Photo by
suzukiyutaka
『天災よ・連続達人事件』ヒスイの毎週ショートショートnote
その日、母親たちは疲弊していた。
予期せぬ天災がおこり、避難所である学校は大混乱。誰もが疲れきっていて
子供の泣き声ばかりが体育館の天井に響いた。
周囲に気がねした母親たちは、子どもと運動場のすみで途方に暮れた。
「どうしたらいいかわからない」
「うちの子、もう3日もろくに寝ないの。私が倒れそう」
母親たちが疲れ果てた枝のように寄り添いあったそのとき、
いくつもの影が現れた。
「まかせなさい」
「赤ちゃんを預かるわ、1時間でもいいの、寝なさいよ」
「え、あの・・・」
影たちは泣き叫ぶ赤ん坊に向かい、軽やかに歌い始めた。
「もうだいじょうぶー。おばちゃんたちがやってきたから—♪」
「子供の泣き声は―、鈴の音♪ べろべろばあ」
ダンス付き。
子供はキャッキャと笑い始めた。
母親たちは短い休息をとった。
翌日も、その次の日も。
おばさんたちは次々ときた。歌う、あやす、子どもと遊ぶ。
そして誰もが、笑えるようになった。
これが伝説の『災害時・連続達人事件』だ。
【了】
(改行含まず412字)
日本中の、さまざまな災害と戦っている方へ
ささやかなエールを。
みなさんこそが、連続達人です。
本日は たらはかにさんの #毎週ショートショートnote に参加しています。
お題は『連続達人事件』。あんまり事件感が出せなかったな(笑)
相方ヘイちゃん、今回の日記は
ヘッダーのイラストが秀逸。
なるほど、愛知県の形だわ(笑)
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