日本プロ野球「名将会」(仮称)

星野仙一さんが亡くなった(2018年1月4日) ご冥福をお祈りします。

星野仙一といえば、ONを擁するV9巨人軍の仇敵の一人であり、「燃える男」の異名をとった名投手である。

などと書いたが、じつはパ・リーグのファンだった私にとって、投手・星野仙一はさほどのインパクトを残していない。投手としてはドラゴンズ一筋だったからね。だから1983年に引退するまで、わが愛する近鉄バファローズと対峙したことはなかったのである。

じつはこの人、名投手ではあるが、記録的にそう凄いものではない(失敬)

通算成績は146勝121敗34セーブ。

意外な気もするが、通算200勝を要する名球会のメンバーになっていないのである。

にもかかわらず、こうして訃報が全国ニュースになるのも大したもの。「記録よりも記憶に残る」投手だったのだろう。

彼が評価を高めたのは、むしろ引退後だったかもしれない。

引退直後からスポーツキャスターとして存在感を発揮していたが、1987年に中日監督に就任してからの成績は、中日、阪神、楽天の3球団通算で、17シーズン、2277試合で、1181勝1043敗53分、勝率.531、Aクラス10回、そしてこの3球団いずれもでリーグ優勝を果たしているのだ。

名投手ではあったが、それ以上に名監督であった。だから訃報の報道も「闘将」と称した見出しが多かったわけだ。

と、そこでふと思った。

名選手と認めさせるひとつの基準としてすっかり定着している「名球会」があるのだから、名監督を認めるものがあってもいいんじゃないか。

考えてみよう、野球というスポーツは、あらゆる競技の中で、たぶんいちばん「監督」の役割が大きいスポーツである(私見です) それは、ゲーム中の「バントか、ヒッティングか」「投手交代か、続投か」といった采配はもちろん、メンバーの選定から、2軍との昇降といったことにとどまらない。勝敗の責任を負い、ファンサービスをし、さらにはドラフトのくじ引きに至るまで。これほど酷使される職業、そうそう他にはないぞ(笑)

こうした激務をこなし、なおかつ結果を出した監督さんたちを、正しく評価してあげようではないか。

ということで、例によってこの会を「名将会」と名づけておこう。

「名球会」は(近年はいろいろ基準を塩梅しているが)、基本的に、投手は通算200勝(250セーブ)、打者は通算2000安打。

このハードル、かなり高いよね。

では「名将会」に名を連ねる資格は、どう定めたらいいだろうか。

前記したように、多岐にわたる監督の業務ではあるが、やはり求められるのは「結果」だろう。

プロ野球の監督の残すべき「結果」といえば、これはもう「優勝」しかないだろう。

「名将会」にふさわしいのは、優勝回数の多い監督さんということになる。

そこで歴代プロ野球監督の、優勝回数を見てみた。

名だたる監督たちの中で、最多の優勝回数を誇るのは、このお二人。

 優勝11回  川上哲治、鶴岡一人

なるほど。この二人が日本プロ野球の監督の最高峰であることは、まあ異論のないところ。

これ以下では、こうなる。

  9回  藤本定義、水原茂

  8回  森祇晶、西本幸雄

  7回  原辰徳

  6回  三原脩

  5回  上田利治、野村克也、長嶋茂雄

  4回  古葉竹識、広岡達朗、藤田元司、王貞治、落合博満、星野仙一

このへんまでが「名将」といえようか。

この17名を「名将会」のメンバーとして認定しよう。故人もいらっしゃるが。

しかし、優勝回数4回以上というのは、かなり厳しい基準の気もする。

これだと、けっこう名将だった気がする、たとえば仰木彬、金田正一、吉田義男、バレンタイン、大沢啓二、与那嶺要、山本浩二らがランクインできないのだ。

そこでもう一つ、日本シリーズでの優勝回数を加味してみようかと思った。

短期決戦の日本シリーズは、ある意味では、より監督の手腕が発揮される場所であり、かつまたリーグ優勝が前提となる舞台だけに(まあ近年はそうでもないが)、より価値があるのではなかろうか。

ということで見てみたのだが、じつは上記の17名、一人を除いていずれも日本シリーズ優勝が2回以上あるのである。さすがである。

ただ一人の例外が「悲運の闘将」西本幸雄である(日本シリーズ優勝なし)

ちなみに、日本シリーズ優勝回数の最多は、リーグ優勝11回のすべてで日本シリーズをも制した川上哲治。

ううむそうなると、日本シリーズを多く制したとしても、やはりそれだけでは重みが足りないか。そもそも、この人たち以外で日本シリーズを多く制しているのは、秋山幸二(リーグ優勝3回、日本シリーズ2回)、「現役」の工藤公康(リーグ優勝2回のどちらでも日本シリーズで勝っている)くらいなのだ。

まあ、この二人ならば、いずれ「名将会」入りも有望だろうから、今回は見送りね。

同ですか、日本プロ野球の歴史を代表する、わが「名将会」の顔ぶれは。

そんなわけで、日本プロ野球機構のみなさん、こうした制度、いかがでしょうか?(ああ、名球会は機構とは別の独立組織だったか)

  スポーツ雑記帳 目次

いいなと思ったら応援しよう!