センスを言語化する。ロジックで広げる。デザインインプット整理術【ひろクリギルド #41】イベントレポート
こんにちは、ひろクリギルドのよーこです。
今回もたいへん熱いイベントになりました〜✨
【ひろクリギルド #41】イベントレポートをお届けします!
今回はアートディレクター・インタラクションデザイナーでS5 Studios代表の田渕将吾さんにご登壇いただきました!
👇開催概要および登壇者情報はこちらをご覧ください。
イベントの様子
田渕 将吾さんのご紹介
HAL・モード学園卒業。自身のスタジオ「S5 Studios」を拠点に、Webサイトやブランドのデザイン設計、インタラクションデザイン、デジタルインスタレーション、クリエイティブディレクションなど、ビジュアル表現とインタラクションの構造設計を中心に活動。多岐にわたるクリエイティブプロジェクトに関わり、その経験を活かして独自のデザインプロセスを追求。2025年にはThe Webby Awards『最優秀賞』の受賞を達成。
ウェブサイト制作だけでなく、イベント、デジタルインスタレーション、ブランド構築、組織デザインなど多岐にわたる領域で活動するデザイナーとして、事業会社と制作会社の双方で経験を積まれています。本イベントでは、インスピレーションの源泉から、その感覚を具体的なデザイン提案へと昇華させるための整理術を紹介してくださいました。
自己紹介スライドが実績のリールというかっこよさ。はじめから吸い込まれていきました。
前段|まずは、日々のインプットについて
デザイナーが日々行っているインプット。それをどう整理し、実際の制作に活かしていくか?今回のイベントでは、アイデアの源泉から具体的なデザイン提案まで、その「翻訳」のプロセスが明かされました。
インスピレーションの正体
「アイデアはパッと閃くものではない」と田渕さん。ブルーノ・ムナーリの言葉を引用しながら、「考えたこと」と「知っているもの」の関係性から生まれるのがアイデアの本質だと語られました。
要するに、記憶の断片や視覚、印象の集合体がアイデアの出発点となり、単に多くの情報を得るだけでなく、それをいかに活用し、意味のある関係性を築けるかが重要であるとおっしゃいました。
実践|印象と技術を分ける「ブックマーク術」
前のめりなコメントが画面から目を離せなくなったのは、実際に田渕さんが実践する3つのツール活用法。
田渕さんのストック
— ひろしまクリエイターズギルド(ひろクリギルド) (@HiroCreGuild) June 23, 2025
雑多に集めたものに自分なりの意味づけをしていく
- Pinterest編 -
・収集→プロジェクトに追加で整理
・構成だけでなくビジュアルもチェック
・わけかたは「印象」と「技術」でストックする https://t.co/qs7dwOg2po pic.twitter.com/h1FJ1MCSxj
Pinterestでは「CRAFT(技術・構成)」と「MOOD(雰囲気・トーン)」の2大フォルダで明確に分離。
Instagramでは関心領域ごとにアカウントを分けて特化したフィードを構築。
S5-Styleでは自身のウェブデザインギャラリーとして運営し、他者の視点も取り入れています。
重要なのは、単なる情報ではなく「自分の感覚(なぜ惹かれたのか)」をタグ付けして保存すること。これが「好き」を言語化し、客観視するプロセスとなる、とのことです。
直感から意図へ:3ステップの活用フロー
「自分に取り入れるぞ!」と意気込んで見ていた人が多かったと思われる、この時間。日常のインプットをプロジェクトで活用するための具体的なフローを紹介いただきました。
直感のタネをブックマーク:「なんか気になる」を保存
意味のタグ付け:「なぜ好きか」を言語化
プロジェクトに合うタネを選別:目的とターゲットに合致するものを発散・収束
プロジェクト・実務での生かし方
直感的に選んだビジュアルを仕事に活かすには、文脈の咀嚼と意図の明確化が不可欠です。
ヒアリング情報から「そのプロジェクトが社会や人にどんな価値を生み出すか」「参加者の内面にどんな変化を起こすか」をキーワード化。そして直感的に選んだビジュアルを、そのキーワードと紐付けてグルーピングすることで、バラバラだった素材に「意図」が生まれます。
ステークホルダーとの対話術
最終的に、整理されたビジュアルと意図をプロジェクトメンバーやクライアントに提案する際は、「思想」を共有するための翻訳が求められます。選んだビジュアルが「なぜプロジェクトの目的に即しているのか」を言葉で補完し、複数の方向性を提示してディスカッションを重ねます。
Q&Aハイライト
Q&Aでは手が止まらないほど質問が!特に印象的だったものをピックアップしました。
毎回キーワード化:収集したビジュアル群に対して、漠然とした「良い」を具体的な「なぜ良いのか」に変換
ナラティブアプローチ:プロジェクトの物語(課題→市場背景→得意領域→与えたい影響)を時系列で言語化
時間配分の秘訣:全体の70-75%をリサーチと方針策定に、実制作は25-30%で
リファレンスに引っ張られない方法:複数方向性の徹底的な発散→収束プロセス
終わりに
「直感やセンスは天才だけのものではない」。日々の観察や記憶の積み重ねが思考の素材となり、それを「言葉で確かめて構造に変換し、他者に共有する」往復運動が、感覚をデザインに変えるためのステップとして必要不可欠であると、頭に刻み込まれました。
当日参加できなかった方も、もう一度見たい方も、ぜひアーカイブでじっくり学んでくださいね〜🙌
Xのポストまとめ
事前の告知ポストや、当日の感想ツイートをposfie(旧Togetter)にまとめました。
みなさまの声
イベント後のアンケートを一部ご紹介します。
ピンタレストのインプット方法など、プロはこうやって整理しているんだなと勉強になりました。
インプットの整理とプロジェクトで提案する時の提案資料との関連が深い関係にあり、アウトプットする場合にも役立つことが今後の日常習慣に取り入れていきたいと考えてます。
とにかく収集と整理の変態だということがわかりました。その膨大なソースに自身の解釈と伝達と改善と継続をかけ合わせれば田渕さんになれるな、と思えた場でした。今からがんばるぞ!みんなのインプット大全みたいなイベントやりたくなった。
ナラティブアプローチという単語を知れてよかったです。今までモヤモヤしていたものが言語化されました。文化人類学や民俗学、自己分析するときのアプローチにすごく似ていると思っていました。ひと単語で表現できなかったのですが今後使わせていただきます!
これまでも仕事でインプットはひたすらやってきましたが、脳内にあるそれらをなかなかうまく言語化できていませんでした。
それらを整理する思考や方法のお話をきけて、自分の脳内解像度があがりました。確実に今の仕事に活かせると感じ、参加できてほんとによかったです。
アンケートへご回答くださったみなさん、ありがとうございました!
次回イベントのお知らせ
次回のイベントは『「クライアントと一緒につくる」はこう始める。 信頼と実践から学ぶ Web制作のパートナーシップ講座【ひろクリギルド #42 】』です!
『Web制作のための、発注&パートナーシップ構築ガイド』という書籍を出版したcaroaさんから代表の葉栗さんをお招きしています。
「いい関係」から始める制作プロセスと、現場で使える巻き込みのテクニックを伺えますよ!
イベント概要
さいごに
このイベント、知らない人がいたらもったいないと、主催ながらイベントの広報活動に全振りしていました。 抽象化と具体化、それを根拠づけする方法、こんなに丁寧に教えていただけるなんて😭本当にありがたい機会でした。
ひろクリギルドの有料メンバーさんになると、アーカイブ見放題。見忘れた〜〜〜という人はぜひご検討ください🙏
イベント終了🥳
— Tantan (@shamojiko) June 23, 2025
なんだかすごい世界を見た、という感想。
なんと本日中なら申し込み可能!アーカイブ見られますよ〜!#ひろクリギルド #デザインインプット整理術 https://t.co/TNL0hT4z2Y
次回もまた、一緒に学んで盛り上がりましょう👍🎉
ひろしまクリエイターズギルドでは、今後も【交流】と【学び】に繋がるイベントを開催していきます。今後の予定は、公式サイトやXアカウントにてお知らせしております。ぜひチェックしてみてください。
また、Peatixページをフォローしていただくと、イベントページが公開されたときに自動で通知が届きます。イベントページの公開を見逃さないように、ぜひフォローしていただけると嬉しいです!
https://hirocreguild.peatix.com/
このレポートと書きながら、あのイベントの夜のアツさを思い出して気が引き締まった、よーこでした!
