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【短歌】やみにやむ③糸が切れた

こんばんは。広石亜希です。
堪忍袋を知っていますか。
閉じているヒモが切れると爆発するそうです。
でもそんな簡単にヒモは切れないもので。
ドラマや映画では綺麗にキレておられますが、
現代においてそれは難しい。
言えなくて病んでしまいます。優しくて。
これからは、なるべく、爆発する前に、
現行犯逮捕の感覚で、少しずつ緩く大人っぽく相手に伝わるようにキレるムーブをしたい。
それってフィードバックと呼ぶみたいです。

【今日のうた】

お題は「破裂」

伸び切れてパンと弾けた水風船 
頬つたうのは揺れていた水

https://x.com/aki_hiroishi_57/status/2059838497859809378?s=46&t=h6tqr0-jEIlM_t5S1I0wvQ

子どものころ、水風船が好きだった。

ぎりぎりまで膨らませて、掌の上で重さを確かめる。薄く伸びたゴムの向こうに、頼りなく揺れる水が見える。その危うさが面白かった。

弾ける瞬間はいつも突然だ。

もう少し大丈夫だと思ったところで、パン、と乾いた音を立てて形を失う。
残るのは破れたゴムと、行き場をなくした水だけだった。

大人になってから、あの水風船によく似た感情があることを知った。

言葉にしなかった寂しさや、気づかないふりをしていた不満や、名前をつけるほどでもない小さな悲しみ。そんなものを抱えながら日々を過ごしていると、自分では平気なつもりでも、内側では少しずつ何かが張りつめていく。

そしてある日、些細なきっかけで弾ける。

大した理由ではない。誰かの何気ない一言だったり、帰り道に見た夕焼けだったり、洗い物をしている最中だったりする。

そのとき頬を伝うものは、ただの涙ではない。
ずっと形を保とうとしていた時間そのものだ。

水風船の中で揺れていた水のように、行き場を探しながら留まっていた感情が、ようやく外へ流れ出てくる。
そして力が抜けて崩れてしまう。

こぼれた水は元には戻らないけれど、そのあとに残る軽さも確かにある。
良かれ悪かれ、そこから次の状態が始まる。
立ち止まりながら進むものなのかもしれない。

張りつめることにも限界があって、揺れているものは、いつか流れ出る。
今も別の場所でまた水風船を膨らましている。
水風船は自分そのものというより、言えなかった言葉だったのかなと思った。


ではまた。
ゆっくり眠れますように。


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