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【時短 vs 丁寧】冷凍ごはん、あえて「火」で温めたら、予想外のギフトが…│不便さ#4

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電子レンジなしでごはんを温める
—— 手間の中に、暮らしのリズムが戻ってくる


夜遅く帰宅した日
冷凍ごはんが残っていた。
いつもなら、電子レンジでチン。

1分半でふっくら
手間いらず。

でもその日なぜか
「火で温めてみよう」と思った。

小鍋に水を張り
凍ったままのごはんを入れ
弱火でコトコト。

蒸気が立ち上るのを待ちながら
私はただ台所に立ちつくしていた。

スマホもテレビも見ず
ただごはんの湯気を見つめていた。

ふと、子どもの頃の記憶がよみがえった。

祖母が土鍋でごはんを温めてくれていたこと。
鍋の蓋を開けたときの
あの湯気の甘い香り。

なぜか、そのときの安心感までもが
今のキッチンに流れ込んできた。

10分ほど経って
湯気がふわりと立ち上り
箸でほぐすとふっくら。

おこげのような香ばしさも少しある。
温め直しただけなのに、
不思議とごちそうに感じた。

手間はかかった。
レンジなら1分半だったのに
火にかけた時間はその5倍以上。

でも、その時間の中で私は
「ごはんを食べる準備」
をゆっくり整えていた。

焦ってかきこむのではなく
いただきますの心構えが自然とできたのだ。

私たちは便利になりすぎて
「食べる」という営みの大切な時間まで
省略しようとしているのかもしれない。

食事とは、ただ栄養を摂るだけでなく
暮らしを整えるリズムでもある
と、火を使って改めて気づいた。

また明日からは
きっと電子レンジを使うだろう。

でも、少し疲れている日には
あえて火で温めてみようと思う。

小さな「不便」が
心をちょっとだけ温めてくれる
こともあるのだから。

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