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広東省信宜市で火葬場建設をめぐり現地村民が市政府と対立:信宜事件

 広東省信宜市で火葬場建設の撤回をめぐり、建設の撤回を求めて、建設場所となった水口鎮の数百名の村民が、抗議活動をくりかえして話題になっている。
 住民たちは、2026年3月17日、村の委員会にまず抗議した。翌18日には信宜市政府に抗議し、さらに19日には大規模な数百名規模の抗議を市政府に対し行った。これに対して政府側は、毎回、公安さらには特殊警察を動員して、政府庁舎を守り、19日には、抗議者が一部退場したタイミングで、逮捕に踏み切っている。
 現地村民が火葬場建設に激しく反対する理由は、まずは現地の土葬の習慣に反すること、道路建設を名目に収容した土地の転用であること、村で住宅が集まっているところ(村庄)までの距離が700m足らずと近いこと、など。経緯をみると、住民の同意を得ないで建設を進めてはいけないのではないか。
 公安は20-24日、水口鎮に通ずる道路を封鎖したほか村に入り取り調べて一部を逮捕し、これ以上市政府に抗議にこれないように努めたとされる。
 これに対して2026年3月25日、水口鎮の住民は、ダンス集会を口実に再び信宜市庁舎前に集まり、逮捕者の釈放を求めて、公安、特殊警察と再び対峙し、多くの逮捕者を出した。
 経過を見ていて感じるのは、現地政府の対応に柔軟性がない、ことである。なぜ、これだけの強い反対があるのに、地元政府が火葬場建設を中止しないのか、よくわからない。中央政府の政策かもしれないが、中央政府に命じられたことはともかく実行しないといけない、という末端の硬直した姿勢が、中国では無用の対立をあちこちで産んでいるように思える。
 ただ映像を見ていると、公安や特殊警察が、卵や石などを投げられながら解散を促して、自制している点も感じる。なので一部のブロガーが言うように、「信宜事件」を習近平体制に対する蜂起といって、持ち上げるのも少し疑問はある。私は思うのだが政治の進め方に関して、政府に抗議するのは人民の権利だが、庁舎を守る公安や特殊警察に、石を投げたり、暴力をふるってはいけない。公安や特殊警察も人間だから、そういうことをされれば感情的に反撃する人が出て危険だ。
 映像のなかで公安は「我々は高感度カメラをもっていて、すべてははっきりと記録されている。」といって群衆に警告している。そのとおりだ。物を投げたりすれば、あとで取り締まりの対象になる可能性はある。映像の中で、警官に卵を投げ続けた目立つ服装のおばあさんがいるが、逮捕されてひどい扱いをうけていないかちょっと心配だ。

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福光 寛  中国経済思想摘記 main page: https://note.mu/hiroshifukumitsu  マガジン数は20。「マガジン」に入り「もっと見る」をクリック。mail : fukumitu アットマークseijo.ac.jp