「証紙」という、いまだに残るアナログな世界について考えたこと
新聞の記事を読んでいて、思わず「いまだにこんなアナログな世界が残っているのだなぁ」と感心してしまいました。
記事の内容は、自治体の「県証紙」についてです。
県への手数料や学校の入学試験料、運転免許証の更新などで、わざわざ証紙を買って書類に貼り付ける——。
誰もが一度は経験したことがあるのではないでしょうか。
あらためて現状を知ると、いろいろと考えさせられます。
平日の昼間に銀行へ走り、紙に切手を貼る日常。
石川県では、県立学校の入試や運転免許の更新など、833種類もの手続きで証紙が使われており、2024年度の証紙納付は約75万5千件(約29億5,500万円)にも上るといいます。
しかし、その購入場所は北國銀行の本支店などに限られており、大半が「平日の日中のみ」の営業です。
わざわざ平日に時間を作って購入しに行く手間
ペタペタと用紙に貼り付けるアナログな作業
キャッシュレスを導入しても証紙を残すことで生じる、管理コストの二重化
キャッシュレス決済が当たり前になった今の時代に、このプロセスが当たり前のように回っていること自体、少し不思議な感覚すら覚えてしまいます。
周りを見渡せば「すでに廃止」の流れ
全国に目を向けると、すでに27都府県で証紙が廃止されたか、廃止が予定されているそうです。
お隣の福井県は昨年、富山県も今年3月末で証紙の取り扱いを終了し、キャッシュレス決済等へ移行しています。
石川県でも来年1月を目処にクレジットカードなどのキャッシュレス決済が導入される予定とのことですが、当面は「住民の利便性を損なわないため」として証紙も併用して残す方針のようです。
配慮や慎重さは理解できるものの、隣県がバッサリと切り替えているのを見ると、「なぜそこまでして紙の証紙を残すのだろう?」と、なんとも言えないもどかしさを感じずにはいられません。
変わることへの慎重さと、これからのデジタル化。
「これまでこうだったから」
「使えない人がいるかもしれないから」
という理由で、古い仕組みを残し続けるのは、一見優しさのようでいて、実は全体の効率化や変化のスピードを止めてしまっている側面もあります。
ペーパーレスやDXという言葉が当たり前に飛び交う現代。
「新しい便利な仕組みを取り入れること」
と同じくらい、
「役目を終えた古い仕組みを思い切って卒業する勇気」
も、これからの行政には必要なのかもしれない——新聞を開きながら、そんなことをふと考えたのでした。
