図解!原価計算基準二七【仕損および減損の処理】
原価計算基準。制定以来、実に60年以上経った今でも、一語たりとも加筆修正されていません。 聖書が古くならないように、全47あります原価計算基準も、時代遅れの産物ではないと考えています。
で、このnote。通常は「読み物」として発信されますが、以前より「調べ物」として創作してみたいとも考えていました。原価計算基準を「一つのnote記事に一つの基準」で楽しくイラスト図解。不定期で順不同の発信となりますが、全47基準が完成した時には「試験勉強や実務のお供」として使っていただければ嬉しいです。
総合原価計算においては、仕損の費用は、原則として、特別に仕損費の費目を設けることをしないで、これをその期の完成品と期末仕掛品とに負担させる。
加工中に蒸発、粉散、ガス化、煙化等によって生ずる原料の減損の処理は、仕損に準ずる。
仕損とは、製品の製造過程で、何らかの原因によって加工に失敗し、不良品(仕損品)が生じることをいいます。
減損とは、製品の製造過程で、蒸発、紛散、ガス化などによって原材料が消滅してしまうことをいいます。
仕損の場合は、不良品とはいえ形が残りますが、減損の場合には、形が残らない点が両者の違いです。

また基準の「その期の完成品と期末仕掛品とに負担させる」とはどういうことでしょうか?上図①でいう右下の「両者負担」のイメージです。例えば、月末仕掛品の加工進捗度が60%、仕損・減損の発生点が60%より前という場合、仕損・減損は完成品と月末仕掛品の両方を作るために不可避的に発生してしまうということです。したがって、仕損・減損に係る費用はその期の完成品と期末仕掛品とに負担させます。
他方で、「完成品のみ負担させる」という考え方もあります。上図①でいう右上の「完成品のみ負担」のイメージです。例えば、月末仕掛品の加工進捗度が60%、仕損・減損の発生点が60%より後という場合、仕損・減損は加工進捗度が60%では発生していないことになります。つまり、この仕損・減損は完成品として仕上げる段階で生じたものなので、仕損・減損に係る費用はその期の完成品のみに負担させます。
<以上となります。最後まで読んで頂き、ありがとうございました。>
