毎日食べたくなる。「森のバター」アボカドが、あなたの美と健康を静かに変える理由
「なんとなくおしゃれだから」「サラダに入れると映えるから」という理由でアボカドを選んでいた方も多いのではないでしょうか。
でも実は、アボカドはただのおしゃれ食材ではありません。ギネスブックに「世界一栄養価の高い果実」として正式に登録されている、れっきとしたスーパーフードなのです。
今回は、アボカドに含まれる栄養素とその効果、上手な選び方・保存方法、そして栄養をさらに引き出す食べ合わせまで、まるごとご紹介します。
参考: 千代田病院「ギネスが認めたスーパーフルーツ アボカド」/ 日刊ゲンダイ「アボカドの高栄養価はギネスも認定」(hc.nikkan-gendai.com)/ tenki.jp「ギネス認定!最も栄養価が高い果物=アボカド」(2018年12月)
アボカドって、野菜じゃないの?
まず意外と知られていない事実から。アボカドは**野菜ではなく、果物(果実)**です。
スーパーの野菜コーナーに並んでいることが多く、甘みもないため野菜と思われがちですが、植物学的には「樹木に実る食用の果実=果物」に分類されます。同じように、いちごやスイカ・メロンも実は野菜の仲間(果菜)とされており、見た目や味だけでは判断できないのが面白いところです。
アボカドはクスノキ科に属する常緑高木の実で、収穫後に常温で追熟させてから出荷されます。
日本で買えるアボカド、どこ産?
日本国内で流通しているアボカドのほとんどはメキシコ産のハス種です。一年中購入できますが、特においしいとされる旬の時期は3月〜9月とされています。
実は国産アボカドも存在します。和歌山県や愛媛県、静岡県、沖縄県などで生産されており、収穫時期は12月頃。輸入ものに多いハス種に対し、国産で多いのはベーコン種と呼ばれる品種で、さらに濃厚な味わいが特徴です。見かける機会は少ないですが、見つけたらぜひ試してみてください。
アボカドに含まれる栄養素
ビタミン類:美容・健康の総合サポーター
アボカドには多種類のビタミンが含まれています。
ビタミンE :強い抗酸化作用を持ち、がん予防や皮膚の新陳代謝を促進。キウイフルーツの約2.5倍ともいわれています。
ビタミンA :皮膚や粘膜の正常な状態を保つ働きがあります。
ビタミンC :免疫力アップやコラーゲン生成を促進し、美白効果にも期待できます。
ビタミンB1 :運動後の疲労回復や集中力不足の改善に効果的です。
ビタミンB2 :皮膚の健康維持をサポートします。
ビタミンB6 :体内の炎症を抑える働きがあります。
ビタミンE・A・Cの組み合わせは、特にアンチエイジング効果が高いとされています。
良質な脂質:太るどころか、むしろ体に良い
アボカドの果肉に含まれる脂質は全体の約18〜25%と多めですが、その大部分は不飽和脂肪酸(リノール酸・オレイン酸・リノレン酸)です。これらは悪玉コレステロールを抑える働きがあり、血液をサラサラにして動脈硬化の予防にもつながります。
「脂質が多い=体に悪い」ではなく、アボカドの脂質は「質の良い脂質」。コレステロールフリーで、むしろ積極的に摂りたい成分です。
ただし、カロリーは1個で約200kcal台と高め。食べ過ぎには注意が必要で、1日あたり1/2個〜1個を目安にするのがおすすめです。
食物繊維:お通じ改善にも
アボカドに含まれる食物繊維の量は、ゴボウ1本分に匹敵するともいわれています。水溶性・不溶性の食物繊維が約2:1の割合で含まれており、便秘の改善に効果的です。食物繊維は消化に時間がかかるため、腹持ちの良さにもつながります。
カリウム:塩分過多な現代人の強い味方
カリウムには、体内で余分なナトリウムを尿として排出する働きがあります。塩分の摂りすぎが気になる方や、むくみが気になる方にとって、積極的に摂りたい成分です。
その他の注目成分
コエンザイムQ10 :生活習慣病予防や美肌効果があるとされています。
グルタチオン :強い抗酸化作用を持ち、肝臓の解毒機能をサポートします。飲酒や喫煙で疲れた肝臓を助ける効果も期待できます。
プロトカテク酸 :がん細胞の増殖を抑制する作用があるとされています。
デメリットも正直にお伝えします
これだけ栄養豊富なアボカドですが、気をつけたい点もあります。
栄養が高い分、カロリーも高いのが最大のデメリットです。1個あたり約200kcal台と、果物の中ではかなりのカロリー量。いくら良い栄養が含まれていても、食べすぎればカロリーオーバーになります。
1日の摂取量の目安は1/2個〜1個まで。半分食べてラップで包んでおく、というのが賢い使い方です。
美味しいアボカドの選び方
アボカドは「食べごろ」の見極めが難しい食材のひとつ。固すぎても、熟しすぎても美味しくありません。
今日食べたいなら…
色がほぼ黒色のもの
手のひらで優しく握ったときに、適度な弾力・柔らかさを感じるもの
ヘタと実の間に、わずかな隙間があるもの
※お店でのアボカドを指先で押して確認する行為はアボカドを傷める原因になります。必ず手のひら全体で優しく確認しましょう。
数日後に食べるなら…
少し硬めで、緑色が残っているもの
ヘタと実の間が詰まっているもの
こちらは常温で保存し、追熟させてから食べましょう。熟成を早めたいときは、ヘタを取り除いて箱や紙袋に入れておくと、比較的短時間で熟成が進みます。
完熟状態になったら、冷蔵庫で3〜5日間の保存が可能です。
なぜヘタをチェックするの?
アボカドは熟すにつれて果肉から水分が失われ、ヘタが沈んでくる性質があります。この変化がヘタと実の「隙間」として現れるため、熟し具合の目安になるのです。
栄養をもっと引き出す!おすすめの食べ合わせ3選
トマトと一緒に
トマトに含まれるリコピンは、脂質と一緒に摂ると吸収率が高まるといわれています。リコピンはカロテノイドの一種で、ビタミンEの100倍以上ともいわれる強い抗酸化作用を持ちます。さらに、研究によりリコピンの吸収は朝が最も良いことが明らかになっています。朝食のサラダにアボカドとトマトを組み合わせるのは、理にかなった食べ方といえます。
レモンと一緒に
レモンのビタミンCとアボカドのビタミンEを組み合わせることで、動脈硬化の予防効果がより高まるとされています。ビタミンEはそれ自体が酸化されやすい性質を持ちますが、ビタミンCと一緒に摂ることで安定しやすくなります。アボカドにレモンを絞るだけで、見た目の変色防止にもなり、栄養面でも一石二鳥です。
マグロと一緒に
マグロに含まれる良質なたんぱく質とビタミンが、アボカドの成分と作用することで肝臓の働きを強化するとされています。アボカドのグルタチオンとの相乗効果も期待できます。
まとめ:毎日の食事に、少しだけアボカドを
美容にも健康にも、これほど多くの効果を持つアボカド。ギネスが認めた「世界一栄養価の高い果実」というのは、伊達ではありません。
ただし、大切なのは毎日の積み重ねです。あれもこれもと気にしすぎてかえってストレスになっては本末転倒。「今日の食事にアボカド半分をプラスしてみよう」くらいの気軽さで取り入れることが、長く続けるコツです。
トマト・レモン・マグロとの食べ合わせを意識しながら、自分なりの「アボカドライフ」を楽しんでみてください。
