最新 | フィッシュオイルが透析患者の心臓発作と脳卒中を43%減らす : 大規模国際試験PISCESが示した予防効果
透析を受けている人にとって、心臓や血管のトラブルは命に関わる重大な問題です。
腎臓の働きが大きく低下した状態で血液をきれいに保つ透析治療は欠かせないものですが、その一方で循環器に負担がかかりやすく、心筋梗塞や脳卒中の発症率が一般の人より格段に高いことが知られています。
日本でも透析患者は年々増え続けており、現在およそ34万人を超える人が維持透析を受けている状況です。長く透析を続けている方にとって、いかに心血管系を守るかは生きる上での大きなテーマでもあります。
そんな中、カナダとオーストラリアで行われた大規模国際試験から、フィッシュオイルの摂取が透析患者の重い心血管イベントを43%も減らすという、かつてない明るい結果が報告されました。
研究はニューイングランド医学雑誌(NEJM)に掲載され、世界中の腎臓病・循環器の専門家から大きな注目を集めています。
◼️記事の要点
維持透析を受ける患者1,228人を対象とした大規模試験で、1日4グラムのフィッシュオイル(EPA1.6グラム+DHA0.8グラム)を摂取したグループは、コーン油プラセボのグループと比べ、重い心血管イベントの発症率が43%低かったことが確認されました。
心筋梗塞、脳卒中、突然死、四肢切断につながる末梢動脈疾患など、個別の心血管トラブルすべてで発症が減り、心血管以外の原因による死亡も減少しました。
透析治療を受けている方にとって、これまで有効な予防策が乏しかった心血管リスクへの新しい選択肢として、オメガ3脂肪酸の臨床的価値が改めて示された形となりました。
腎不全と透析患者をめぐる現状
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