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比べる相手が、誰もいなかった——1年間続けた小さな習慣で、弱い自分が強くなっていった話



筋トレがいい、とはよく聞いていた。

でも、正直信じていなかった。
「筋肉つけたところで、何が変わるんだ」と思っていた。


若い頃から、胸板がなくて「まな板」と言われていた。その言葉は、自分では気にもしていなかった。


通勤前の20分。最初はただの仕事でのストレス解消だった。

でも、とりあえず続けてみた。
ホントとりあえず行きたくない仕事に行く前の時間潰し。

きつい。毎日続けるのも正直しんどい。
けど、仕事よりはマシ。

やめなかった。
だって、仕事のストレス解消だから。
1ヶ月、3ヶ月、半年。


そして約1年経った頃、体が変わり始めた。
「まな板」と言われていた胸に、少しずつ筋肉がついてきた。


## 体の変化より、大きく変わったもの


筋肉がついたこと自体は、もちろん嬉しかった。


でも、もっと大きく変わったものがあった。


「自分もやればできる」という感覚だ。


これまでの自分は、何をやっても弟や周りと比べて「ダメだ」という結論に行き着いていた。
でも筋トレだけは違った。
比べる相手は誰でもなく、過去の自分だけだった。


先月より少し腕が太くなったかな?


その小さな小さな成功体験が、少しづつ積み重なっていった。


## 「人基準」から「自分基準」へ


ここで、自分の中に大きな変化が起きた。


以前は、誰かに何か言われると、それがそのまま自分の評価になっていた。
「下手くそ」と言われたら、自分は下手くそ。
「ダメだ」と言われたら、自分はダメ。
すべてが人基準だった。


でも筋トレを続けてから、少しずつ違う感覚が生まれてきた。


あの人は、自分を低く評価しているかもしれない。
でも、それとは関係なく、自分はこう思う。


誰かにこう言われたけど、自分はこう思う——その「けど」が言えるようになったことが、一番大きな変化だった。


## なぜ、筋トレが心を変えたのか


心理学にはこれを説明する言葉がある。

「自己効力感」——自分には何かを成し遂げる力があるという感覚だ。


これは、誰かに褒められて生まれるものではない。
自分で決めて、自分で続けて、自分の目で結果を確認したときに、初めて育っていく。


筋トレは、その自己効力感を一番シンプルに体験できる習慣だった。
比べる相手がいない。評価するのは自分だけ。
だからこそ、人基準で生きてきた自分にとって、特別な意味を持っていた。


## 小さな習慣が、自分を変えていく


筋トレじゃなくてもいい。
読書でもいい。
読んだ本が積み重なっていく。
知識が増えていく。

何か一つ、誰とも比べずに、自分で決めて、自分のペースで続けられること。
それを見つけてほしい。


最初は信じなくていい。私もそうだった。


でも続けた先に、「自分もやればできる」という小さな成功体験が待っている。
それが積み重なったとき、人基準で生きてきた自分が、少しずつ自分基準に変わっていく。


誰かにこう言われた。でも、自分はこう思う。


その感覚を、あなたにも持ってほしい。


次回は、これまでの体験を振り返りながら、自己肯定感を育てる4つのステップをまとめます。

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