最新 | リン摂取量とがんリスクの関係 : 食事に潜むリン酸過剰の危険性
リンは骨や歯の形成、エネルギー代謝、DNAやRNAの合成など、生命活動に不可欠なミネラルです。しかし近年、このリンの「過剰摂取」が慢性疾患のリスクを高めるのではないかという研究が注目を集めています。
ナトリウムや脂質、糖質の過剰摂取が健康に悪影響を及ぼすことはよく知られていますが、リンの過剰についてはまだ十分に認知されていません。
日本では加工食品やファストフードの消費が増加し、リン酸塩を含む食品添加物を日常的に摂取する機会が増えています。超加工食品は保存性や風味を高めるためにリン酸塩が多用されており、知らず知らずのうちに摂取量が膨らんでいる可能性があります。
学術誌『Nutrients』に2026年4月に掲載された論文では、食事からのリン過剰摂取とがんリスクの関連を示す理論的モデルと仮説が提示され、今後の大規模研究による検証の必要性が訴えられています。
◼️記事の要点
食事からのリン過剰摂取(リン酸過負荷)が、DNAメチル化の乱れやリン酸の細胞内蓄積を通じて、がんの発生や進行に関与する可能性があるとする理論モデルが提示された
米国SWAN研究の解析では、食事性リンを1日1800mg超摂取した中年女性の乳がんリスクが、800~1000mg群と比較して約2.4倍に上昇するという予備的シグナルが得られた
臨床試験はリン酸毒性の倫理的制約から実施困難であるため、タバコとがんの研究手法を応用した大規模コホート研究の二次解析とメタアナリシスによる検証が提唱されている
リン酸毒性とは何か
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