1記事でわかる会社法(行政書士試験・中小企業診断士一次向け)
こんにちは。TOEIC満点慶應卒宅建士です。
1記事でわかるシリーズ、第三弾の会社法が完成しました。
会社法は範囲が広すぎる(民法より条文多い)
はじめに、会社法が苦手という方はとても多いです。行政書士試験ならば苦手のままでよいか、捨ててもよいかについては後述しますが、苦手となる大きな要因は範囲の広さです。
条文数も分量も、あの民法より多く、六法の中では最大となっています。
会社法は枝葉知識が特に多い
よく知識を幹と枝葉に例えますが、会社法は枝葉が特に多い典型と言えます。

あくまで私の捉え方ですが、条文数は会社法の方が多いものの、幹となる論点は民法の方が(はるかに)多い気がします。一方で、一つの論点に対してパワープレイで覚えなくてはならない枝葉知識は、会社法の方が多く、それ故に葉っぱだらけの森でいつまでも迷ってしまいます。
行政書士試験で会社法を捨てるのはありか
行政書士試験の主要科目において、会社法は捨てられる科目No1と言えます。捨てる戦略は正しいのかについては、こちらの記事でお伝えしていますが、完全に捨てるのは怖いですよね。
捨てるのは怖いと言うか、捨てなくてよいなら捨てたくないし、一問でも多く点数を稼ぎたい試験ですので、わずかでも武器を持った上で試験に臨みたいのは言うまでもありません。
1記事で会社法の全体像を掴み選択肢を削るために
この記事では、1記事で会社法の全体像を掴めるように、解説しています。
先ほど述べた、会社法の幹をわかりやすさ最重視で教えますので、幹を頼りに枝葉知識を覚えるもよし、せめて幹だけは持って行き、試験で選択肢を削る戦略にも使えます。
民法から商法が生まれ、商法から会社法が生まれた

先ほど民法と会社法を比べて、会社法の方が幹が少なく、枝葉が多いとお伝えしました。
歴史をざっくりだけ考えてみると、元は民法において商売関係の法律を抱えきれなくなり、商法が生まれました。そこから、商法が会社関係の法律を抱えきれなくなり、会社法が生まれています。
つまり、会社に特化している点で、幹が少ないのは納得ですし、一方で抱え切れなくなるほど枝葉が多いことも納得です。
会社法は株式投資より起業の話
記事の本編では、起業を軸に、会社法をひとつなぎにしてお伝えします。
会社法では、株式が重要な軸となり、株の譲渡や新株予約権(ストックオプション)、配当や株主総会/取締役会も学ぶことから、株式投資と紐づけて理解しようとする方が多いです。事実、私も二階建て人間ですので、初めは株式投資だったらいける!と意気込みました。
しかし、実は、会社法は株式投資から理解するのはそこまで効果はなく(むしろ混乱する)、起業として捉える方がはるかにおすすめです。
本編では一人の起業家を軸に、会社法をお伝えします。
会社法をはじめから終わりまで一本の物語に
改めて言いますが、この記事だけで全ての枝葉を網羅することは不可能です。そんなことどんな参考書も問題集も不可能で、六法を読め、となります。
ですが、会社法の幹は網羅しています。行政書士試験と中小企業診断士一次の企業法務(会社法が最重要)では、戦える土台を作ることができます。
他の記事でお伝えしている通り、私は法人も自分で登記して設立し(司法書士は使わず)、決算と確定申告は税理士を使わず(これは危ない)行っています。
会社法では、登記は枝葉の一枚に過ぎず、決算などはほぼ無関係ですが、今回のひとつなぎの話では、机上の空論ではなく、リアルな知識と会社法を紐づけて解説しています。
どんな会社法の解説本よりも、わかりやすくお伝えします。(トレードオフで、全体像の理解に最大の重点を置いている点はご了承ください)
第一章 会社は何から生まれるのか

それでは、会社法を一つの物語で理解していきましょう。
はじめに、会社法における「会社」とは「法人」のことです(会社法第3条)。
その「法人」とはどこから生まれるのでしょうか。
人間は、人間から生まれますよね。そして、人間には終わりがある。
民法では、胎児には権利能力がなく、出生してようやく権利能力を持ちます。と言っても不完全で、事理弁識能力のない子供(小学生くらいまで)は不法行為責任を負わず、未成年者にも親の同意が無ければ取消権があります。成年でようやく法律上は一人前となりますが、やがて歳を取り被後見人となれば、日用品以外全てを取り消す権利によって守られます。そして、いずれ終わりを迎え、相続をします。はじまりの胎児には、権利能力はなくとも、相続権はあり、次の世代へと受け継いでいきます。
人はこのように、民法によってもぐるりと繋がっているのです。法人もまた「人」と付くように、権利能力を持ちます。
では、本題の法人ですが、人間のように、法人から生まれるのでしょうか?これが親会社と子会社というやつ?
もちろん違いますよね。法人は登記によって誕生します。(頻出知識。会社法49条)
しかし、法人はある日突然登場するわけがありません。
再び人間で考えると、たしかに人間は人間から生まれますが、ある日突然生まれるのでしょうか?
おっとここからは大人の時間ですが、事理弁識能力のない子供は行政書士試験なんて受けないでしょうから、まあ…、①子供を作ろうと考えて、②子供を作るのに必要不可欠なことをする、くらいにしておきましょう。
これを、会社法で見ていきます。これがどの教科書でも最初にくる、②「設立」であり、①法人を作ろうとする人を、発起人と言います。
会社は発起人が始めた物語
法人はまだ生まれていません。影も形もない。そこから始めるからこそ、会社法がわかります。
さて、全ての始まりは、発起人です。彼をAさんとしましょう。Aは、会社を作り、お金持ちになるのがゴールです。
ここから先は
¥ 2,000
ファン様のサポートがあって10年以上執筆続けてこられました。 本当に感謝です。
