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安奈さんと晴之助さん

 ついこの間まで、NHK-FMに出ておられた感じの中川安奈さん。彼女は女優さんとして映画「敦煌」(1988 大映)でデビューしたんだった。とてもシャープな方で、美人さんだと思っていました。女優さんだから、番組で映画のことをあれこれと語っておられました。DJというよりは、映画界の人として音楽をあたたかく語ってくれていたと思います。
[音楽遊覧飛行という番組は2026年でも続いていますが、安奈さんは2012~2014年の10月までだったそうです。9月に収録して、翌月には亡くなられました]

 その彼女が亡くなってからもう何年も経過していますが、時が過ぎていくのが怖いくらいです。現在は相撲評議委員の紺野美沙子さんが映画音楽の担当をされています。「音楽遊覧飛行」という番組でした。本放送と再放送があるんですけど、どっちが本放送だったかな。とにかく、私は夕方聞くことが多かったけれど、時間帯が変わったりなんかして、もうほとんど聞くチャンスはなくなりました。

 安奈さんは、1965年生まれで、2014年に亡くなられた。早すぎです。なんで、神様って、ステキな方々を早く呼び寄せるんだろう……。


ウルトラQでは「鳥を見た」というのを最初に送り出した方でした。


 そのお父さんが中川晴之助さんという方で、2018年の11月25日に亡くなられています。TBSにお勤めだったそうで、どんな人生を送られてきたのか、知っているようであまり知らなかった。TBSといえば、晴之助さんと同じように、ウルトラシリーズで監督・演出の道に入り、そのまま不思議な映像を作り上げていった実相寺昭雄さんもいましたけど、実相寺さんの奥様も女優で、つい最近亡くなられたんでしたっけ。なんていう方だったのか……。

 安奈さんが若くして亡くなって、それも信じられなかったけれど、そのお父さんが亡くなられて、ふたたび安奈さんの若すぎる死を思い出しました。


 お父さんの晴之助さんはTBSからウルトラ作品に出向させられ、「鳥を見た」「育てよカメ」「カネゴンの繭」の三本を『ウルトラQ』で作りました。どれも佐原さんや桜井さんが出ていない、子どもたちが主役の物語でした。この三本は独特の味のある作品でした。初めて見た人だったら、『ウルトラQ』というのは、こうしたファンタジーが描かれるシリーズなのだ、と思ったことでしょうね。

 他の作品だったら、ちゃんと佐原健二さんと桜井浩子さんたちが、現場に行き、そこで怪物と出会い、対決して退治していく物語ではあったのに、どういうわけか、晴之助が監督した作品は、その形を採用しませんでした。役者さんたちを使うのは面倒だったのか、それとも単純に怪物の出方とかを追求したかったのか、それとも、子どもたちを主役の内容・脚本にこだわったのか。まあ、そんなところなんでしょうか。

 子どもの時に見た私は、カネゴンはおもしろかったけれど、鳥とカメはつまらないなあと思ったはずでした。再放送で見ても、やはりピンと来なかった。変な話だなとイマイチ理解もできなかった。どうしていつもの人たちが出ないのかと、はなっから物語に入れませんでしたよ。

 さて、この晴之介さんのお父さんは、中川一政さんという画家で、やはり親から子へといろんなものが伝わるものだと感心してメモし、安奈さんのあまりに早い死が悲しかった記憶があります。

 何だか突然に、安奈さんのことを書き始めましたけど、彼女がいないのは、今も信じられないけど、そのお父さんの世代、その方たちはどんどん亡くなっているとしみじみ思います。うちの父も同年代でした。

 私が小さいころに、いろいろとお世話になった方々が加速度的にこの世から遠ざかっていかれる。「そんなものなのかな?」なんてうっかりしていると、また明日だって、きっと有名な方たちが亡くなられるのかもしれません。八十歳というところで一つの壁があるんでしょう。それは仕方のないことで、受け入れるしかありませんけど、私もそんなに遠くではないですね。そんなのあっという間だという気がする。

 男の方が早いのというのも、何だかイヤだけど、それも仕方がないのかな。私だけがヌクヌクと世界最高齢まで生きるとか、そういうことは絶対にありません。

 私は、ただのオッサンだから、平均を越えるか越えないかというところでポクッなのかな。まあ、それなりに納得しています。むしろ、平均以下になるのが怖いけど、それも仕方がないと受け入れるしかないか……。

 とにかく、頑張らなくちゃ。そんな自分の反省より、安奈さんとか、晴之助さんとか、一政さんとかに迫る内容が欲しいのに、そんなに勉強もしてなくて、『敦煌』という映画さえ見てなくて、何も言えないなと思うのです。



 晴之助さんは、1967年の「ウルトラQ」のあと50年を、どんなことをされてきたんだろう。それさえ知らないのに、記事として書こうだなんて、生意気です。そうですね、何も語る権利はありません。肝心の「ウルトラQ」でさえ、ちゃんと見てないじゃないですか。体験として怪しくなっています。

 そうだな。ファンタジーを描くというのは勇気がいるというのか、詩が必要だなという気がします。私には少しファンタジー力は不足しています。だから、もう寝てしまおう。そして、頭の中に詩をあふれさせたいです!

★ 2020.2.25 の記事でした。私はずっと挽歌ばかりつぶやいている気がします。そんなの遅いんだよ。どうして今を大事にしないんだよ、と反省します。