見出し画像

30年後のアンコール。二本の木が語る「まちの絆」

長野県岡谷市が市制90周年という輝かしい節目を迎えました。
そのお祝いの席に立ち会う中で、私はある「再会」を果たしました。
それは、市役所前の一角に立つ二本の記念樹。
力強く枝を広げるその木は、わが街・玉野市のシンボルの木である「ウバメガシ」でした。
歌声がつないだ、瀬戸内と信州
岡山県玉野市と長野県岡谷市は、昭和55年(1980年)に姉妹都市提携を結びました。
以来、スポーツや文化など、さまざまな形で行き来を続けてきましたが、中でも印象深いのが「合唱」を通じた子どもたちの交流です。
岡谷の「カノラ少年少女合唱団」と「玉野少年少女合唱団」。
平成7年・8年には両市を互いに訪れ、美しいハーモニーを響かせ合いました。
その交流の証として、平成8年8月12日に植えられたのが、このウバメガシです。
潮風の木が、信州の地で根を張るということ
玉野市の市木であるウバメガシは、本来、瀬戸内の厳しい潮風にも負けない強靭な木です。
それが海のない信州の地で、30年近い歳月を経てこれほどまでに大きく、立派に育っている。
並んで立つ二本の姿を眺めていると、当時の子どもたちの歌声や、両市民が積み重ねてきた温かな交流の記憶が、今もこの場所で生き続けているように感じられました。
木が年輪を刻むように、私たちの絆もまた、目に見えないところで深く、確かに根を張ってきたのだと教えてくれているようです。
これまでの歩み、これからの広がり
岡谷市での90周年という節目に出会った、この大きく育った記念樹。
その姿は、先人たちが大切に育んできたこれまでの歩みを誇らしく伝え、そしてこれからの未来への広がりを優しく示してくれている気がします。
潮風の街から贈られた木が、信州の山並みに抱かれて成長を続ける。
そんな「まちとまちの繋がり」の尊さを改めて噛みしめる、心静かなひとときでした。
岡谷市の皆さま、この木を大切に育ててくださり、本当にありがとうございます。
これからも、この木に負けないような力強い絆を、共に育んでいけますように。

いいなと思ったら応援しよう!