オリンピック分割拡張案

さて、オリンピックが危機を迎えつつあるというのが前回までのざっくりしたまとめだが、じゃあどうしたらいいのかまで考えるのが男ってもんだ。

妄想で(笑)

前回までで考えたように、オリンピックが危機なのは、その規模がやたらに大きくなって、多額の予算などを必要とする巨大事業になってしまったことが大きな要因だと思う。

ならば解決は簡単だ。

規模を小さくすればいいのだ。

オリンピックの規模を決めているのは、要するに競技数だ。世界の他のどんなスポーツ大会に比べても、だんぜん多い競技数が問題の根源だろう。

1896年に開催された第1回のパリ大会では、競技数は10競技、43種目だった。

それが直近の、リオ夏季大会とソチ冬季大会の競技数の合計は53競技、種目数はじつに404種目にのぼる。

もちろん、第1回のころは女子の種目はなかったし、冬季大会もなかった。

とはいえ、競技数で5倍以上、種目数で10倍近くまで肥大しているのだ。
これが規模の巨大化、ありていに言えばカネのかかりかたに大きく影響をおよぼしているのは言うまでもない。

だって、一部は兼用できるにしても、基本的にひとつの競技にひとつ以上の競技場が必要になるのだからね。

では、単純に競技数を減らして、第1回当時の規模にまで戻す?

それでは、オリンピックの魅力はほとんど消滅してしまう。なんといっても、さまざまなスポーツのトップが一堂に会するのが、その魅力なのだから。

しかも多くの競技で、オリンピックは最高の名誉となっているのを忘れてはいけない。4年に一度の祭典のために、アスリートたちは人生の大半を賭けて挑んでいるのだから。

では、彼らを失望させず、オリンピックの権威と栄誉を保ったまま、大会の規模を縮小するにはどうするか?

いくぞ。

現在、夏季大会と冬季大会を2年ごとに開催しているオリンピックを、毎年開催するのだ。

そして、現在の大会を分割し、春夏秋冬の4大会で開催するのだ。

どうですか、この妙案?

先に書いたように、夏冬合計で53競技404種目、これを4大会に分割すると、1大会あたりで、だいたい10競技100種目となる。

競技数ではほぼ第1回大会程度、種目数は倍以上になるが、まあこれは女子種目が加わっているんだから、カンベンしてもらおう。

試みに、分割案も作ってみた。このへんが妄想の楽しさだ。

いちおう種目数が確定している最新の大会(ソチとリオ)をベースにしてみる。

まず、夏の大会の中心を成す、陸上競技水泳競技(競泳、飛込、水球、シンクロ)を分離する。

まあ水泳はやはり夏のものだから、陸上競技のほうを秋の大会に移動させよう。陸上は47種目、水泳は合計で46種目だから、ちょうどいいバランスだ。

次に冬の大会で大半を占めるスキー競技スケート競技も分離する。

さすがに戸外で行なうスキーは冬の大会から動かせないだろうが、スケートは屋内競技だから今の技術をもってすれば冬でなくともできるだろう。スケート競技(フィギュア、スピード、ショートトラック)にアイスホッケーカーリングを加えた29種目を春の大会で実施するのだ。

スキー競技(クロスカントリー、アルペン、コンバイン、ジャンプ、フリースタイル)、スノーボード橇競技(ボブスレー、スケルトン、リュージュ)とバイアスロンの合計69種目が冬に残ることになる。

あとはバランスを考えながら、夏の大会の各競技を振り分けていけばいい。

やってみた

夏から秋へ移動するのは、体操(14種目)、新体操(2種目)、トランポリン(2種目)、レスリング(18種目)、アーチェリー(4種目)、テニス(5種目)、サッカー(2種目)、ホッケー(2種目)、ゴルフ(2種目)、馬術(6種目)

夏から春へは、柔道(14種目)ウェイトリフティング(15種目)、射撃(15種目)、ハンドボール(2種目)、バドミントン(5種目)、ラグビー(2種目)、自転車競技(ロード、トラック、マウンテンバイク、BMX、合計18種目)

そして夏から冬へは、フェンシング(10種目)、ボクシング(13種目)、バスケットボール(2種目)、バレーボール(2種目)、卓球(4種目)

そして夏の大会に居残りになるのは、テコンドー(8種目)、ビーチバレー(2種目)、ボート(14種目)、セーリング(10種目)、カヌー(16種目)、近代五種(2種目)、トライアスロン(2種目)

こんな具合に移動すると、各大会の種目数の合計は、こうなる。

   春大会(100種目)

   夏大会(100種目)

   秋大会(104種目)

   冬大会(100種目)

おおっ、上手く振り分けられたぞ。

夏の大会に、復活が決まっている野球/ソフトボールの2種目を加える余裕まであるじゃないか。東京大会ではほかにサーフィンとかクライミングとか空手とかが加わる予定だが、そのへんも余裕で組みこめるぞ。

まあやってみて、何か不都合があれば、各大会間で移動すればいい。

この4大会を、毎年交代で行なうのだ。

たとえば、東京大会(2020年)の次の2024年に夏の大会を開催したら、2025年に秋の大会、2026年に冬の大会(従来通りのサイクル)、2027年に春の大会、そして2028年に今まで通りに夏の大会が開催。

どうですか、こうすると各競技ごとには4年に1度の大会でありながら、見る側にとっては毎年オリンピックが見られるということになる。

いいんじゃない?

大会規模が小さくなれば、いままでのように先進国の大都市でなくても、到底無理だと諦めていた土地でも、開催は可能になるだろう。

どうだろう、オリンピック分割拡張案。

わたしのようなマニアにとっては、毎年オリンピックが見られて楽しいし、テレビやネット配信の送り手側も儲けのタネが増えてうれしいし、IOCも仕事が増えてやりがいが増すだろう。

そしてこれならば、いまさかんに言われている競技数削減はしなくてすむし、場合によってはさらなる種目増も可能かもしれない。

うーむ、考えれば考えるほど、名案に思えてきたぞ、われながら(笑)

ということで、関係者各位、ご検討いただきたい。いや、マジで。

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