【WACK外伝】盲目の吟遊詩人1-01〜旅のはじまり「盲人とカラス」〜
第1章 旅のはじまり
〈第一章のあらすじ〉
吟遊詩人がノートガルドの街を、竜と街の仲間たちと協力し、謎の魔法使いと戦う物語。
盲目の吟遊詩人フーゴは、ノートガルドに向かう途中に、石の国の魔法使いロックによる襲撃に遭う。
石の国の魔法使い、ロックが召喚する骸骨軍団に取り囲まれたことを、吟遊詩人のフーゴは、竪琴による周辺索敵で素早く危険を察し、使い魔のカラスHiroに頼み、ノートガルドの仲間たちの応援を呼ぶ。
使い魔のカラスHiroがノートガルドの仲間を集めている間、フーゴは天空の竜ゼフュロスを召喚し、石の国のロックが召喚した、骸骨軍団を撃退したかと思いきや、骸骨軍団の中に時空を操る謎の魔法使いネビュラが潜んでおり、フーゴと天空の竜ゼフュロスは、追い詰められる。
その頃、使い魔のカラスHiroが集めた、ノートガルドの仲間たちが駆けつける。
勇者の末裔ワディが、骸骨軍団を操る石の国のロックを、巧みな話術で翻弄し追い詰めるが、あと一歩のところで、火の国の魔法使いひなたの介入により、勇者ワディと火の国の魔法使いのひなたとの戦闘が始まる。
時空を操る謎の魔法使いネビュラと、ノートガルドの仲間たちとの激突するが、時空を操るネビュラの魔法に苦戦し、フーゴとの合流を阻まれる。
一方、フーゴは天空の竜ゼフュロスと力を合わせ、時空を操るネビュラに対抗するが、水の国の魔女たまきに阻まれる。
フーゴは水の国のたまきとの戦いの中で、天空の竜ゼフュロスの制御を乱し、ゼフュロスの中に潜む暴風竜ボアレスが暴れだす。
暴風竜ボアレス、石の国ロック、火の国ひなた、水の国たまき、そして、吟遊詩人フーゴの正体とは?
ノートガルドを守る者たち、そして、各国の思惑が錯綜し、物語は予測不能な局面をむかえる。
善と悪が交錯し、最後の最後で、その地に立つ者は誰なのか?
感動のバトルファンタジー開幕!
第01話「盲人とカラス」
馬車が“ゴトン“と大きくゆれ、フーゴは荷台のワラの中で目が覚めた。馬が「ヒヒーン」と鳴いて、しばらくして、最初の振動より大きく、馬車の荷台がつんのめるように傾き、“どしん“と、その場で上下に叩きつけられるようにして止まった。
「やれやれ強盗か?」目は見えないが、肌を刺すような雰囲気を感じ、フーゴはかたわらの竪琴を左手に構え素早く立ち上がった。
フーゴは左脇に竪琴を構え、右手の親指で軽く弦を弾く
「キーーーン」という高周波が、こだまする
「にい、さん、‥6人か」、やれやれ、あと一時間もすれば、街に入れるのに、運が悪いな、イヤ‥、コイツら最近ウワサになってる、街に入ろうとする旅人を襲う強盗団か?
「はー、めんどくさっ」フーゴはため息をついてから、右手の親指と人差し指を輪にして、「ぴーーーい」と大きく指笛を吹いた。
バサバサっと音がして、フーゴの右肩に淡いぬくもりと共に、カラスが止まった。
「どうだHiro、ヤツらは武装してるか?」
「わからん、ただ相当な手練れだ、おそらく組織された集団だろう、奥から指示だしてるリーダーらしきヤツが見えた」
「やれやれ、こちとら食料も尽きて腹ペコなのに、バトるんかい」
「フーゴ、やるしかない、街まであと一時間、軽くやっつけて、うまいメシを食べようじゃないか」
「Hiro、オマエさっき、“相当な手練れ“って言ってなかった?」
(つづく)
次回「六人衆と石頭」
