真夏の祭典(2016年版)

今年も新日本プロレスのG1クライマックスの季節がやってきました。暑いわけだよ。

1991年に第1回が行なわれて以来、連綿と続いて今年はもう第26回。歴史という面では全日本プロレスのチャンピオンカーニバルにおよびませんが(チャンピオンカーニバルは1973年から)規模、注目度ともに、いまや日本プロレス界で最高最大のトーナメントに成長しました。

今年は開幕前から、早くも賛否両論の話題が持ち上がっています。10人×2ブロックの参加選手はすでに発表されていたのですが、その選に漏れた天山広吉が参加をアピール。過去に連覇をふくむ3回の優勝を記録している「夏男」が今年を最後と思って入れこんできたのですから、まあ説得力があるといえばありますが。さあどうするのかなと思っていたら、なんとすでに参加が決定していた小島聡が「天コジ」のパートナーである天山に参加資格を譲るという、意外きわまる行動に出たのです。

いやこの行動、昭和のプロレスならば美しき友情物語ですむのですが、さすがに平成の世、21世紀では違和感が強すぎますねえ。すでに出場選手交代はオフィシャルに発表されてしまいましたが、ファンの間では不評のようです。このあと天コジ両者と新日プロがどうまとめるか、注目です。

とはいえ、この事件は、G1の抱える問題を浮き彫りにした感があります。

それはG1への「出場資格」 これ、他のプロレスのトーナメント大会でも同じような状態ですが、要するに「どうしたら出場できるのか?」が明確でないのです。

いまのところはフロントが選考し、一歩的に発表している形。もちろん現役のチャンピオンなどは文句なしに選出されているのですが、その基準も明文化されていません。まあそのへんのあいまいさがプロレスらしいっちゃあらしい部分なんだが。

でもプロレスがこれからの世の中でメジャーに向かって進んでいくのなら、このへんは改革すべき部分のはず。たとえば、1年間で何勝以上しているかとか、タイトルマッチに何回出ているかとか、そうした「出場資格の基準」をハッキリさせるべき時期に来ていると思います。

もう一つあるのが、出場選手枠の数そのもの。

前記したように今年は20人の選手が出場します。ただそれって、もう狭いんじゃないでしょうか。

今年はたまたま、前年までの常連だった中邑やAJといったところがアメリカのWWEに転出して抜けたので、EVILやSANADAといったニューカマーや、他団体から丸藤や中島を投入することも出来ましたが、新日プロの選手層が分厚くなるにつれて当然のように出場選手枠が窮屈になっています。先の天山問題も根っこはここにあるのかも。

そしてこれが出場選手のメンバーの固定化、カードが新鮮さを失い、マンネリへとつながります。

といって、単純に出場選手を増やすのは、興行的にも選手の体力面からもマズいでしょう。シリーズがダラダラと長引くのも避けたいところ。

そこで提案したいのが「ワールドカップ方式」 たとえば8人ずつのグループリーグを4つ行ない、その上位2選手が決勝トーナメント(ないしはリーグ戦)に出場できるシステム。

これだと総計32人もの選手が出場できるわけで、そうすればかつてのようにジュニアヘビー級の選手や多団体の選手ももっと多く出場させられるはず。

新鮮なカード、夢のカードを次々に実現してゆけば、プロレス界の最高峰としての「G1クライマックス」の価値も高まろうというもの。

興行的には、グループリーグを別々の巡業で行なう手もあります。2ロード並行して全国でG1の戦いを繰り広げる。これもまたプロレス隆盛への発火点になるのではないでしょうか。

G1はもともと名少数精鋭のリーグ戦(第1回は4人×2ブロック)だったり、単純トーナメント方式だったりと、現在の形式に至るまでにいくつかの変遷を経ています。ならば、さらなる改革を行なうのに、とくに障壁はないと思います。

いろいろ言いましたが、やはりほぼすべてのプロレスファンにとって、G1クライマックスは注目の的なのは間違いなしです。

私も、とりあえず今年のG1、楽しみに見させていただきましょう。優勝予想? 今年は……誰かなあ?

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