米国大統領選挙に勝ち、パリ協定から離脱してしまったために、日本政府は、トランプさんに忖度して気候変動問題を話題にすることを避けてきたからです。
それは、原発事故で火力発電をフル稼働させてきた日本にとっても都合の良い大統領でした。
✅時代の変化
バイデン大統領の誕生で世界は気候変動を止めようとの動きが加速しています。
世界一の排出大国、中国も2060年に温室効果ガスの排出を実質ゼロにすると表明しました。
そうなれば、菅首相も2050年カーボンニュートラルを所信表明せざるを得ない状況に変わったのです。
そこに至るまでの間、COP25で日本に対する風当たりがきつかったのは、何故なのでしょうか?
次回は、各国の実力比較を、GDP当りの二酸化炭素排出量や人口当りといった基準で比較をしてみましょう。
後まで読んでいただき、ありがとうございました。
よろしかったら「スキ」🤍ポッチンをお願いします😊😊
コメントなんかいただけたら、飛び上がって喜んじゃいます😂😂

▼「じーじのボヤキ」孫と祖父シリーズのサイトマップです。
▼じーじの初期投稿4部作のサイトマップを紹介しますね。
▼「じーじは見た!」シリーズのサイトマップは第2弾ができました。
▼じーじの時事川柳シリーズのサイトマップです。お一つ読んでみてくださいな😊
▼Z世代応援団のじーじをよろしくお願いします。
