八百屋の長兵衛さん
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巨人軍を揺るがした「野球賭博事件」がいちおうの決着を見た。
いちおうというのは、賭博行為の中心にいた3人の選手が処分され、球団が制裁金を科せられただけで幕引きになりそうだからだ。だがこの問題、もっと奥が深いかもしれないし、さらなる膿みが出るかもしれない。これがトカゲの尻尾きりでないことを祈る。
で、処分を受けた選手たちだが、「無期限失格選手」ということになった。まれに見る重大な処分だ。長いプロ野球の歴史でも、失踪や不祥事を起こしたことによる3人しか、この処分を受けていない。今回の3人をあわせて計6人。それだけ重大な事案だったということだ。
ただ、この処分は、厳しいほうから2番目のものだ。
「無期限失格選手」よりも厳しい処分が「永久失格選手」
俗に「永久追放」といわれる処分で、こちらは賭博行為だけでなく、それにからんだ「敗退行為」を行なった場合に科せられる処分。「無期限」は解除の可能性があるが、「永久」にはそれがない(ただし一件だけ解除された例はあるが)
「永久失格選手」処分は過去にただ一度だけ発動されたが、このときには6人もの選手に科せられている。1969年から1971年にかけて明らかになった、いわゆる「黒い霧事件」で、敗退行為を行なったとされる選手たちだ。プロ野球界にとっては、思い出したくもない事件だろう。
さてその厳しい処分の理由となる「敗退行為」だが、それって現実的には、どうなんだ? そんなこと、出来るのか?
たとえばレースのような競技だったら、まあ不可能じゃないだろう。格闘技などの個の対戦競技でも、比較的容易だ。自分がわざと力を出さなければいいのだから。
だが、野球はチームスポーツだ。よく言われるように「選手一人だけの力では勝てない」のだが、同じように、一人でいくら頑張っても、そう簡単に負けられるわけがないだろう。
打者なら、わざと打たないってことだろうが、そもそも相当の強打者だって10回打席に立って3回ヒットが出るかどうかなんだから、わざと打たなくても、試合に大した影響なんかないだろう。その選手のほかに、8人もの打者がいるんだし。
投手なら、わざと打たせるってところだろうが、どんなヘナチョコ球を投げても、バッターが打ってくれなければ話にならない。相手打者の得意なところにわざと投げ込む? そんな神のようなコントロールを持つ投手、いるか?
野球に限らず、サッカーとかラグビーとかのチームスポーツで、たった一人の選手が「敗退行為」を行なってわざと負けるのは、非常にむずかしいもんだと思うよ。
ところで、日本ではこの「敗退行為」は、公的ギャンブルの対象になるスポーツ競技(競馬、競輪、競艇、オート、Jリーグのサッカー)以外では、べつに違法行為ではない。それが違法である私的な賭博行為にからむと別だけどね。要するに賭博と関わるからいけないのであって、その他は法的には問題ない行為なのだ。だから警察が捜査に入ることは、本来ない。警察が捜査するのは、あくまで「賭博行為に関連して」なのだ。だからプロ野球選手や大相撲の力士がわざと負けたとしても、それだけで何らかの処分を科されるのは、不当といえば不当だ。プロ野球では協約の第177条に禁止が明記されているが、先年八百長問題で大量処分を出した大相撲は、そのへんがちょっと曖昧だったな。
まあ、そもそも「故意に負ける」って行為は、スポーツやゲームの本質にもとる行為なんだから、法律うんぬん以前にアウトなんだけどね。
で、さらにツッコむと、そもそも「賭博」って、なんでやっちゃいけないんだろう? もちろん法律で禁止されているからだが、ではなぜ法律で禁止しているのか?
まあ、「無駄な射幸心をそそる」「道徳心を失う」「依存性がありやめられなくなる」などいろいろ言われているが、そんなもん、タバコや酒と大して変わらんだろう。
「反社会的な集団の資金源になる」ともよく言うが、それって賭博を禁止しているからじゃないのか? 法律で禁止されていなければ、別にヤ●ザにお世話にならず(金を払わず)とも、賭博を楽しむことができるだろう。
そう、太古の昔から、そもそも人類は賭け事が好きなのだよ。だから、どんなに法律で禁止しても、大損こく奴がいくらいても、賭博はなくならない。それが人類のサガってもんだ。
いろいろ議論はあろうが、賭博禁止なんて、そろそろ見直した方がいいと思うよ。現実に、海外では賭博容認の国だって多いんだし、インターネットを通じて海外のブックメーカーに賭けることだって容易になってるんだからね。
でも、たぶんそうならない。
日本最大の胴元が、既得の独占権益を手放すわけがないじゃないか。
日本最大の胴元って誰かって? 辛うじて認められている公営ギャンブルの胴元さ。
国だよ、国。日本国(笑)
【本文はこれで全部です。もしもお気に召しましたらご寄進下さい(笑)】
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