高度10000メートルの映画館
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海外旅行は楽しいんですが、往復の飛行時間が長いと、けっこうな苦痛です。飛行機の座席は狭いし、そうそう眠れるわけでもないし、機内食にも食傷するし……
そこで、機内では、だいたい映画を見ることになります。
昔は全座席を暗くして、強制的に前方スクリーンに映される映画を見せられるシステムでした。なので、自分の好きな映画が上映されるとは限らないうえ、外国の航空会社だと、日本語の吹き替えも字幕もなし、なんてこともしばしば。けっきょく退屈して眠ってしまったりして。
その点、最近は良くなりました。だいたい座席ごとにモニターがあって(小さいけど)、ゲームもできるし、音楽も楽しめる。そこで見られる映画の種類も、じつに豊富です。往復乗っても、全部は見切れません。
好きな映画、面白そうな映画はもちろん、劇場公開で見逃した映画、レンタルや配信でお金を払って見るかどうかスレスレの映画、見ても見なくてもどっちでもいい映画などを、無料で見られるんですから。けっこう重宝します。もっとも、航空料金はバカ高いですからね、レンタルで借りたほうが全然安いんですが。
日本では公開されなかった映画も、ここで見られることがあるので、貴重なチャンスでもあります。
ただし、いろいろ事情もあるらしく、絶対に機内では上映されない映画もあるといいます。
たとえば、航空パニックもの。
そりゃそうでしょう、自分が飛行機に乗ってるときに、「エアポート」シリーズなんか見せられたら、気分も悪くなろうってもの。派手な墜落シーンとか、着陸不可能とか、ハイジャックとか、いやですよね。
でも、近年はこれもゆるくなっているようです。全員強制鑑賞じゃなくなったせいでしょうか。嫌いな人は他を見てねってことにすればいいんですから。先日乗った機では、「アメイジング・スパイダーマン2」(航空パニックのシーンあり)を平気で上映してましたから。
かつては、航空機事故に言及するシーンすら嫌われていて、「レインマン」でダスティン・ホフマンが過去の航空機事故のウンチクをずらずら披露するシーンがカットされていたのは有名な話。
その際、世界で唯一事故を起こしていない航空会社の名前に言及していて、その会社の機の上映だけではカットしなかったという都市伝説もありました。
機内上映で航空事故モノが解禁になったのは、航空会社が安全に自信を持ってきたってことか、乗客が航空機に対する無用の不安を抱かなくなったてことでしょうか。
いまは、さすがに成人指定映画はやりませんが、ほかはPGレートも含めて、ほとんど普通に上映してます。
もっとも、小さなモニターで見るので、「上映」よりは「放映」ですかねえ。
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