恋愛ポエム 『恐るべき閃光』
ウワッ! まぶしい!
この光は何だ?
まるで警察が放つサーチライトだ
いや、それ以上に まぶしいぞ
この光は、ギラギラ燃えたぎる真夏の太陽なのか
まぶし過ぎる!目を殺られちまう!
いや違う。
太陽ではない。太陽以上に強烈な光だ
あまりにも まぶしくて
目が痛むだけでなく、手足までシビレてきたぞ!
さては、おまえの正体は稲妻だな!
高電流を引き連れて天から襲い、
大地を突き抜ける激しい稲妻!

違う?
サーチライトでもなく、真夏の太陽でもなく、
稲妻でもない?
どういうことだ?
何なんだ、この光は!
ウッ!ヤバい!
ついには全身まで 痺れてきた
手足が動かず、立ってもいられない
視界も霞んできた
見えない
聞こえない
怖い...
怖い...
誰か救急車を呼んでくれ!

ああ、俺の命もここまでか。
人生って、ずいぶんと呆気ないものだな
でも、しょうがない。
俺も男だ、潔く運命を受け入れよう
だが最期に知りたい
人生の最期に目にした強烈な閃光
その正体を知りたい
閃光の正体は一体 何なんだ?
ううっ... 苦しい
胸が苦しい
頼む。死ぬ前に教えてくれ!
俺が人生、最期に打ちのめされた閃光
おまえの正体は 何なんだ?

トントン トン...
(閃光が軽く肩を叩く)
「ねえ、そろそろ終わりにしませんか?」
トントン トン
「もう十分でしょ。終わりにしましょうよ」
ああ、分かってる
閃光よ、俺は分かってるんだ。
もう終わりにするさ
ここで俺の命は尽きるんだからな
それ以上、肩を叩くな!
俺は、もう死ぬ覚悟はできてるぞ

「もう良いでしょう?早く目を開けなさい」
ああ、分かった。
おまえが正体を告げると言うのなら、
最期に渾身の力を振り絞って目を開けよう
(ゆっくり恐る恐る目を開ける)

あれ?
どういうことだ?
もしかして?
俺を苦しめて命まで消そうとした閃光の正体は...
君だったのか?

「ええ、私よ
さっきからサーチライトとか稲妻とか、
変なこと言ってるけど。
私は普通の人間よ。フフフッ
たぶん線香花火の明るさくらいだと思うわ」
すまない。あまりにも君がまぶしくて
今日もまた命を落とすところだった
付き合って3年も経つのに
やっぱり恋ってやつは命がけだね
〈完〉

ひろまる愛理
2025年7月 京都 祇園祭を前に。
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