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図解!原価計算基準三〇【総合原価計算における直接原価計算】

原価計算基準。制定以来、実に60年以上経った今でも、一語たりとも加筆修正されていません。 聖書が古くならないように、全47あります原価計算基準も、時代遅れの産物ではないと考えています。
で、このnote。通常は「読み物」として発信されますが、以前より「調べ物」として創作してみたいとも考えていました。原価計算基準を「一つのnote記事に一つの基準」で楽しくイラスト図解不定期で順不同の発信となりますが、全47基準が完成した時には「試験勉強や実務のお供」として使っていただければ嬉しいです。

『図解!原価計算基準』の前書き

 基準三〇では、直接原価計算が登場します。直接原価計算とは、原価を変動費(製品の生産・販売量に比例して発生する原価)と固定費(製品の発生・販売量に関係なく、一定額が発生する原価)に分けて計算する、というという特徴があります。

総合原価計算において、必要ある場合には、一期間における製造費用のうち、変動直接費および変動間接費のみを部門に集計して部門費を計算し、これに期首仕掛品を加えて完成品と期末仕掛品とにあん分して製品の直接原価を計算し、固定費を製品に集計しないことができる。
この場合、会計年度末においては、当該会計期間に発生した固定費額は、これを期末の仕掛品および製品と当年度の売上品とに配賦する。

三〇 総合原価計算における直接原価計算

 基準二九まで見てきました原価計算は、製品の製造にかかった原価はすべて製造原価として計算しました。これを全部原価計算といいます。対して下図①のとおり、製品の製造にかかった原価のうち、変動費(変動製造原価)のみを製品原価として計算する原価計算を直接原価計算といいます。

図①:変動製造原価のみを製品原価として計算するのを直接原価計算といいます。

 直接原価計算は、「来年、これだけの利益をあげるためには、いくら売上上げなければいけないか」といった会社の利益計画を立てる際に役立つ原価計算ですが、制度上は認められていません。
 上図①の上段のように決算書上の営業利益は、全部原価計算の営業利益でなければならないということです。なぜなら、直接原価計算の変動費・固定費の区分に恣意性が介入する余地があり、経営者による利益操作の余地があるからです。
 よって、上図①の下段のように固定費調整によって、直接原価計算の営業利益を全部原価計算の営業利益に修正する手続きがとられます。

<以上となります。最後まで読んで頂き、ありがとうございました。>

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