お菓子を食べながら痩せたい人へ。間食は「敵」じゃなく「使い方」次第だった
「ダイエット中だからお菓子は絶対NG」——そう信じていませんか?
実は、間食は正しく取り入れれば、ダイエットの大きな味方になります。 反対に、やり方を間違えると確かに体に悪影響を及ぼすことも。
この記事では、ついつい手が伸びてしまうポテトチップスを例に、間食とダイエットの本当の関係を解説していきます。
参考: アメリカ国立がん研究所・ハーバード大学による66万人以上を対象とした運動と死亡リスクに関する調査 / ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)MEAL study「230種類の食品におけるアクリルアミド含有量分析」2024年 / 国立がん研究センター予防研究グループによる身体活動量とがんリスクに関する調査
間食が「ダイエットの敵」と言われる理由
カロリーオーバーになりやすい
お菓子類は少量でも高カロリーなものが多く、気づかないうちにカロリーオーバーになりがちです。
さらに問題なのが血糖値への影響です。糖質の多いお菓子を食べると血糖値が急激に上昇し、それを下げるために「インスリン」というホルモンが大量に分泌されます。このインスリンには脂肪を蓄積させる働きがあるため、食べすぎると太りやすくなってしまいます。
糖尿病リスクが高まる
カロリーオーバーが続くと、糖尿病のリスクも上がります。
糖尿病とは、インスリンが十分に機能しなくなり、血液中の血糖値が慢性的に高い状態が続く病気です。自覚症状が出にくく、気づいたときにはかなり進行していることも少なくありません。最悪の場合、失明や足の壊疽など深刻な合併症を引き起こすこともある、怖い病気です。
かつては「成人病」のイメージが強かった糖尿病ですが、近年では若年層への拡大が問題視されています。おいしいお菓子があふれる現代だからこそ、意識しておきたいポイントです。
ポテトチップスって実は体に悪いだけじゃない?
意外と知られていない栄養素
ポテトチップスというと「体に悪いもの」というイメージが先行しますが、実は注目すべき栄養素も含まれています。
ビタミンC:疲労改善や免疫サポートで有名なあのビタミンCが、トマトと同程度含まれています
ビタミンB6:皮膚・粘膜の健康維持や美容効果で知られる成分で、さんまと同程度の含有量があります。サプリで摂取している女性も多い成分です
もちろん、だからといって食べ放題というわけではありません。大切なのはバランスです。
高温調理で生まれる「AGE」とアクリルアミド
一方でリスクとして知っておきたいのが、高温で揚げることで発生するAGE(終末糖化産物)とアクリルアミドの存在です。
AGEはタンパク質と糖質が高温で加熱される「メイラード反応」によって生成される物質で、体内のタンパク質に攻撃し、老化を促進させると言われています。お好み焼きやたこ焼きの香ばしく焦げた部分も、このメイラード反応によるものです。
さらに、アクリルアミドは発がん性が懸念される物質として世界各国で研究が進められています。2002年にスウェーデンの研究者がポテトチップスやフライドポテトから高濃度のアクリルアミドを検出したことで広く知られるようになりました。2024年のドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)の調査でも、ジャガイモ系スナック食品に比較的高い濃度が検出されています。
ただし、現時点でヒトへの発がんリスクとの直接的な因果関係を明確に証明したエビデンスはなく、引き続き研究が進められている段階です。「怖いから一切食べない」ではなく、食べすぎない習慣を身につけることが現実的な対策です。
間食をダイエットの「味方」にする方法
なぜ適切な間食がダイエットに効くのか
昼食から夕食までは時間が空きやすく、空腹状態が長く続くと体は「飢餓状態」だと判断し、次の食事で脂肪を溜め込もうとします。
つまり、食事を抜いたりガマンしすぎたりすることが、かえって太りやすい体を作ってしまうのです。
適切なタイミングで適量の間食をとることで、
血糖値の急激な上昇を防ぐ
夕食の食べすぎを防ぐ
代謝のアップにつながる
脳へのエネルギー補給でストレスや疲労を和らげる
といった効果が期待できます。
間食の「正しいルール」
カロリーの目安
間食1回あたりのカロリーは150〜200kcal以内を目安にしましょう
ポテトチップスなら15〜20枚程度が目安です(袋を丸ごと食べるのはNG)
食べるタイミング
昼食と夕食の間、午後2〜4時ごろが理想的です
この時間帯は「おやつ」の語源でもある「八つ時(やつどき)」に由来しています
食べ方のポイント
時間を決めて食べること(ダラダラ食べない)
袋から直接食べず、小皿に出すと食べすぎを防ぎやすくなります
砂糖・クリーム入りのジュースではなく、お茶・コーヒー・紅茶などと一緒に摂ると食べすぎを抑えやすくなります
同じお菓子ばかりを食べ続けるのを避け、バリエーションを持たせましょう
食事回数を見直してみる
1日3食という習慣は江戸時代以降に定着したものです。現代のライフスタイルや研究では、1日の食事を小分けにして複数回に分けて摂るほうが、代謝を維持しやすく健康的とも言われています。
食事回数を増やすといっても、1回あたりの量を減らし、トータルの摂取カロリーを変えないことが前提です。「お菓子を食べていい」ということではなく、間食も食事の一部としてバランスよく組み込む意識が大切です。
運動もセットで考えよう
健康的にダイエットを続けるためには、食事管理だけでなく、適度な運動も欠かせません。
アメリカ国立がん研究所とハーバード大学の研究者が66万人以上の中年成人を対象に行った調査では、週平均150分(1日あたり約20分)の運動が、病気による死亡リスクを下げることがわかっています。
「20分も走れない…」と思う必要はありません。
通勤・買い物のときを早歩きにする
エスカレーターやエレベーターの代わりに階段を使う
家事をしっかりこなす
こうした日常の動作の積み重ねで十分な有酸素運動になります。
まとめ:間食は「ゼロか全か」で考えない
間食そのものが悪いのではありません。食べ方・量・タイミングを意識するかどうかが、ダイエットの敵になるか味方になるかの分かれ目です。
カロリーは1回150〜200kcal以内
食べる時間を決めてダラダラ食べない
糖分のない飲み物と一緒に摂る
適度な運動を日常に取り入れる
人ほど、「全部やめる!」という極端なやり方より、上手に付き合いながら続けるほうがダイエットは長続きします。
無理なく、自分に合ったバランスを見つけていきましょう。
